採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

水戸芸術館

2015-04-30 | +国内

 4/29の祝日、珍しくお出かけしてきました。
先日、ダンナサマと一緒に『日曜美術館』を見ていて興味深かった「山口晃展」。場所は水戸芸術館です。
TVを見ながら珍しくダンナサマが、「行こうか!」と乗り気になっていました。
まあそのうちかな?(うちらのことだから知らない間に会期が過ぎる可能性も・・)と思っていたら、29日になって突然、「そうだ、あれ行く?」と。

水戸なんて、運転免許をとったとき以来でしょうか。
バスで、えらく時間がかかった記憶があります。
しかもあの場所は(今思うと)水戸の町はずれで、お昼ご飯を買うのにも不自由な地の果てみたいな印象のところでした。

マイカーで行けば、水戸は1時間くらいで着いてしまいます。意外に近い。
しかも、なかなかの市街地(県庁所在地ですしね)。
 

水戸芸術館

「山口晃」で画像検索すると作品が沢山出てきますが、大和絵や日本画風の細い線で、とても緻密な絵を描く方です。
現代アート界では一番の売れっ子なのだそうです。

水戸芸術館

立体作品もありました。
電柱が気になる存在のようです・・・。
私は、電柱より鉄塔が好きかな。
子供の頃、高圧電線の鉄塔を見て「こ、これが東京タワーかな!?でも同じものが沢山あるからきっと違うよね」と心密かに思っていました。
(写真OKなので撮影してきました)

水戸芸術館

昔は染め付けの碍子(ガイシ)が作られていたようです。
 

水戸芸術館

水戸芸術館にはパイプオルガンもあります。
日本最大級なのだとか。
時折演奏会があり、29日も午後1時半から無料のミニコンサートがあったのですが、我々はそのずっと後に家を出たくらいで、間に合いませんでした。 

水戸芸術館

中庭は清々しい芝生の広場になっています。
左手にあるのはモニュメント。 

水戸芸術館

こんな感じの縦長のモニュメントです。
(高すぎて写真に入りません)

このモニュメントをクレーンで下から上まで撮影した動画が、今回の展覧会のひとつに使われていました。 
右のTVではこのモニュメントをずーっと下から上に映し、左では、普通に人が住んでいるマンションやアパートの部屋内部を下から上に、何部屋も映してありました。
山口氏の作品によくあるような、建物の壁を取り払った横断図を見ているような感じ。 
ささっと見て通り過ぎてしまったのですが、人の家って面白いな、と思いました。 

水戸芸術館

で、ミュージアムショップで見付けたのがこの本。
都築響一著『TOKYO STYLE』。
1990年代頃の東京の(おそらく)独身者達の部屋の写真集。
最近、自分の家を何とかしたいと色々なインテリア本を借りて眺めたりしているのですが、そういうものとは対極の、リアルライフ。
というか、リアル脳内。
ちょっと立ち読みしただけでしたが、ものすごいインパクトでした。 


「無惨刀絵巻」のような劇画タッチの連作は、ほんと、マンガのようでした。
この方の作風がそうなのか、それともこの世代だとマンガの影響は免れないということか・・。
(イラストエッセイ集も出版されています)

これくらい絵が上手だと、おそらく描こうと思うものは何でも描けてしまうだろうなあ。
作品は、完成前から売れてしまうほどの人気だとか。
そういう人が何をどう描くか、それはそれで大変なのかもしれません。
アートについて何にも分からない私ですが、いろいろ考えさせられました。

・漫画家とイラストレーターと現代美術家の違いって何だろう?
・商業デザインとアートの違いって?
・色塗りされておらず、鉛筆の下書き線も残った作品「東京図」があったが、クライアントはあれでOKだったのかな。
 相手がイラストレーターだったら、「塗って下さい」と注文を出せる(と思う)けれど、アーティストの場合はそういうこと言えないのかしら?
・上手な(一流の)マンガ家の手描き色つき原画と、この方の作品、サイズや所要時間が同じ絵を比較すると、値段ってどう違うのだろう。
 (マンガ家による?)
・山口氏は美大では油彩を専攻したそうだけれど、何故日本画にしなかったのだろう。
 余りに(作風として)親和性がよすぎるから、むしろ居心地が悪い油彩を選んでみたのかな・・。
・カタログを見ると、それぞれの作品に作者のコメントがついていた。存命の作家でも、必ずしもこうはならないですよね?お得かも?
 ちょっと調べたところ余技で落語も出来る方だそうで、ある意味饒舌なアーティストなのかもしれない。
 作品のアピール、というよりは、ごにょごにょとした言い訳っぽいコメントを書いたりしていて、そこが面白い。


美術館の後は、中庭の写真の奥に見えている京成デパートへ。
デパートの後にはストリートもうろうろするつもりが、デパートに入った瞬間、お刺身を買ってしまったのでした(ダンナサマが)。
ほかにも干物や、あと催事コーナーでお寿司を買ったりバウムクーヘンを2つも買ってしまったり。
普段行かない場所だったので、二人ともつい財布の紐をゆるめてしまいました。
「外食すると思えば安いよね」というのがこういう時の言い訳なのですが、しょっちゅう使っているような気もしてきたな。キケンだわ。 

 

コメント (2)
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