「JAFMate」2013年1月2日号に掲載されていたセルジオ越後さんの言葉を転記します。
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ブラジルでは、「上手になったら練習できる」と言うんですよ。ところが日本では、「練習したら上手になる」と言う。勉強でも「勉強すれば頭が良くなる」と教えるけど、でも勉強した人がみんな東大に入れるわけじゃないですよね。つまり、ただ横並びに練習すればいいのではなく、競争して勝ち上がるということを教えないと、日本のサッカーは強くなれないと思います。
動物の本能である競争心を失うと、自立性がなくなるんですね。競争なしに平等に面倒を見るのは、ペットを育てるのと同じです。最近、日本の国際競争力が弱くなっているのも、そのせいではないでしょうか。
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これは今の辰巳ジャンプにピタリと当てはまります。良い意味での競争をしているからです。競争をさせると「自立性」が生まれるとセルジオ越後さんが言っている通り、今の辰巳ジャンプは競争をしているので、チーム練習をしていないのに上達するという流れができています。週末の練習でコートに立てるのは、それまでの1週間で個人練習を続け、伸びている子です。私が教えてもいないのに週末の練習で技術が上がっている。本気でレギュラーポジションを取りたいと思っている子は、自分自身の「意思」で週末練習に向けて努力をしてきています。子供たちのことを私が1週間見ていないので、その伸びがはっきり分かります。個人的な努力をしていない子も「ああ、練習していないな」とすぐ分かります。競争とは恐ろしいものです。毎日練習しなければ、たちまちポジションを取られてしまう。
「上手になったらコートに立てる」
これを辰巳ジャンプの新しい合い言葉にしていきましょう。