バター餅というもの、ずいぶん前にデイリーポータルで読んだりして、気になっていました。
秋田の名物なのですって。(ハワイにも小麦粉の代わりに餅粉、そしてバター、お砂糖などで作る、ケーキのようなお餅のようなmochi cakeというものがあるようですが、関連はなさそう)
物産展だったかで、稀にみかけたことも。
でも、お餅のようにカロリーが密集したものに、さらにバターを加えるなんて・・、と買うのがためらわれます。
先日、鳥取に、洗面所リフォームの用事で行ってきたのですが、肉体労働をするとおなかが減ること。
だいぶ体を動かしたからいいか、と立ち寄った産直でバター餅をかごに入れてしまいました。
店員さんに、「これってどんな味ですか?」と聞いてみても、4人もいるのに一人も食べたことなし。
ええ? そうなの。
(メーカーも、試食配って販促しなきゃー、もー)
味の見当がぜんぜんつかないまま、買ってみました。
バター餅はこちら。丸いですが、中には何も入っていません。薄黄色のお餅です。 |
特筆すべきは柔らかさ。 |
原材料は、もち米、砂糖、小麦粉、バター、卵黄、塩、炭酸、片栗粉。 |
もち米の次に沢山使われているお砂糖が、この柔らかさを作っているのかな。
食べてみると、触った感じ同様、ふよふよの柔らかさ!
で、思ったより甘くないです。ほんのり、程度の甘さ。
和菓子の求肥は、かなり甘くて、お砂糖の味しかしないくらいですが、これはまた違います。
うっすら甘く、次に卵の味。
バターの味や香りは特にないです。
お餅の風味も弱く、卵っぽさが洋菓子の気配。
柔らかくてふよふよで、ちょっとねっとり感はあるものの、喉に詰まらせてしまうような餅の粘りはなし。
んー。何かに似ている。
あ!あれだ! スポンジケーキ生地の、焼く前!!
ケーキを作るとき、手にちょっとついたりしたものを舐めることがあるのですが、あれがこんな味です。
薄甘くて卵の風味で、少しねっとり。
メアリー・ポピンズに、「練り粉」という呼び名で出てくるのがこの(焼く前の)ケーキ生地。
ジェーンとマイケルは、ボウルや泡だて器に残った焼く前の記事を、奪い合うようにして舐めるのですって。
小麦粉を加熱しないで食べるんだ!と初めて読んだとき驚きました(今もちょっと不思議)。
バター餅の作り方を検索してみました。
こちらによると、いったん柔らかいお餅を作り、そこにお砂糖、バター、卵黄、粉(ここでは片栗粉)を入れて搗き交ぜるようです。
お餅が熱い状態なので、ケーキの練り粉と違って、粉にもそれなりに熱が入るのかなと想像しています。
砂糖とバターと卵黄、何がこの柔らかさとふんわり感を作るんだろうか。
油脂が餅の粘りを消してるのか、卵黄が何かを乳化させてるのかなあ。
この味は、なんか面白いです。
秋田でも、このお餅単品でおやつにするようですが、和菓子のパーツとして使っても面白そう。
これでイチゴと生クリームを包んで、イチゴクリーム大福を作ったら、まさにいちごショートの味になるんじゃなかろうか・・・。
自分で作りたい味、とまでは思わないけれど、テクスチャーが興味深いです。
たとえば、かんころ餅に、バターを入れたら柔らかめになるのかしらん・・。
(卵黄を入れると、日持ちがちょっと心配・・)
ふるさとの味が大好きてす。
検索したら餅を利用して作るようで、ちょっと違うかもしれないけど、
ぜひ作ります。
作りたては、ほんとにふわふわでお餅ではないみたいでした。数日経っても柔らかですが、だんだんお餅らしい弾力が出てきます。