■우리는 형제입니다 「僕たちは兄弟です」 2014年 〇〇〇〇-
(691)
2014年に公開され、97万を超える観客を動員した映画。
慶尚道方言の飛び交う、コメディタッチのヒューマンドラマ。
幼いころ、釜山とアメリカに離れ離れになった孤児院育ちの2人の
兄弟が主人公。
養子としてアメリカに渡った兄は、養子先で虐待に会い、アメリカ
でも孤児院生活を送った。やがて、コリアタウンの裏組織のメンバーと
なった彼は、心ならずも1人の黒人を手にかけてしまい、数年間の
懲役生活を送る。悔い改めた彼は、現在、被害者の子を養子として
引き取り、白人の妻と3人で暮らしながら、牧師をしている。
一方の弟は、兄が去った後、兄と母親を探すため孤児院から逃げ出す。
その後、浮浪児生活をしていたところを1人の道士(男性霊能師)に
拾われ、長じて本人も道士になった。現在は、探し出した母親と
2人で、本人が道士を務める釜山の寺院で暮らしている。ただし、
母親は認知症が進行中。
△テレビ番組で感動の再会を果たした2人(映画より)
その兄弟が、ソウルのテレビ局の再会番組で30年ぶりに劇的再会を
果たす。
しかし、その場に同席するはずだった母親が、突然、徘徊をはじめ、
テレビ局から行方不明になってしまう。
2人は、いっしょに母親を探す道中、衝突を繰り返しながら、相手に
対する誤解や不信を解き、兄弟としての強い絆を回復して行く。
最後は、2人が母親を見つけ出し、ハッピーエンド。
笑いあり涙ありの、見ごたえのある映画であった。
(終わり)
■고산자, 대동여지도 「古山子、大東輿地図」 2016年 〇〇---
(690)
2016年に公開され、95万人を超える観客を動員した映画。
△慶尚南道の黄梅山を歩く主人公(映画より)
朝鮮王朝時代の地図としては最高傑作とされる「大東輿地図」の
作者、キム・ジョンホ(金正浩)を主人公に描いたフィクション
時代劇だ。
△朝鮮民族の霊山、白頭山をめざし歩く主人公(映画より)
劇中、朝鮮半島の美しい自然が随所に登場し、パソコンのモニター
越しにではあったが、「ヲタク」の目を楽しませてくれた。
△白頭山山頂の天池に礼拝する主人公(映画より)
ただし、内容的には大きな疑問が残った。
国防上の重要機密として地理情報を独占しようとする王朝権力に
抗(あらが)い、あくまで庶民の側に立って地図作製を進めた主人公、
という設定(俗説)まではついていけた。
△竹島周辺でアシカを狩る日本人(映画より)
しかし、主人公らの于山島(韓国社会ではこの島を「独島/竹島」と
見なす非合理的な解釈が絶対視されている)調査のシーンには、
さすがに白けてしまった。
△逃げ惑うアシカたち(映画より)
調査団がアシカ猟を行う日本人に襲われ、主人公だけがかろうじて
九死に一生を得る(その他乗組員は全員死亡)、というフィクション
(作り話)のシーンだ。
△日本語にはハングル字幕(映画より)
いくら娯楽作品とは言え、韓国社会の反日ナショナリズムに安易に
迎合、いや依存するような内容の映画は、韓国映画のみならず、
韓国社会全体にとってもマイナスにしか働かないのではなかろうか。
ふと、そんな余計なことまで考えさせられた映画であった。
(終わり)
なくしていたはずの初代ドクターグリップ(以下ドクグリ)を、先日、
偶然、発見した。
初代ドクグリと言えば、過去、「ヲタク」をハングル検定1級合格に
導いてくれた、「ヲタク」の中では伝説のシャープペンである。
△現行モデルと初代(下)では、消しゴムが異なっている
20年以上も経過した歳月の中で、白かった彼女(?)の表面は
すっかり変色してしまった。タバコのヤニの影響もあってか、
黄ばんで見える。
しかし、スタイルには全く変化がなく、その滑らかなボディラインは、
セクシーですらある。
今後は大事に保管し、時々、撫でまわして悦に入りたい1本である。
(終わり)
過去2年間、「ヲタク」が大切に使ってきたiPhone7plusを、末っ子
(高3)がネットのフリマで売ってくれた。
△「ヲタク」が使っていたのはiPhone7plus(32G)
売却価格は3万3000円。
そこからフリマの運営会社の取り分と送料を差し引くと、実質の
取り分は3万円を切ってしまうが、それでも大満足。
(ただし、利益は家計の足しとなり「ヲタク」の取り分は0~3000円。)
新しい持ち主にもかわいがってもらえることを祈っている。
(終わり)
■짐승의 끝 「獣の最後」 2011年 〇----
(689)
2011年に公開されたインディーズ系の映画。
意味不明な部分の多い難解な映画で、「ヲタク」の趣向には全く合わない
映画だった。
特に、物語の随所で聞こえてきた不気味な獣のうなり声など、それが
何を意味していたのか、最後まで明確に理解することができなかった。
とりあえず、主人公は一人の若い女性。
ソウルの大学に進学はしたものの、授業料が払えなくなり、やむなく
大学を中退。さらに、愛し合っていたはずの恋人は、彼女の妊娠を
知るや、一方的に別れを告げ、立ち去ってしまった。
彼女は、大きくなったお腹を抱え、出産のため実家に帰ろうとするが、
冬の荒野の一本道で、突然、タクシーが止まり、携帯も使えなく
なってしまう。
そして、休憩所をめざし、さまよい歩く途中、まさに悪夢のような
出来事に遭遇する。
疲れ果てタクシーに戻った彼女は、結局、道端で子どもを出産して
しまうが、彼女を愛しているという謎の男(天使?)が赤ちゃんを
タクシーに乗せ、どこかに連れ去ってしまう。
△女性の人生を象徴するかのような冬の荒野(映画より)
映画は、一人置き去りにされた満身創痍の彼女が、冬の荒野を歩く
シーンで終わった。
(終わり)
この夏、「ヲタク」はカメリアライン(博多港-釜山港)の15周年
キャンペーンにあやかり、往復3000円という破格の低料金でプサンに
行けることになった。
△予約確認画面より加工
とは言え、カメリアラインはフェリー便。
いつも使っている高速船に比べ時間のかかる船旅にはなるが、その分、
夏の対馬海峡が「ヲタク」の旅情をかきたててくれることだろう。
この7月が楽しみである。
なお、この夏のプサン滞在でも、結局、妻の実家での宿泊は遠慮する
ことにした。
△この夏は日系ホテルで4泊を予定
プサンの某有名ホテルに勤務する姪っ子(20代)が1人で暮らして
いる家である。お互い、いろいろと気を使うことになりそうなので、
ホテルを使う方が、気が楽だ。
1泊3000円台で泊まれる日系のビジネスホテル(東区中央洞)を
予約した。
(終わり)
■오늘도 평화로운 「今日も平和な」 2019年 〇〇---
(688)
2019年4月に公開されたインディーズ系コメディ映画。
ネット上のフリーマーケットで詐欺に遭った男が、中国にある
詐欺団の拠点を探し当て、詐欺団に制裁を加えた上、本来の
目的であったノート型パソコン、macbook proを手に入れる。
△ニセの「中国江蘇省塩城市韓国人観光特区」(実際は仁川中華街)<映画より>
そこそこおもしろい映画だったが、映画の舞台になった中国の
街(撮影地)が、実際はインチョン(仁川)の中華街であった
ことが気になった。
△仁川中華街のメインストリート<映画より>
現地の中国人のイカサマ中国語(韓国語音の4字熟語などを多用)も
そうだが、おそらく、街の設定もギャグの一部だったのだろう。
(終わり)
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■크게 될 놈 「デカくなるヤツ」 2019年 〇〇〇--
(687)
2019年4月に公開された社会派映画。実在の元死刑囚をモデルにした
映画だ。
現在、彼は牧師として全国の刑務所を回りながら、受刑者の再起を
励ます講演活動を行っている。
△刑務所で講演を行う元死刑囚の主人公(映画より)
彼は全羅南道の貧しい島の出身で、村長からは将来「デカくなるヤツ」と
期待されながらも、ソウルに上京後、暴力組織を相手にした強盗殺人
事件に関与し、死刑判決を受けてしまう。
それでも、彼を信じた母親の献身的努力により、殺人を行っていな
かった彼の罪は、後に無期懲役に減刑され、さらに仮釈放となった。
神の愛にも通じる母親の愛に打たれた彼は、自分の人生を悔い改め、
キリストと出会うことで新たな希望と使命感を手にする・・・。
なかなか見ごたえのある映画であった。
(終わり)
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■미성년「未成年」 2019年 〇〇〇--
(685)
2019年4月に公開された異色の家族ドラマ。
主人公は同じ女子高の同学年で学ぶ2人の女子高生。
一方の女子高生の父親と、もう一方の女子高生の母親(1人親)が
不倫関係になり、母親は妊娠する。母親は、周囲の反対を押し切り、
子どもを産む。
一方の家庭は崩壊し、不倫関係も終わる。
大人たちのいざこざに巻き込まれた未成年の2人は、最初は、激しく
ぶつかりあい、傷つけあいながらも、徐々に心を通わせる親友となり、
新しく誕生した保育器の中の小さな弟をいつくしむようになる。
△弟を1人にしないため弟の遺灰をチョコ/イチゴ牛乳に混ぜ飲む2人(映画より)
しかし、重病を患った未熟児として生まれた弟は、保育器の中で
名前もないまま息を引き取ってしまう。
2人は弟の遺体を引き取り、火葬場に持ち込み、弟がこの世に残した
わずかな痕跡(遺灰)をイチゴ牛乳とチョコ牛乳に混ぜ、飲む。
それが、「弟を1人ぽっちにしないため」に、2人で考えついた
葬儀のやり方だった。
物語の展開にはすっかり引き込まれてしまったが、何とも切ない
内容の映画であった。
(終わり)
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■강변호텔 「河畔のホテル」 2019年 〇〇---
(683)
2019年3月に公開された白黒のインディーズ映画。
冬の漢江河畔のホテル(京畿道?)を舞台に、2組の宿泊客を中心に、
それぞれの人生と死が交差した1日を淡々と描写した作品。
女性の2人連れは、最近、家庭のある男性との不倫関係を解消した
ばかりで心に深い傷を抱えた女性と、彼女を励ます年上の友人。
男性の3人連れは、昔、家庭を捨て「愛」を追った老詩人と、久し
ぶりに顔を合わせた息子2人。
老詩人は、最近、愛する女性から捨てられ、現在は1人暮らし。長男は、
再会後、すぐに父親から死の影を感じ取るが、実際、2人の息子と
別れた後、老詩人はホテルの部屋で死んでいた。
△真っ白に凍結した冬の漢江(映画より)
虚無的な内容の映画で、「ヲタク」の趣向には合わなかった。
映像的には、白黒映画ながら、冬、真っ白に凍結した漢江の景色が
印象的で、今さらながらに韓国の冬の厳しさを思い知らされた。
(終わり)
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