熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

春近し・・・雛飾り、そして、椿の花

2017年02月22日 | 生活随想・趣味
   遅いのではないかと思っているのだが、いつも、桃の節句直前になってから、ひな人形を出して座敷に飾る。
   もう、40年近くも前になるのだが、ブラジルでの赴任が終わって、帰国した直後の桃の節句に、長女のために、浅草橋に出かけて、駅前の秀月で、五段飾りのひな人形を買った。
   その後転居で、この人形も転々としているのだが、残念ながら、8年間のヨーロッパに持っていくのを逡巡したので、この間はミスっているが、毎年、私が出し入れして飾っている。

   長女も、次女も、子供は男なので、夫々、同じ秀月で鎧兜飾りを買ってやったので、ひな人形は、そのまま、我が家に残ったままになっていたのだが、鎌倉で同居を始めた次女家族に、昨年3月に女の子が生まれて、今年は、その孫娘の初節句でもあり、記念すべき桃の節句なので、どうして祝うか楽しみに考えている。
   次女は、自分たちでも、孫娘に、小さなひな人形を買ってやっていたが、私も、ヨーロッパに居た頃には、出張で日本に帰ると小さな雛飾りを買って帰り、部屋に飾って、雰囲気を楽しんでいた。
   

   さて、もう、春一番が吹き荒れたが、三月になると、陽が長くなってくる所為もあって、一気に温かさを増して、花木や草花が咲き始めて、春の気配が濃厚になる。
   3月3日の桃の節句には、まだまだ、桃は咲かず、咲き乱れるのは、ずっと、後になるのだが、美しく咲き乱れる風情は、格別なのだが、梅や桜ほど人気がないのが面白い。
   垣根の外に、源平梅を植えてあるのだが、まだ、木が小さくて、今年は咲くのであろうか。

   私の関心事である椿が、少しずつ咲き始めている。
   先日、蕾が色づき始めた椿が開花した。
   トムタム、桃太郎、フルグラントピンクである。
   
   
   
   
   
   

   気付かなかったのだが、門扉脇の式部が、咲き始めている。
   この椿は、卜伴のような唐子咲なのだが、黄色い蕊の周りの唐子が非常に美しいので、大切に育てていて、千葉の庭から移植した数少ない椿の一本である。
   
   

   春になると、だれでも嬉しくなって元気になると思うのだが、ヨーロッパで過ごすと、その春の素晴らしさが良く分かる。
   ヨーロッパの歳時記は、春まで幾日か、春に向かっての思いが込められていると、どこかで聞いたような気がするのだが、オランダには、クロッカスが咲き始めるころに、クロッカス・ホリデイがあって、春の到来を喜ぶ。
   丁度今頃、2月下旬だから、随分寒くて、日本なら真冬の最盛期なのだが、どんよりと曇ったリア王の世界のような暗いある日、思い切って、運河沿いの牧場に出たら、生まれたばかりの子羊が、親の後を追っていた。

   丁度、日本のゴールデンウィークの頃に、キューケンホフ公園には、チューリップやヒヤシンス、水仙、そして、桜や菜の花など、春の花が、一気に、一斉に咲き誇る。
   正に極彩色の美しい春の到来なのだが、
   私は、日本のように、少しずつ、空気や日差しが変化していって、微妙な気候の移り変わりに順応しながら、椿でも桜でも、入れ替わり立ち代わり、違った種類の花が順に咲き続けて楽しませてくれる、実に繊細な四季の変化を味わえるこの自然の恵みが、如何に有難いことか、身に染みて感じている。

   椿は、種類によって、秋が深まり行くころから、寒い冬を経て、五月晴れの美しい季節まで、咲き続ける。
   私の好きな花である。
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