12月も、もう21日。
いつのまにか今年が終わろうとしています。
日付を見ただけで、訳もなく、追い立てられるような気分です。
(私の場合は別に年末だからといって殆ど何も関係ないはずなのに。)
長めの休みの前、という意味では、ゴールデンウィークの方がよっぽど長い休みですよね。
なのに、4月末より格段に追い立てられる気分。
12月だと思うから(いや実際12月なのだけど)よくないのだわ。
「今年もあと××日」、とかカウントダウンしたくなる気分が気ぜわしさに拍車をかけているのです。きっと。
人生も、とまではいいませんが、冬はまだしばらく続く訳だし、何でも無理に年内に、とか頑張る必要はない気がする。
仮にいまが4月21日だと思うと(ちょっと寒いけど)、なんだかスッキリ、気が楽に~。
「らら・る~♪」
(こんな、くるくるぱーなこと考えてるの、日本中で私くらいかも)
ちょっとした〆切は暮らしにメリハリをつけてはくれますが、ひとまず平常心で進むのです。
(慌てると怪我しますからね。)
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ほぼ一年前のことになりますが、2011年の元日、わらびさんのお宅にお呼ばれしました。
onoさんご夫妻と我々と、あわせて6人の新年会となりました。
すばらしい御馳走の数々を頂いたのですが、ブログにしそびれていました。
が、このネタを寝かせておいた甲斐がありました。
今こそお正月料理のことを考える時期!
頂いたおせちを復習し、今年(来年)の計画を立てるにはぴったりのタイミングです。
ちなみに、おせち料理のお重は、次のような構成なのだそうです。
■■三段重の場合
■一の重
「祝い肴(ざかな)」
黒豆、田作り(ごまめ)、昆布巻き など。
「口取り」
伊達巻、栗きんとん、かまぼこなど、お酒が飲めないこどもたちのための甘い料理。
■二の重
「焼き物」「酢の物」
酢の物を詰めるのが正式。現在は焼きものなども詰めるように。
数の子、酢だこ、酢ばす(酢れんこん)、なます、なると巻き、ぶり・鮭の焼き物、たたきごぼう(酢ごぼう)など。
■三の重
煮物:筑前煮(いり鶏)、野菜の煮しめなど。
■■四段重もしくは五段重の場合
■一の重
「口取り」
キントン、かまぼこ、だて巻、錦卵などの甘いもの
■二の重
「焼き物」
■三の重
「煮物」
■与の重
「祝肴」
数の子、黒豆、田作り、昆布巻きなどの正月を代表するめでたい料理
■五の重
「控えの重」
何と何と!中味は空!にするのだそうです。(なので4段重はこの空の重箱を省略します)
将来さらに繁栄して富が増える余地があるということを意味するのだそうです。
全てのお重を満杯にすると現在の状況で満杯(最高)(であとは落ちるだけ)という意味合いになるのだとか。
まーびっくり。
(私だったら、五の重にはデザートを詰めたいところだな・・・。)
一の重に甘いものがくるというのは、今回調べて初めて知りました。
酒飲みには納得いかないわ。
昔は大家族だったし、子ども用かな?
子どもに先にこれを食べさせてお腹一杯にさせて、さっさと寝かせて大人は「焼き物」あたりでちびちび飲む作戦かも。
では、三段重の順番に従ってご紹介しますね。
(分類を間違えているのもあるかもしれません。「祝い肴」と「酒の肴」が混乱気味です。ご容赦。)
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まずは概観を。 テーブルに載りきらないほどの御馳走! (これで全部ではないです) 夫婦二人とも料理上手だといいなあ・・・。
ではでは、クロースアップしていきますよ。
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一の重「祝い肴」 レモンカップに、タコのサイコロ切りと、イクラが入っています。 あまりの可愛さに目が釘付けになりました。
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一の重「祝い肴」 牡蠣のオイル漬け。牡蠣の美味しい頃に作って冷凍保存しておいたものだそうです。 加熱してあるのに、この身の大きいこと! 今見返しても目が釘付けになってしまいます。
今年の冬は、牡蠣が全然食べ足りません。 スーパーにあるのは広島産で、はるばる来ているだけに少しお高い感じです。 早く三陸産の牡蠣が無事生産出来るようになりますように。
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一の重「祝い肴」。
豆好きのわらびさんのために、ふみえさんがよく作られるというひたし豆。お正月スペシャルバージョンなので山盛りの数の子入りです。
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一の重「祝い肴」かな。 くじらベーコンで、ドライりんご(グラニースミス)を巻いたもの。 九州出身のダンナサマは、「くじらベーコンだ 」と目がハートになっていました。
隣は素揚げしたサツマイモを薄い砂糖醤油(みたらし団子的)で煮たものだったかな。 どちらもわらびさん作です。
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一の重「祝い肴」 胡桃とカシューナッツ入りのごまめです。 ナッツ好きのわらびさんが作ったので、ナッツたっぷりで大変お得な感じ。 甘いだけでなく少しほろ苦いので、お酒にもあいます。
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一の重「祝い肴」 わらびさん作。たたきごぼう、というのでしょうか。 ゴボウのエゴマ(味噌?)和え。 摺ったエゴマがこっくり濃厚で美味しいです。 おそらく手作りエゴマ味噌瓶詰めが活躍しているのではと。
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一の重「祝い肴」 ふみえさん作黒豆。 ちょろぎ大サービス☆ 何故かクリスマスっぽく見えます・・・。
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一の重「口取り」 ふみえさん十八番の花豆の煮物。 栗の渋皮煮にも通じる、皮の厚さと中のほっくり感です。 花豆入りきんとん、というのも美味しそうだなーと思います。 市販の栗甘露煮を使うよりずっと美味しそう・・・。
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お刺身! お正月に鮮魚が頂けるというのは、現代ならではのごちそうですよね。 (お重箱には含まれませんが、タンパク質関係ということで、二の重グループに)
イカは繊細な味わいのシロイカ(ケンサキイカ)です。 シーズンに買って下処理して冷凍しておくのだそうです。 全然味も食感もかわらず美味なまま。 ダンナサマが「Fujikaちゃんはイカ冷凍はやらないの?」と暗に圧力をかけてきました。
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二の重「焼き物」+「口取り」の伊達巻き。
奥が鶏肉の松風。 とても印象的な食感でした。細かく挽いた挽肉に、粗挽き肉を混ぜているのだったかな、ところどころに弾力のあるツブツブ感があるのです。 種を練ってラップで包んで蒸すだけなので簡単だよとのことですが・・・。今年、自分でも作ってみたいな・・・。
手前は牛肉の山椒風味焼き。 牛肉にまぶしてある山椒は、ご自分で摘んだものだったかな? Myナワバリに山椒が欲しい・・・。
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二の重「焼き物」 Fujika持参の、父作ローストビーフ。 毎年牛肉を買っていた安愚楽牧場、もうなくなってしまいましたね・・・。お肉は美味しいお店だったのにな・・・。
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んー、多分二の重グループだな。 素揚げ蓮根、パプリカなどがトッピングされたサラダ。 お肉類があると、(煮物や酢の物だけでなくて)サラダがあると嬉しいですよね。
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二の重「酢の物」? ふみえさん作。黄色い人参と、赤い金時人参がとても美しいなます。 わらびさん自家製の干し柿(高級蜂屋柿!)がふんだんに入っています。
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二の重「酢の物」 蓮根のキムチ。 この蓮根の薄いこと! 包丁では絶対無理、と思って伺ったところ、スライサーを使うのだそうです。かなり力がいるけれど、何とか薄く切れるそうです。
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二の重「酢の物」 これはFujika持参の蓮根のカレーピクルス。 包丁で切ったため、わらびさんの蓮根に比べると、随分厚切りです。
お正月料理は和風味が多いので、カレー味のものがあると目先が変わっていいように思います。
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三の重「煮物」 ヨモギの生麩に片栗粉衣をつけて一度揚げ、それを出汁で炊いたものだと思います。 生麩って大好き・・・。
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三の重「煮物」 八頭の煮物。 文恵さん作。とても薄味で、ものすごく私好みの味でした。 お正月料理は、保存を考えるとやや濃いめになりがちのところ、勇気を持って?薄味になっています。
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三の重「煮物」 蓮根、昆布、干しシイタケ、こんにゃく、人参などの五目豆。 わらび家スペシャルだと思ったのは、豆が大豆ではなく、白インゲン豆ということ。 大豆もコリコリして美味しいけれど、白インゲン豆も消化にいい感じで美味しいです。 それにしても、色白で上品な煮物ですよね。
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スペシャルな飲み物はこちら。 duckbillさん手作りのビール。ラベルと王冠にシールまであって、本格的です。
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味についての説明がこちらに。 Duckbillさん御馳走さまでした!
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番外
たらふく御馳走を頂いたあと、少し休憩。
と思ったら何と、お肉が登場! 何とも美味しそうなこちらのお肉は、イノシシ! このお肉はどうするのかというと・・・
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火鍋!
スパイシーなダシでイノシシと葱を煮込んだ鍋です。 (写真をクリックするとレシピが出ます)
イノシシは、脂質の融点が高いので、脂身が多いようでも脂っぽくありません。 色からするとものすごく辛そうに見えますが、ほどほどのスパイシーさで、すごく美味しかった!
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デザート。 とても立派な百目柿。 お皿はふみえさん手作りのガラス細工でしょうか。
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デザート。もしかすると一の重「口取り」になるのかな。
写真ではよく分かりませんが、あんずのコンポートをあんずのピュレで和えてあるもの。 あんずの季節にわらびさんが瓶詰めにされたものが材料です。 この鉢を一人で抱えて食べたいほど美味しかった!
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デザート
ベーカリー「シニフィアン・シニフィエ」の(とってもお高い)シュトレン。 そしてわらびさん作のドライ赤ルバーブのチョコがけ(酸っぱくて美味!)。
こちらのシュトレンはびっくりする位お高いそうです。表面に和三盆糖がまぶしてあるから、高くつくのかなあ。 確かに美味しかったけれど・・・。 (値段が高いと聞くと、よく味が分からなくなります)
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昼くらいに伺って、夜遅くまでずっと、食べたり、飲んだり、おしゃべりしたり、また食べたり。
途中onoさんが持参の生地でパンを焼いたり(写真がなくてごめんなさい!)、パン教室の教材ビデオを一緒に見たり。
そして帰りには沢山の御馳走をお持ち帰りさせて頂きました。
一年分のごちそうを食べたような気分でした。
わらびさん、ふみえさん、onoさん、onoさんだんなさま、ありがとうございました。
■参考情報
(1)おせち料理、正月のお膳の整え方 (AllAbout)
(2)おせちに向く料理 一の重~与の重 (AllAbout)
(3)おせち料理豆知識サイト
(4)シニフィアン・シニフィエのwebショップ