とりあえず完結した台湾ネタ、こぼれ話を少々……(笑)。
去る3月の訪台時はちょうど、徐々に自分の頭の中で模型ブームが吹き荒れ始めていた頃でしたので、ここは是非……ということで、台鉄の模型を土産として初購入! 台湾は人口規模こそ日本の約5分の1程度ですが、ここ十数年来急速に鉄道趣味が市民権を得ており、しかも台湾の鉄道趣味界は同時に日本・欧米の鉄道に対して常に熱い視線を注いでいることから、自ずと日本・欧米で一般的かつ台湾の狭い住宅事情に適合したNゲージが広まり、ひいては台湾オリジナルのメーカーが現れて活発にリリースするという好循環となっています。その代表格といえるのが、「鉄支路」製の台鉄車両でしょう。愛しの藍色客車と、R100型DLの藍色旧塗装を並べていると、気分は思わず台鉄の黄金時代=1970年代へワープ! (爆)
但し悲しいかな、市場規模の小ささと、「鉄支路」自身の非常に手の込んだ製作ゆえ、お値段は日本製と比べて相当高め……。客車は1両800元程度 (台北の東方模型では1割引で720元でした) で、日本円に換算すれば約2800円。機関車に至っては1両4000元超で、約14000円のお買い物……。そこで「とりあえずはお土産・飾り物じゃ……」というわけで、機関車は無動力バージョン (約半額) を購入したのですが、その後さらにエスカレートして、ついにパワーパックとレールを購入のうえ手持ちの車両を走らせ始めるようになりますと、「しまった……多少財布に響いたとしても動力入りを買っておくんだった!」と後悔しまくりです (笑)。
そこで思いついたのが (と申しますか……やってみたかったのが ^^;)、日本型車両との混結! そもそも台湾の鉄道は良くも悪しくも戦前の日本によって形作られ、戦後製の客車も長らく日本風のデザインとブレーキシステムを踏襲してきましたほどですので (たぶん。キョ光号・復興号客車の手動ドアバージョンですら、日本の旧型客車と同じようなブレーキ音がします *^o^* 日本の旧型客車を正常に進化させると、12・14系ではなくこうなったのでは?としか思えないほどです……)、全く違和感はないはず。実際に鈍行用の藍色客車とEF64 1000を連結させてみても、余りにも完璧過ぎる編成美……(*^^*)。日本でも50系が出る前に、昭和30~40年代の段階で、こういう2扉セミクロスの通勤・近郊型客車が登場するべきだったのだ……とすら思います (^^;;
ただ、こうして遊ぶ場合にネックとなるのがカプラーの違い (-_-;)。鉄支路製の客車には独特のボディマウント式カプラーが装備されており、無理矢理KATOのナックルカプラーと連結しようと思えば出来なくもないのですが……何だか連結時に浮いた感じがして不安定さがあるのも事実です。
そこで、同梱のボディマウント式アーノルドカプラーを1両だけ装備し、日本型と混結する際の介在役にしようと思い立ったのですが、この作業がはっきり言って曲者!! 一応、説明書(分かりやすい図が載っていますので、中国語が分からない人でも問題ないと思います)がありますが、非常にがっちりと精巧に組み合わされた車体を全てバラさなければ肝心のボディマウント部にたどり着けないのがトホホ。まず、屋根がなかなか外れない!! 藍色客車の場合、リアリティを出すために最初からある複数の窓の開口部に細い棒を突っ込み、内側のピンを押せばパカッと外れますが (この悟りに達するまで20分ほど格闘……)、復興・キョ光客車の場合は、多分屋根外しで難航すること間違いなしでしょう。さらにあれこれパーツを外して行きますと、鉄支路ボディマウントカプラー (正式名称は不明 ^^;)の核心部 (?) である、連結器のフックと台枠のフックを繋ぐバネ (赤い矢印) が現れます。これを手作業で外して再装着する作業は、慣れないので地獄……(号泣)。
ともかくアーノルドカプラーに交換したあとは、いよいよ日本型機関車と完全フィットで連結! う~ん、最高……と申し上げたいところですが、「鉄支路アーノルドカプラー」は上方向に動きやすく、油断をすると自然解放されてしまいます。機関車側の連結器の微妙な高さに左右されますので、御用心、御用心……。
さてと、いずれC55やC57 (台湾ではそれぞれCT250・CT270) を買って来て、1960~70年代の宜蘭線や屏東線っぽい雰囲気を楽しんでみますか……(そのためにSLの模型が欲しいと思う私の発想はつくづく歪んでいるなぁ……と。爆)。