北総の千葉ニュータウンが、その将来を見越して「成田―東京SKYGATEシティ」と名を改めて、広域都市開発を目指した新段階に入った。
成田空港の2500メートル滑走路オープンと、2010年の成田新高速鉄道の開通を契機に、一気にブレイクスルーすると言う意気込みで、開発に力を入れている千葉県とUR都市機構の共済で、千葉ニュータウン中央にある東京電機大学の福田ホールで、フォーラムが開かれたので聴講した。
丁度、前原大臣が、羽田空港ハブ論をぶち上げて、成田の斜陽化が懸念されている時期でもあり、旗色の悪い千葉勢が、印西出身の一橋山内弘隆教授に成田礼賛論をぶたせて、森中小三郎成田国際空港社長と花田力京成電鉄社長をパネリストに迎えての成田・千葉エールに満ち満ちた会合で、成田―東京SKYGATE構想をコインした司会進行の西川りゅうじん氏の興奮気味の「よいしょムード」が突出した元気印のフォーラムであった。
これまで千葉は、市川船橋千葉に繋がる沿岸ルートが都市化のメインで、それにやや遅れて船橋から八千代佐倉成田と言う内陸ラインが開発を見た程度だったが、京成の高砂から北総鉄道が敷かれて千葉ニュータウンに向かって開発が進んでから、この北総地帯が急速に脚光を浴びて来ている。
元々、何もなかった田園地帯に青写真を描いての開発なので、医科や工科などの大学が移り、車社会を見越した巨大なジョイフル本田などの数々の大型専門店やスポーツ・エンターテインメント施設などが進出して軒を並べ、大型の住宅開発がこれに呼応し、企業が事務所を移し始めたので、短期間に、かなりの規模のニュータウンが出来上がってきた。
ところで、このフォーラムだが、この千葉ニュータウンは沿線と言うだけでSKYGATEシティ構想と、京成経営の成田新高速鉄道や成田空港の将来発展像とは直接関係ないので、フォーラムのタイトルとは別に、むしろ、今回のフォーラムは、千葉ニュータウンよりは、成田空港の将来像に比重が移った千葉開発論がメインになった感じであった。
今回の羽田・成田両空港一体論だが、ハブ空港と言うのは、自転車のスポークの中心のようなもので、外国からも国内のどの空港からも、乗り入れた乗客が、飛行機に乗り換えてその空港経由で、別の目的地に飛び立てると言うのが原則で、地方から羽田に着いた乗客が、成田から海外に出発すると言ったケースは、本来、論外である。
韓国のインチョン空港がハブになっているのは、地方の空港からインチョンに飛んで、そこで外国便に乗り換えて海外へ飛ぶ方が、羽田成田経由より、遥かに便利だからである。
どのように両空港間で、航空便の配分を行うのかは不明だが、主に、羽田が国内便、成田が国際便と言う現在の状況を大きく変換できるとは思えないので、一体化への根本的な問題は、羽田成田間のアクセスの利便性がすべてであると言っても過言ではないと思う。
すなわち、現在の最大のネガティブ要因でありボトルネックは、羽田で降りた乗客が成田へ、或いは、その逆であっても、この煩わしさと不便極まりない現状が耐え難いことで、乗り継ぎに対して、この困難を克服して最大の利便性を確保すること以外に道はない。
私は、現在、京成沿線に住んでおり、羽田成田間を、京急・都営線・京成線乗り入れの直通空港快速が走っているので、どちらの空港に行くのも便利だが、如何せん、空港間では2時間もかかる。
今度の成田新高速鉄道は、いくら36分だと言っても、日暮里から成田までで、空港地下駅から連結しているこの電車路線が、最も便利であることは明白なので、抜本的に再開発を行って整備するのが最善の道である。
今、押上泉岳寺間11キロに東京駅北側経由で新地下鉄線を引く短絡線構想があるようだが、これに、青砥から成田新高速鉄道に乗り入れれば、1時間も夢ではなかろうと思う。
私の考えでは、この鉄道便を、航空便と連結させることで、例えば、新潟からニューヨークに飛ぶ客には、ANAなりJALのチケットに、国内便、鉄道、外国便と連続したチケットを発行して、乗り継ぎ一切を固定化することである。
以前に、ルフトハンザが、デュセルドルフからフランクフルト間の鉄道線を持っていて、LH○○○○便と銘打って、チケットを発行していて、期せずしてライン観光が出来たことを記したが、あの応用である。
西川りゅうじん氏が、ロンドンやニューヨークには、複数の空港があり、羽田と成田の並存は不思議でも何でもないと言っていたが、これは、前述したように、成田羽田乗換えと言った馬鹿げた隘路などは全くなく、目的地や使用目的などによって使い分けることによって並存が成立しているからである。
私は、ロンドンに5年間住んでいたので、ヨーロッパ各地などに飛ぶ時には、ヒースローとガトウィックを使い分けていたが、空港間を渡るような乗継など、欧米では考えられない。
私は、このフラット化したグローバル時代に、今のように羽田も成田も、その空港の中で、自由に乗り継げないようなシステムをいくら後生大事に維持して、成田羽田一体経営だと言ってみても、全く時代錯誤であり、ナンセンスだと思っている。
前原大臣も、既に、実質的に破産倒産した筈のJALを、資本主義の原則まで踏みにじって、国民の税金を湯水のように使って救済して死守することよりも、国の根本的な交通体制について、もう少し、頭を使って賢く立ち回ったほうが良いのにと思う。
成田空港の2500メートル滑走路オープンと、2010年の成田新高速鉄道の開通を契機に、一気にブレイクスルーすると言う意気込みで、開発に力を入れている千葉県とUR都市機構の共済で、千葉ニュータウン中央にある東京電機大学の福田ホールで、フォーラムが開かれたので聴講した。
丁度、前原大臣が、羽田空港ハブ論をぶち上げて、成田の斜陽化が懸念されている時期でもあり、旗色の悪い千葉勢が、印西出身の一橋山内弘隆教授に成田礼賛論をぶたせて、森中小三郎成田国際空港社長と花田力京成電鉄社長をパネリストに迎えての成田・千葉エールに満ち満ちた会合で、成田―東京SKYGATE構想をコインした司会進行の西川りゅうじん氏の興奮気味の「よいしょムード」が突出した元気印のフォーラムであった。
これまで千葉は、市川船橋千葉に繋がる沿岸ルートが都市化のメインで、それにやや遅れて船橋から八千代佐倉成田と言う内陸ラインが開発を見た程度だったが、京成の高砂から北総鉄道が敷かれて千葉ニュータウンに向かって開発が進んでから、この北総地帯が急速に脚光を浴びて来ている。
元々、何もなかった田園地帯に青写真を描いての開発なので、医科や工科などの大学が移り、車社会を見越した巨大なジョイフル本田などの数々の大型専門店やスポーツ・エンターテインメント施設などが進出して軒を並べ、大型の住宅開発がこれに呼応し、企業が事務所を移し始めたので、短期間に、かなりの規模のニュータウンが出来上がってきた。
ところで、このフォーラムだが、この千葉ニュータウンは沿線と言うだけでSKYGATEシティ構想と、京成経営の成田新高速鉄道や成田空港の将来発展像とは直接関係ないので、フォーラムのタイトルとは別に、むしろ、今回のフォーラムは、千葉ニュータウンよりは、成田空港の将来像に比重が移った千葉開発論がメインになった感じであった。
今回の羽田・成田両空港一体論だが、ハブ空港と言うのは、自転車のスポークの中心のようなもので、外国からも国内のどの空港からも、乗り入れた乗客が、飛行機に乗り換えてその空港経由で、別の目的地に飛び立てると言うのが原則で、地方から羽田に着いた乗客が、成田から海外に出発すると言ったケースは、本来、論外である。
韓国のインチョン空港がハブになっているのは、地方の空港からインチョンに飛んで、そこで外国便に乗り換えて海外へ飛ぶ方が、羽田成田経由より、遥かに便利だからである。
どのように両空港間で、航空便の配分を行うのかは不明だが、主に、羽田が国内便、成田が国際便と言う現在の状況を大きく変換できるとは思えないので、一体化への根本的な問題は、羽田成田間のアクセスの利便性がすべてであると言っても過言ではないと思う。
すなわち、現在の最大のネガティブ要因でありボトルネックは、羽田で降りた乗客が成田へ、或いは、その逆であっても、この煩わしさと不便極まりない現状が耐え難いことで、乗り継ぎに対して、この困難を克服して最大の利便性を確保すること以外に道はない。
私は、現在、京成沿線に住んでおり、羽田成田間を、京急・都営線・京成線乗り入れの直通空港快速が走っているので、どちらの空港に行くのも便利だが、如何せん、空港間では2時間もかかる。
今度の成田新高速鉄道は、いくら36分だと言っても、日暮里から成田までで、空港地下駅から連結しているこの電車路線が、最も便利であることは明白なので、抜本的に再開発を行って整備するのが最善の道である。
今、押上泉岳寺間11キロに東京駅北側経由で新地下鉄線を引く短絡線構想があるようだが、これに、青砥から成田新高速鉄道に乗り入れれば、1時間も夢ではなかろうと思う。
私の考えでは、この鉄道便を、航空便と連結させることで、例えば、新潟からニューヨークに飛ぶ客には、ANAなりJALのチケットに、国内便、鉄道、外国便と連続したチケットを発行して、乗り継ぎ一切を固定化することである。
以前に、ルフトハンザが、デュセルドルフからフランクフルト間の鉄道線を持っていて、LH○○○○便と銘打って、チケットを発行していて、期せずしてライン観光が出来たことを記したが、あの応用である。
西川りゅうじん氏が、ロンドンやニューヨークには、複数の空港があり、羽田と成田の並存は不思議でも何でもないと言っていたが、これは、前述したように、成田羽田乗換えと言った馬鹿げた隘路などは全くなく、目的地や使用目的などによって使い分けることによって並存が成立しているからである。
私は、ロンドンに5年間住んでいたので、ヨーロッパ各地などに飛ぶ時には、ヒースローとガトウィックを使い分けていたが、空港間を渡るような乗継など、欧米では考えられない。
私は、このフラット化したグローバル時代に、今のように羽田も成田も、その空港の中で、自由に乗り継げないようなシステムをいくら後生大事に維持して、成田羽田一体経営だと言ってみても、全く時代錯誤であり、ナンセンスだと思っている。
前原大臣も、既に、実質的に破産倒産した筈のJALを、資本主義の原則まで踏みにじって、国民の税金を湯水のように使って救済して死守することよりも、国の根本的な交通体制について、もう少し、頭を使って賢く立ち回ったほうが良いのにと思う。