地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

JR20周年の春・201系激減前まつり

2007-04-01 11:57:02 | 国鉄型車両


 国鉄がJRになって以来、早いもので今日で20周年。すでに記念18きっぷが発売されるなど、その節目であることは広く知られつつありますが、最近は20代半ば以下の世代の人々と話をしていても「国鉄」という言葉が持っていた重みを理解してもらうこと自体が難しくなったなぁ……と思います。
 でも私の頭の中では、あれだけの鉄道資産を受け継いだJRは、未だに民鉄一般とは違った「国家の鉄道」そのものとしか思えないですね……。JRを中国語訳すると「日本鉄道」ですし (本当です ^^;)。しかも、営利追求第一になったJRが、線形の良い複々線などの資産をフル活用することによって、それまで地域密着で頑張ってきた私鉄の営業基盤を食いつつあるという事態を、個性派私鉄びいきの身としては苦々しく思わないでもありません。市場化・民間活力の活用云々と言いながら、じつは国家主導による民業圧迫なのではないかと……(爆)。それでも、在来線の長距離列車では儲からない時代、近郊輸送で手堅く稼ごうと思うのは当然のことなのでしょう。
 というわけで、趣味的に興味をそそられる堂々とした長距離列車(とくに急行と鈍行)が激減したことと、鉄道趣味には興味がない圧倒的多数の人向けに奇をてらった派手な列車や、パッと見キレイでも安っぽい車両が増えたことが、まさに同時並行的に進んだのがJRの20年だったと思います (私鉄も車両面ではそうですけど ^^;)。
 それは、シブい国鉄形車両と重厚長大な列車を愛でるという趣味の観点からみれば、希望よりも明らかに悲観が多くならざるを得なかった20年でもありました。バブル崩壊後の不景気もあってそれなりに丁寧に使われ続けた国鉄形車両も、いつの間にか20年も過ぎれば、あれほど当たり前だった車両たちも老朽化……。特にここに来て、省エネの要請だけでなく景気回復もあって、車両更新の勢いも加速しつつあるようにも思います。
 


 そんな、JR20周年にあたって進んでいる事態を最も象徴するのは、長年中央線のトレードマークになっていた201系が来年の春までに一気にE233系に置き換えられてしまうことでしょうか。大手私鉄で年間数10〜100両の新造が行われるとしたら、それだけでも十分オドロキの量産ペースですが、中央線の月産60両って一体……(@o@)。
 そこで、今はまだ201系が多数を占める中央線も、あと2〜3ヶ月もすればだいぶ様子が変わってしまうに違いない……と思いまして、先日新宿で用事があったついでに沿線で撮り鉄に励んでみました。201系といえば……ズラリと並ぶ戸袋窓や田の字窓、それに押し込み形通風器などに昭和の車両テイストがふんだんに感じられ、しかも電機子チョッパ音にも独特の味わいがありますが、あのブラックマスクが登場時以来どうも個人的にはイマイチで、思い出してみれば実は撮影するのは初めてでした (汗)。
 でも何のかの言って、「走るんです」が幅を効かせつつある中で、引き締まった赤いボディの存在感は何とも言えないものがありますね (*^^*)。
 というわけで、次は青梅線あたりで是非……。青梅線に103系がゴロゴロ走っていた頃は個人的に登山にハマッていて、それこそまめに乗っていたのですが、全車201系になった頃から撮り鉄趣味に復帰して山はご無沙汰になってしまい、201系に乗って奥多摩まで到達した記憶は1〜2回くらいしかないです (笑)。青梅線の201系は103系と同様、てっきり長期政権になると思っていたのですが、どうやらそうでもないらしいので、ヒノキ花粉が飛ばなくなる黄金週間前後を狙って新緑との組み合わせを撮ろうかな〜と考えています。