ゲンゲ(レンゲソウ)
<マメ科ゲンゲ属>
水田に一面に・・で見たかったのだが、
この頃は滅多に見られなくなった。
ほんの一叢だったが・・
里の田んぼにみつけたものだ。
本当は中国原産で、根に根粒菌がつき、
空気中の窒素を固定する。
土壌中に窒素分をふやす役目で、
肥料の代わりに植えられたものだった。
近年の化学肥料で、ほとんど見られなくなったのは、
寂しいことだ。
一面のれんげ畑の中に白色のレンゲを見つけるのが、
私の楽しみだったが・・それも出来なくなった。
和名のゲンゲは、別名のレンゲソウがなまったものだとか。
7~10個の小さな紅紫色の花が車輪状に咲く。
漢名は紫雲英。
これは花が一面に咲くのを
遠くから見ると低くたなびく紫の雲のように見えることからきている。
<俳句歳時記>春
紫雲英(げんげ)
[げんげ・蓮華草(れんげそう)・五形花(げげばな)・げんげん・げんげ田]
童女摘むげんげに吾が摘み足せり 塩川 雄三
紫雲英田にこころ忘れて来てしまふ 野木 桃花
げんげ田に泣く弟を姉が抱く 大田 土男
れんげ野を流れつくした青空買う 若井 越路
十本の指ありげんげ摘んでゐる 三橋 鷹女
げんげんは土になりきり千曲川 栗生 純夫