地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

京阪1900系さよなら運転・特急色1929F編

2008-12-23 00:26:16 | 都市民鉄 (近畿以西)


 京阪1900系さよなら運転のうち、1919Fの臨時特急本番は失敗(→悲しきトリミング)に終わったため、1929Fの本番は絶対に同じ轍を踏むわけには行きません。そこでパターンダイヤ的にみて、大和田駅の出町柳方であれば、「上り電車の入線・停車→そのあいだに臨時特急通過」となっても安全度が高く、しかも後追いを超順光で撮影可能だろうと判断したところ……いざ通過本番、本当に予想した通りの展開となりました。 1919Fのときとは異なり、臨時特急の通過と上り電車の発車が重ならなかったことから、一応京橋方でも無事撮影できたようですが、後追いはまず不可能だったわけで、停車中の下り列車をよそに豪快に通過して行くシーン、そして青空をバックにあっという間に走り去って行くシーンをデジカメのモニタで確認しながら、「とっさの判断で場所を変えた自分はエライ! (^^;)」という気分に浸ったのでした……。1919Fのときも、最初から人が少ない出町柳方での撮影にしておけば良かった……と、少しばかりの後悔は残ったのですが (汗)。



 それにしても、特急色1929Fの最後の勇姿は、素晴らしいのひとことでした……。なるべく特急時代の雰囲気を再現するべく、貫通幌台座風オブジェが本物のステンレスを用いて (?) 取り付けられ、幌を支持する棒 (正式名称は何と呼ぶのでしょう? ^^;) や二段窓を表現するためのラッピングまで貼り付けられているという……。もちろん「なんちゃってオブジェだ」と言ってしまえばそれまでですが、少なくともこうして見る限り、昔をしのび、長年の活躍をねぎらう試みとして、余りにも素晴らしすぎる……という思いがこみ上げます。世代的に残念ながら、1900系の2扉特急時代をナマで知る由もなく、加えて私自身は関東住民であることから京阪沿線住民の皆様ほど思い入れがあるわけでもありませんが、とにかく1900系が京阪の社員の皆様にこよなく愛され続け、かつ最大限のファンサービスでその最後を飾りたい……ということがひしひしと伝わって来ます……。それはまさに、1900系が名車の中の名車であり続けたことの証。そして、たとえ1900系が歴史の中に走り去ろうとも、「まずは良質な車両を当たり前のサービスとして提供してナンボや!」という関西私鉄魂は今後も永遠に不滅なのだろう……京阪万歳、関西私鉄万歳!と改めて強く思ったのでした。
 何はともあれ、本当に一瞬の通過ではありましたが、これほど素晴らしい引退劇を披露して下さった京阪の関係者の皆様にお礼を申し上げたいと思います。