
8500系中間車の非貫通先頭車化改造シーンに新鮮な衝撃を受けて以来 (^^;)、ついつい出退勤ついでの恩田寄り道が増えているのですが、昨日の午後に訪れたところ特にこれと言った動きはありませんでした (ま、濃いぃ入換が全く行われず、淡々と作業が進んでいることの方が、長津田工場の圧倒的な日常ではあります)。そこで今回は、いつの間にか再び構内を埋め尽くしつつある8000系列をよそに、謎めいた存在感を漂わせている1000系の模様を扱ってみましょう。
いま恩田を訪れた場合、屋外の車両で最も目立つのはやはりデハ1310+クハ1011の2両でしょうか。この2両の来歴をRP誌東急特集号の記述をもとに改めて振り返ってみますと……今を遡ること18年前、日比直8連ながらも将来の目蒲線転用を視野に入れた1010Fの中間運転台つき車両として、1000系の中でも例外的に左右対称顔で新造されました。現在池多摩線の珍車として活躍しているデハ1312・クハ1013も、この2両とは兄弟にあたります。個人的には、1000系は東横線沿線を離れてからはるか後になって新造された車両で、何のかの言って最も縁が薄いのですが……このマスクにはイマイチ野暮な雰囲気や、8000系列などに通じる雰囲気が強く感じられる点、ミョーに愛着があったりしますね……(*^^*)。
しかし、たび重なる編成替えの結果、2003年にデハ1310とクハ1011は余剰車となってしまい、長津田検車区の片隅で眠り続ける運命を強いられたのでした。実働僅か13年! しっかりと造られた車両であるにもかかわらず、209系と余り変わらないような寿命になるとは……。たしか長津田では1310と1011の運転台側どうしが連結されていたためでしょうか、貫通扉だけがきれいな状態で、他は煤けた感じになっていますが、こうして5年間不遇を味わってきた顔がいま最後の表情を見せているのを目にするにつけ、哀れ……のひとことに尽きます (-_-;)。古い幕を交換しなかったために今も残る「DEAD HEAD」の表示にもしみじみ……。

ただ、不思議なのは……恐らく上田電鉄行き第2弾として離脱したと思われる1014・1016Fの中間車の姿が既に見えないのに対し (たぶんトレーラーで解体場に持って行ったのでしょう……)、5年間眠ったままだった1310・1011の2両は今のところ解体される気配がないことです。しかも、クハ1011の台車 (車内から撮影した1枚目の画像では見えず恐縮です ^^; 撮影時にはレンズフードの先端と窓枠の上辺を合わせていますので、レンズを車外に出してはおりません) は、旧型車両の台車を流用した作業用の仮台車となっていました……。長津田工場でこれから廃車にする車両にわざわざ仮台車を履かせるという前例はあったっけなぁ……ということで、何らかの改造 (別の地方私鉄への譲渡?? もっとうがってデヤ後継??) に向けた準備が始まっているのかも知れません。現在テクノシステム側で、床下配線をだら~んと垂らしながら改造を受けている1014・1016Fの改造に目途がつき、空いた側線に1310・1011が押し込まれれば、間違いなく活用決定!でしょう。
もし幸いにしてそうなった場合、次に話題の焦点となるのは、現在のテクノシステム内の8609Fと同様、果たしてどこに行くのか??ということでしょうか。東急中型車のお得意様として、今後老朽化した7000系の取り替えを希望していると思われる私鉄といえば、弘南・福島・北鉄などがありますが……北鉄は京王から3000系あたりを買いそうな気が (^^;)。いっぽう、長電も屋代線や信州長野から先の区間用として、ワンマン中型車を欲している可能性もあり……。2両固定編成の冷房車を入れるらしい銚子電鉄という大穴もありますね (^^;;)。いかん……また果てしない妄想で頭の中がグルグルし始めましたので、ここらへんで止めにしておきます (爆)。何はともあれ、薄幸さが目立つがゆえに個人的に情が入りつつある1000系にも、より良き第二の車生が待っていることを祈ります。
なお、昨日撮影した8500系の様子については「続きを読む」からどうぞ~。

デハ8509と新非貫通先頭車は引き続き改造真っ盛り。既にあちこちで紹介されていますが、私ものっぺら顔を撮ってみました。貫通のままの先頭車となるべく仕様を合わせるためか、貫通・非貫通の違い以外はさまざまな窓や機器の位置を揃えているように思われます。それにしても……側面は凹凸、正面はのっぺらというのは、モハ72を先頭車化したクモハ73 600番台を思い出してしまいますね (^^;

全く思いがけないことに……8624Fが廃車 (T_T)。一般の入場時の5両+5両というバラシ方ではなく、軽量鋼体の中間車4両を奥に押し込んで、デハ8524以下3両が連結された状態ですので、廃車とみて間違いないでしょう。3両は現在テクノシステムで改造中のデハ8509などと同じような改造を受けるのでしょうか?? ちなみに、先日金沢八景にて、さらに5000系を造っているところを目撃しましたので (多分5118・5119F?)、いつ、どの編成が離脱してもおかしくないものとして、現存する田都8500系を観察する必要がありそうです……。