6月18日の朝日新聞に「『北マケドニア』署名 新国名合意 いまだ強い反対の声」という見出しの記事が掲載されていました。「旧ユーゴスラビアのマケドニアと、その国名使用に反対していたギリシャの両外相が17日、マケドニアの新国名を『北マケドニア』とする合意に署名した」
この件に関して2010年マケドニア旅行での話を2010年10月30日、11月1日に紹介しました。そこでその一部を再録します。
マケドニアは隣国ギリシアとの間に国名をめぐってトラブルがあります。ギリシアの言い分は、「マケドニア」という国名は、かの有名なアレクサンダー大王の古代マケドニアの名称の僭称というわけです。そして自分たちギリシアがマケドニアの正当な継承者と主張しています。そこで国連加盟の時の呼称は「マケドニア旧ユーゴスラビア共和国」となっています。
しかし「マケドニア」は自分たちがアレクサンダー大王古代マケドニアの正当な継承者と本気で思っているようで、首都スコピエの中心部にあるアレクサンダー大王広場建設予定地がありました。アレクサンダー大王像もここに作られる予定とのことです。
****ミランさん(マケドニアのマケドニア人)にコーヒー(トルココーヒー?)をおごってもらいました。あなたはアレクサンダー大王の後裔だと信じていますかとミランさんに聞いてみました。もちろんとの返事でした。
ワインの名前もアレクサンダーでした。マケドニアで飲んだワインはすべてこの銘柄でした。
**** アレクサンダーと呼ぶ声が聞こえました。その先にこの少女がいました。この子の名前のようです。女の子ですがアレクサンダーちゃんでした。(写真)ちなみにスコピエの空港の名前もアレクサンダー大王空港です。
コソボは中世が生きていましたが、ここマケドニアは古代が活躍していました。
というわけでギリシアとのトラブルは当分続きそうです。
こういう感覚が日本人にはないように思います。聞いたことがありません。
アレクサンダーに匹敵するような突出した巨人がいないからなのかどうか。
徳川家康の後裔だなどという人は、徳川家以外にはいないと思います。
世界を歩いておられると、他にもそういう例に行き当たったことがおありでしょうか?
私も少しびっくりしましたが、マケドニアのおかれた国際的地位、特にギリシアとの関係、国中に氾濫しているアレクサンダーの名前からそれほど違和感はありませんでした。
他の国でこのような話は聞いたことはありません。ただ少し話が違うかもしれませんが、行ったことのないモンゴルのでの話でモンゴル人の約20%がジンギスカーンの血を引いているという話は聞いたことがあります。もっと余談話をすれば最近のNHKの番組で現人類にはネアンデルタール人の遺伝子が平均2%入っているそうですね。
ちなみにミランさんの叔父さんは対ナチスのレジスタント運動をチトーとともに戦った国民的英雄だと語ってくれました。詳しくは私の英語力ではよくわかりませんでしたが。