今日の国立演芸場のプログラムは、「上方落語会 春之輔改メ 四代目 桂春團治襲名披露公演」
演題は、次の通り。
落語 笑福亭べ瓶 時うどん
落語 桂三若 宿題
落語 桂きん枝 悋気の独楽
― 仲入り ―
口上 桂春團治 三笑亭夢太朗 桂きん枝 桂三若
落語 三笑亭夢太朗 目黒のさんま
落語 春之輔改メ四代目 桂春團治 親子茶屋
面白かったのは、桂三若の「宿題」。
なかなかの美男子で、表情豊かにパンチの利いた語り口が秀逸。
この三若が、口上の司会役も務めたのだが、上手い。
「宿題」は、今様家庭劇を題材にした師匠文枝の新作落語で、三若は、オリジナルの短縮バージョンで熱演。
小学6年生のはじめが、塾の宿題を持って帰って来るのだが、難しくて分からない母親は、仕事で疲れて帰ってきた父親に教えてやってくれと振る、算数の文章題で鶴亀算である。
月夜の晩数えてみると、鶴と亀を合わせて16匹、足は44本、鶴と亀は何匹ずつでしょうかと言う問題で、x、yを使えば簡単に解けるのだが、小学生であるから、加減乗除の筆算なので、頭の問題であり、慣れない親は途惑って即答できない。
翌日も、その翌日も、同じような文章題を宿題に持って帰って父親を悩ますので、頭にきた父親は、塾に怒鳴り込みに行く。先生は、「わかりました、もう難しい問題は出しません」。何でそう言えるんだと突っ込む父親に、「お父さんの学力の程度がわかりましたから」。
Youtubeで、文枝のオリジナル・バージョンの高座を見ると、この部分は、きん枝の高座には抜けているのだが、翌日、父親は会社に行って、部下の京大を出た新入社員に聞くと、即答して計算の仕方まで教わるのだけれど、まだよくわからないのだが、急に部下に優しくなる。
子供の能力や生活程度に合わせて子供のカリキュラムを考えると言うことのようだが、親も親としてのメンツがあって、夫婦や親子の対話や受け答えが、非常にビビッドで面白い。
あの山中伸弥教授でさえ、お嬢さんが高校生の時に、数学の問題を聞かれたのが答えられなくて、「お父さんは京大教授でしょ。」と言われたと本に書いていた。
桂きん枝は、色々な武勇伝の多い波乱万丈の人生を歩いてきた名うての上方の噺家とかで、来年、桂派の由緒ある名跡で師匠の前名である「桂小文枝」を継ぎ、「四代目 桂小文枝」を襲名する予定だとか、はりきっている。
阪神の大ファンだとかで、まくらに、阪神ファンの常軌を逸した派手な行状をひとくさり。
口上での、歯に衣を着せないきん枝の語り口が面白かった。
この「悋気の独楽」は、何回も聞いている落語で、お馴染みだが、元々、上方オリジナルの話で、東京で演じられると少し話が変わっていて面白い。
きん枝の語り口は、ウィキペディア記載と殆ど変わらないバージョンで、丁寧に語っていて面白い。
妾宅へ通い詰める主人に気づいた妻が、お伴の定吉に白状させる話で、面白いのは、定吉が持っている3つの独楽(主人、妻、妾)で、妻と妾の独楽を回して、後から真ん中に主人の独楽を回して、近づいた方に主人が泊ると言うことなのだが、何度回しても、主人独楽は。妾独楽になびいて行く。「あ、御寮人さん、こら、あきまへんわ」「なんでやの?」「へえ、肝心のしんぼう(心棒/辛抱)が狂うてます」。
独楽は、取って付けたような話だが、女性の嫉妬をテーマにした噺とかで、面白い。
三笑亭夢太朗の「目黒のさんま」と 桂春團治の「親子茶屋」、
合わせても30分ほどの高座。
演題は、次の通り。
落語 笑福亭べ瓶 時うどん
落語 桂三若 宿題
落語 桂きん枝 悋気の独楽
― 仲入り ―
口上 桂春團治 三笑亭夢太朗 桂きん枝 桂三若
落語 三笑亭夢太朗 目黒のさんま
落語 春之輔改メ四代目 桂春團治 親子茶屋
面白かったのは、桂三若の「宿題」。
なかなかの美男子で、表情豊かにパンチの利いた語り口が秀逸。
この三若が、口上の司会役も務めたのだが、上手い。
「宿題」は、今様家庭劇を題材にした師匠文枝の新作落語で、三若は、オリジナルの短縮バージョンで熱演。
小学6年生のはじめが、塾の宿題を持って帰って来るのだが、難しくて分からない母親は、仕事で疲れて帰ってきた父親に教えてやってくれと振る、算数の文章題で鶴亀算である。
月夜の晩数えてみると、鶴と亀を合わせて16匹、足は44本、鶴と亀は何匹ずつでしょうかと言う問題で、x、yを使えば簡単に解けるのだが、小学生であるから、加減乗除の筆算なので、頭の問題であり、慣れない親は途惑って即答できない。
翌日も、その翌日も、同じような文章題を宿題に持って帰って父親を悩ますので、頭にきた父親は、塾に怒鳴り込みに行く。先生は、「わかりました、もう難しい問題は出しません」。何でそう言えるんだと突っ込む父親に、「お父さんの学力の程度がわかりましたから」。
Youtubeで、文枝のオリジナル・バージョンの高座を見ると、この部分は、きん枝の高座には抜けているのだが、翌日、父親は会社に行って、部下の京大を出た新入社員に聞くと、即答して計算の仕方まで教わるのだけれど、まだよくわからないのだが、急に部下に優しくなる。
子供の能力や生活程度に合わせて子供のカリキュラムを考えると言うことのようだが、親も親としてのメンツがあって、夫婦や親子の対話や受け答えが、非常にビビッドで面白い。
あの山中伸弥教授でさえ、お嬢さんが高校生の時に、数学の問題を聞かれたのが答えられなくて、「お父さんは京大教授でしょ。」と言われたと本に書いていた。
桂きん枝は、色々な武勇伝の多い波乱万丈の人生を歩いてきた名うての上方の噺家とかで、来年、桂派の由緒ある名跡で師匠の前名である「桂小文枝」を継ぎ、「四代目 桂小文枝」を襲名する予定だとか、はりきっている。
阪神の大ファンだとかで、まくらに、阪神ファンの常軌を逸した派手な行状をひとくさり。
口上での、歯に衣を着せないきん枝の語り口が面白かった。
この「悋気の独楽」は、何回も聞いている落語で、お馴染みだが、元々、上方オリジナルの話で、東京で演じられると少し話が変わっていて面白い。
きん枝の語り口は、ウィキペディア記載と殆ど変わらないバージョンで、丁寧に語っていて面白い。
妾宅へ通い詰める主人に気づいた妻が、お伴の定吉に白状させる話で、面白いのは、定吉が持っている3つの独楽(主人、妻、妾)で、妻と妾の独楽を回して、後から真ん中に主人の独楽を回して、近づいた方に主人が泊ると言うことなのだが、何度回しても、主人独楽は。妾独楽になびいて行く。「あ、御寮人さん、こら、あきまへんわ」「なんでやの?」「へえ、肝心のしんぼう(心棒/辛抱)が狂うてます」。
独楽は、取って付けたような話だが、女性の嫉妬をテーマにした噺とかで、面白い。
三笑亭夢太朗の「目黒のさんま」と 桂春團治の「親子茶屋」、
合わせても30分ほどの高座。