千鳥町・西群線のヤードに到着したメトロ5000系・59Fは、ここでDLを先頭から最後尾につけ替えるために、しばしの運転停車。これまで5本の営団→メトロ5000系列 (東葉高速を含む) がたどってきた日本国内最後の鉄路を、いまこうしてたどってきた59Fは、ヤードを取り囲む無機質の極致ともいうべき絶景を前にして、一体何を想っているのでしょうか……。撮っている私の脳裏でも、しばしば利用した東西線地下区間での、クネクネカーブの連続をゆくデンジャラスな走行音が去来せずにはいられませんでした。
もっともヤード周辺は、次第に他のポイントで走行シーンを撮っていた撮り鉄が殺到して大変なことになっており (汗)、日曜朝の工場地帯の静寂や5000系の沈黙と対照的な世界を繰り広げていました (@o@)。とくに、これからDLが連結される川崎貨物寄りの位置では、前にも増して柵越えが続出。千鳥線を愛好する者として、こういうルール違反は本当にやめてもらいたいものです (-_-メ)。
やがて機回しが終了し、いよいよ5000系・59Fは川崎市営埠頭の先端に向けて、国内最後の旅へと踏み出して行きました。推進運転になるのは、輸出入車両が留置される柵の中には機回しスペースがないためです。ヤード西側の踏切から先は、保税区域につき一般人の立入は禁止。踏切を超低速でゆっくりと通過してゆく5000系を見送りながら、次はジャカルタで会おう……と念じたのでした。
いちおう、103系の輸出のときにも同じことを思ったはずで、しかもジャカルタでは東急8000・8500系も大活躍を始めているので行きたいのはやまやまなのですが、インドネシアに1週間ほど出かけるだけのまとまった時間を確保する目途が立たないのが当面の悩みです。
なお、市営埠頭先端の留置スペースは、川崎港海底トンネル入口脇にある「ちどり公園」から眺めることができ、ここまで先回りすれば到着シーンも眺めることができますが、昨日は余りにも風が強く砂塵がモウモウと巻き上がっていたのと、柵や手前の輸出乗用車などに阻まれて完璧にキレイに撮れるわけではないためパス (^^;)。単機で戻ってきたDD5515をヤードで撮ったのち、バスで川崎駅に戻ったのでした。