品川インターシティホールで、都市再生機構による「URビジネス・ロケーション・フォーラム2006 ビジネス成功をもたらす企業立地戦略」が開かれた。
前半、「企業立地とまちづくりの関わり」をテーマに事例発表とディスカッション、UR都市機構プレゼンテーションが行われたが、興味深かったのは、後半の大前研一氏の講演「企業の立地選択の条件~生産・物流・オフイス・商業~」で、一般論だが、URは要求がきついのでと言いながら、4部門に渡って持論を展開した。
生産拠点の建設については、
ボーダーレスの最適地生産が一般化して、日本には最早適当な場所はなく、かっての大田や東大阪の産業クラスターは、タイのバンコックや台湾、カントンなどに移ってしまって、あらゆる部品がJUST IN TIMEで調達できるようになっている。
中国は、マネージャークラスがいないのが問題。毛沢東の文革時代に育ったイエスマンばかりの中年しかいなくてこの欠落するマネージャークラスは総て台湾人がカバーしている。(200万人、9万社)
良質安価を満足させてくれるのはヴェトナム、言葉が問題だが、中国の人件費の2分の1で民度も高い。
このような新しい工業立地に進出拠点を建設する為に、個々の進出企業に代わって、あらゆる手続きや便宜を供与しワンパッケッジで開発手当てできるようなディベロッパーを立ち上げれば必ず成功する。
来年から、団塊の世代が80兆円の資産(負債20兆円)を持って一線から退場するが、今まで苦しい生活をしてきたので、老後は、静かで快適な生活をしたいと言う要望が強い。暖かい南を目指して移り住む。
これは世界的な傾向で、アメリカでも中高年層の南への大移動が趨勢となっていて、ぺんぺん草の生えていたフロリダのオルランドや砂漠のフェニックスやラスベガス、ラコステ等200万都市に成長している。
ヨーロッパでは、ドイツ人やスエーデン人はスペインのコスタ・デル・ソル等へ、イギリス人はポルトガルへ、そして、ギリシャ、トルコのイズミール・アンタルキア等の西海岸等々へ大移動している。
これらの南の楽園は、風光明媚で快適で生活環境が良く、アクティブ・シニア・タウンとして大発展している。
「日本の南の田舎県の知事は、老人は要らない若者の移住が希望だと言うが、何にも分かっていない。金をたんまり持ったシニアを呼び込みアクテイブ・シニア・タウンを建設すれば、その土地が風光明媚で快適に豊かになるので、子供や孫達がやって来て大発展することを知らないのだ。」と言う。
物流センターについては、フェデックスはメンフィス、UPSはケンタッキー等一つだが、物流のへそは一箇所か二箇所で良い。
今地盤沈下をしている埼玉の大宮の少し北方の首都圏中央自動車道と北への高速との接点辺りが良いであろう。
埼玉の開発については、その北にウェークエンド・ハウス群を作って人を呼び込む手がある。
住環境は職住近接、都心回帰が始まっているが、それだけに、人々はウイークエンド・ハウスを求めることとなり。これも世界の趨勢である。
オフイスについては、職住近接を考えるべきでオフイスだけの街を作ろうとすれば必ず寂れる、市内に住居のない大阪が良い例である。
オフイスだけのランドマークタワーが失敗したがレンガ倉庫街が出来て生き返ったように、人の集まる商業施設やオフイス+住居開発が必須である。
勝どき橋の倉庫突端から見れば、品川から上野まで高層ビルが林立し東京がマンハッタン化しているのが分かる。
不況と言われた時期にこれが進行し、決して失われた10年ではなかったのである。
都市は港に、海岸線に向かって発展して行く。
ロンドンのカナリーウォーフ、ボルチモア、ニューヨークのバッテリーパーク、サンフランシスコのフィッシャマンズウォーフ、シドニー、皆しかりである。
この3年後に、東北新幹線と東海道新幹線が直結して車庫が他に移って品川の操車場は空き地になり、また、羽田が国際線のターミナルになるが、そうなると東京はどう変わるか。
その時は、どこが発展するか、先を読める人間が勝つ。
都市機能の大きな変化によって、都市の中心がめまぐるしく変わってしまう。
池袋のサンシャインは、物理的距離も時間的距離も料金的距離も遠いので取り残されてしまっている。
商業・モールについては、ショッピングセンターだけでは駄目で、人の集まる場を作るべきである。
テーマパークや憩い、夢のある場の設定が大切である。
又、最近では、大都会の駅ビルの集積が威力を発揮しており、名古屋駅ビルの高島屋が栄の百貨店を凌駕しており、川崎でも、福岡でも大規模な開発が進められている。
今や、日本全体が、建て替えの時期に来ている。
GOOD LIFE, HAPPY LIFEを求めて都市を再生する必要がある。
そのために、地方税を免除するような免税債を発行して資金を集めてインフラを整備し、民間の資金を呼び込んで開発を進める必要がある、と語る。
ぽんぽん鉄砲玉の様に展開する大前節は、さすがに聞いていて面白いし、考えさせられるが、さて、どうすればよいかと言うことになると中々難しい。
前半、「企業立地とまちづくりの関わり」をテーマに事例発表とディスカッション、UR都市機構プレゼンテーションが行われたが、興味深かったのは、後半の大前研一氏の講演「企業の立地選択の条件~生産・物流・オフイス・商業~」で、一般論だが、URは要求がきついのでと言いながら、4部門に渡って持論を展開した。
生産拠点の建設については、
ボーダーレスの最適地生産が一般化して、日本には最早適当な場所はなく、かっての大田や東大阪の産業クラスターは、タイのバンコックや台湾、カントンなどに移ってしまって、あらゆる部品がJUST IN TIMEで調達できるようになっている。
中国は、マネージャークラスがいないのが問題。毛沢東の文革時代に育ったイエスマンばかりの中年しかいなくてこの欠落するマネージャークラスは総て台湾人がカバーしている。(200万人、9万社)
良質安価を満足させてくれるのはヴェトナム、言葉が問題だが、中国の人件費の2分の1で民度も高い。
このような新しい工業立地に進出拠点を建設する為に、個々の進出企業に代わって、あらゆる手続きや便宜を供与しワンパッケッジで開発手当てできるようなディベロッパーを立ち上げれば必ず成功する。
来年から、団塊の世代が80兆円の資産(負債20兆円)を持って一線から退場するが、今まで苦しい生活をしてきたので、老後は、静かで快適な生活をしたいと言う要望が強い。暖かい南を目指して移り住む。
これは世界的な傾向で、アメリカでも中高年層の南への大移動が趨勢となっていて、ぺんぺん草の生えていたフロリダのオルランドや砂漠のフェニックスやラスベガス、ラコステ等200万都市に成長している。
ヨーロッパでは、ドイツ人やスエーデン人はスペインのコスタ・デル・ソル等へ、イギリス人はポルトガルへ、そして、ギリシャ、トルコのイズミール・アンタルキア等の西海岸等々へ大移動している。
これらの南の楽園は、風光明媚で快適で生活環境が良く、アクティブ・シニア・タウンとして大発展している。
「日本の南の田舎県の知事は、老人は要らない若者の移住が希望だと言うが、何にも分かっていない。金をたんまり持ったシニアを呼び込みアクテイブ・シニア・タウンを建設すれば、その土地が風光明媚で快適に豊かになるので、子供や孫達がやって来て大発展することを知らないのだ。」と言う。
物流センターについては、フェデックスはメンフィス、UPSはケンタッキー等一つだが、物流のへそは一箇所か二箇所で良い。
今地盤沈下をしている埼玉の大宮の少し北方の首都圏中央自動車道と北への高速との接点辺りが良いであろう。
埼玉の開発については、その北にウェークエンド・ハウス群を作って人を呼び込む手がある。
住環境は職住近接、都心回帰が始まっているが、それだけに、人々はウイークエンド・ハウスを求めることとなり。これも世界の趨勢である。
オフイスについては、職住近接を考えるべきでオフイスだけの街を作ろうとすれば必ず寂れる、市内に住居のない大阪が良い例である。
オフイスだけのランドマークタワーが失敗したがレンガ倉庫街が出来て生き返ったように、人の集まる商業施設やオフイス+住居開発が必須である。
勝どき橋の倉庫突端から見れば、品川から上野まで高層ビルが林立し東京がマンハッタン化しているのが分かる。
不況と言われた時期にこれが進行し、決して失われた10年ではなかったのである。
都市は港に、海岸線に向かって発展して行く。
ロンドンのカナリーウォーフ、ボルチモア、ニューヨークのバッテリーパーク、サンフランシスコのフィッシャマンズウォーフ、シドニー、皆しかりである。
この3年後に、東北新幹線と東海道新幹線が直結して車庫が他に移って品川の操車場は空き地になり、また、羽田が国際線のターミナルになるが、そうなると東京はどう変わるか。
その時は、どこが発展するか、先を読める人間が勝つ。
都市機能の大きな変化によって、都市の中心がめまぐるしく変わってしまう。
池袋のサンシャインは、物理的距離も時間的距離も料金的距離も遠いので取り残されてしまっている。
商業・モールについては、ショッピングセンターだけでは駄目で、人の集まる場を作るべきである。
テーマパークや憩い、夢のある場の設定が大切である。
又、最近では、大都会の駅ビルの集積が威力を発揮しており、名古屋駅ビルの高島屋が栄の百貨店を凌駕しており、川崎でも、福岡でも大規模な開発が進められている。
今や、日本全体が、建て替えの時期に来ている。
GOOD LIFE, HAPPY LIFEを求めて都市を再生する必要がある。
そのために、地方税を免除するような免税債を発行して資金を集めてインフラを整備し、民間の資金を呼び込んで開発を進める必要がある、と語る。
ぽんぽん鉄砲玉の様に展開する大前節は、さすがに聞いていて面白いし、考えさせられるが、さて、どうすればよいかと言うことになると中々難しい。