関西で京阪1900系さよなら運転が行われたタイミングと合わせるかのように、関東でも昭和30年代デザインの片開き扉の名車とのお別れが……。京急では創立110周年となる今年、「ありがとう」「歴史」両ギャラリー号が走り続けて来ましたが、周知の通りこの秋から冬にかけて相次いで新1000形「お銀」の増備分が落成したことから、登場当初の「約1年走ります」という予告よりも繰り上がるかたちで、昨日運用離脱となりました……(T_T)。
一応、両編成とも2月から今まで普通に定期運用に入っていたことから、撮影機会は豊富にあったはずですが、思い出してもみれば、個人的にはくじ運が本当に悪かったのは残念無念……(京阪1900系もそうですが -_-;)。最終盤が近づくにつれて沿線が大変なことになると予想されたため、登場当初からこまめに記録しようと張り切っていたものの、何度足を運んでも入庫中だったという……。とくに1321F「歴史ギャラリー」は、6~7度目にしてはじめて大師線で撮影出来たという個人的最悪記録を作ってしまい、今後もそれが破られることはないでしょう (汗)。その後春以降は本当に多忙となり、撮り貯めの意図は空振り……(号泣)。
しかし、最後の最後にとんでもない偶然が! 氷雨が降る先週水曜、ラストランHMを貼った両編成を、新町車庫にてたった独り撮影する機会に恵まれるとは!
これまで、仕事が午前中で終わることが多かった毎週水曜は、帰りに恩田の様子をウォッチするのが恒例だったのですが、秩父向け甲種輸送を機にそれも一段落。久しぶりに両ギャラリー号を撮るべく京急経由で帰宅することにしたのですが……何とあろうことか、京急の車内に「両ギャラリー号ラストラン!」の広告が……。仕事の多忙もようやく一段落しつつあり、これから登場1周年に向けてじっくり撮りたいと思っていた矢先だというのに……。しかも、大師線を訪れたところ、又しても1321Fは大師線にはいない……(T_T;;;)。
こうして、最後の最後までギャラリー号と自分の相性は悪かったのか……と、ガラ空きの普通電車に揺られながら雨模様を眺めて暗い気分に陥っていたところ、神奈川新町到着時に奇跡が!! 何と、1309Fと1321Fがともに入庫中で、しかも撮りやすい位置にいる!! というわけで、速攻下車決定!! \(^O^)/
標準塗装の旧1000形や800形といった昭和生まれの仲間とともに静かに佇む1309Fの姿は、まさに名車の中の名車・旧1000形の最後の日々の中でも忘れ得ぬひとこまになることは間違いないでしょう……。しばしば叩きつける雨は、スーツとカメラの両方を冷たく濡らし、しばしば寒さで震え上がる心地こそしましたが、新町検車区を横切る踏切で激写しまくっていた私にとっては、そんな滲みるような冷え込みもなんのその! この絶景を独り占めしている幸せを心の底から味わい、ナチュラルハイに陥っていったのでした……。