ちょっと気になったので、ここのところ、読み始めて一応連載まで追いついた。
なので、この112話までの感想も含めて、ということで。
というのも、これ、久しぶりに見た、ラブコメっぽいラブコメだなぁ、と思ったので。
今回の内容とか直球でそうだけど、暫定ラスボス?であるエリカ父の宗一郎に対して、実は彼の実子である凪がどうその壁を乗り越えるのか?ってところが、物語の肝だったりする。
作中ではそれを「運命」って言っているけど、要するに「父殺し」の話。
子どもから大人になるための物語、という点では、青春小説。
アドレッセンスというやつね。
まぁ、取り違え子、という設定から実父を、自分の運命を弄ぶラスボスに設定して、それを倒す!という構図にしたところでは、実は「なろう」っぽいwつくりでもあるのだけど。
ともあれ、物語のベースには、凪vs宗一郎、という父子対決がある。
今回の宗一郎の最後の言葉からすれば、どうやらこの先、凪とエリカの同居を阻む、あるいは、二人の仲を裂くイベントが生じていく模様だし。
もっとも、その場合でも、ひろ、あい、幸、の3人が側面から援護してくるのだろうけどね。
そういう意味では、周りのキャラの配置もいいんだよなぁ。
あと、意外と海野家の父と母も。
このあたり、凪と、あと、当然、幸も、海野家家訓にしたがって、ヤンキー的正面突破で乗り切ろうとしているのもいい。
凪にとって、育ての親の二人のほうが、圧倒的に信用できるんだよね。
そういう意味では、凪の実父も実母もクソ野郎扱いになっているw
このあたり、親の世代の成功と失敗の模範でもありそう。
しかし、そうやってここまでの112話の流れを見てくると、実のところ、物語の根幹である「取り違え子」という出来事自体、実は、宗一郎あたりが面白う!とかいって、わざと「カッコウの卵」のごとく仕掛けたことだったんじゃないか、と思ったりもする。
さすがに、海野家の二人と話し合ったりはしていないと思うけど。
で、そのいわば、宗一郎による「自作自演」の取り違え子の事実に、エリカの兄の宗助が気づいて家出した、とかいうことだったんじゃないかと。
意外と宗助自身がエリカを本気で愛していたとかね。
だから、それは宗一郎からすれば、当初の計画にヒビが入る話になるわけだけど、でも、同じことが、凪と幸のあいだにも起これば、逆にうまいところに落ち着く!なんて思っていたような気もするw
それも含めて、あいちゃん登場による、「敵は幸!」宣言だったのではないか、と思ったり。
そういう意味では、あいのデビューとか、裏で手を回してサポートしているのも、意外と宗一郎のような気もする。
まぁ、考えすぎなんだけどねw
でも、妻の天野律子のほうは、あいと幸のパフォーマンスにプロ臭さを感じるという感想を述べていたから、彼女は知らないことだと思うのだよね。
ということで、結構、ここまでの物語のイベントの多くを裏で糸を引いていたのが宗一郎だった、という展開もありそうw
逆に、凪いうところの「運命を変える!」という勇者のようなセリフが成立するためにも、宗一郎がそれくらいやばいやつでないと面白くないわけだけどw
ということで、意外とこの漫画、面白い。
次回からの新章開始?が気になるよ。