写真はこのソエトでの現地ガイドです。
ご覧のように白人なので「あなたはアフリカーナ(注)ですか」と尋ねました。彼は非常に喜んでそうだと答えたまでは良かったのですが、後がいけません。私に対して「あなたの英語は素晴らしい、ロンドンで勉強したのか」などのオベンチャラで恥ずかしくて身がすくむ思いをしました。私は英会話はほとんどできません。ただ「アフリカーナですか」と「いくつの言語を話しますか」の二つの質問をしただけです。なぜこのようなオベンチャラが出たのかと考えてみました。どうやら「アフリカーナ」という言葉が理由のようです。「アフリカーナ」と呼ばれることがうれしいようです。
レソトのマセル空港のチェックインカウンターに黒人の中で一人だけ白人の威張った感じの女性がいました。「アフリカーナ?」と尋ねた途端相好を崩してペラペラと話しかけてきました。ほとんどわかりませんでしたが、その中で「アフリカーンスを話すのか」ということはわかりましたが,これにはびっくりしました。「アフリカーンス」というのは「アフリカーナ」の母語でオランダ語の変化した言葉です。「アフリカーンス」を話す人は極めて限られているので、「アフリカーナ」がよほどうれしく、親密感を感じたのだと思いました。
もともと彼らはオランダ語の「百姓」を意味する「ボーア人」と呼ばれていました。しかし「ボーア人」と呼ばれることを好まないようです。皆さんが南アフリカ共和国を訪れる機会があった時は彼らに「ボーア人」と呼びかけるのではなく、「アフリカーナ」と呼んであげてください。
(注)2007年11月12日に「アフリカーナ」「ボーア人」などについて紹介しているのでご覧ください。左の欄の「バックナンバー」と表示してあるところの2007年11月をクリックしてください。