地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

淡雪の神奈臨千鳥線 (上) エチレンコキ到着

2011-02-19 00:00:00 | 貨物列車 (神奈臨)


 去る火曜夜に降った雪は、茶色く堅く甘い物体 (爆) に無縁な撮り鉄の私にとって至高の贈り物となりましたが、それではこの天恵をどう活かせば「至高」に「究極」を加えることが出来るだろうか……ということを考えると夜も眠れなかったのは言うまでもありません (『○味しんぼ』かいな? ^^;)。雪の朝の定番といえば、過去何度か田都8500を激写して文字通り白銀の世界を楽しんだものですが、とりあえず○K編成 (しかも今や常夏の国にいる8607F) や伊豆急帯8614Fも記録しておりますので、ここらで一発さらに濃厚かつ激レアなシーンに挑戦してみたいという考えが脳裏にグルグルと……。
 そこで思い立ったのが、神奈臨千鳥線201~202レの撮影! 2008年3月のダイヤ改正以来、千鳥線に新たな命を吹き込んだ輸送品目である液化酸化エチレンの荷役の都合上、201~202レが千鳥町西群線ヤードに姿を現す時刻は午前10時頃から朝7時半頃へと大幅に繰り上がってしまっており、運行開始初日午前に記念式典が開催されて日章旗装飾列車が10時過ぎに出発したのを超偶然で撮影したのを最後に、201~202レとはご無沙汰になってしまっておりました……。いやその……早朝の列車接続の悪さゆえ、朝7時過ぎに千鳥町に到着するためには自宅を朝5時過ぎに出発する必要があるだけでなく、エチレンコキ運行開始から半年後にはリーマン・ショックが勃発して203~204レが運休となる事態に何度も遭遇しましたので (号泣)、「早起きしても空振り」というリスクの増大が自ずと201~202レから足を遠ざけることにつながったという……(-_-;)。しかし最近は風の噂で (^o^;)、景気回復に伴い出荷設備点検時を除き基本的に平日毎日運転らしい……ということを知りまして、明るい曇りの日に撮影出来ないものかとチャンスを窺っておりました。そんな折も折、気温が高い東京や横浜の海沿いでもうっすら積雪との報をネットで得まして、ついに朝の千鳥線への出陣を決断!



 そこで、田舎電車・小田急江ノ島線の遅すぎる初電 (鬱) で出発し、朝6時半前の川崎駅に到着したところ……ぬはっ!昼間や土日はまったりとした雰囲気が漂う臨海ゾーン方面へのバス乗り場が通勤客で埋まっている……(@@)。辛うじて市営埠頭行バスの座席を確保してやれやれ、と思っている間もなく、バス停ごとにさらに通勤客がドドッと乗り込み、一時は車内が超満員に……。もっとも市営埠頭行だけに、塩浜からはどんどん客が下車して行き、二号埠頭入口にて車内の客は私一人だけとなりましたが (笑)、日中であれば順調に走って18~20分程度で着くところを30分以上かかってしまいヒヤヒヤ (^^;)。
 肝心の千鳥線沿線は、気温が高い海沿いの中でもとりわけ放熱量が大きい重化学工業地帯であるだけに、到着するその時まで「果たして本当に積雪があるのかどうか」という懸念を拭いきれませんでしたが、市営埠頭バス停到着時に目の前に広がっていた光景に思わず内心歓呼!! ぬををを~っ!ヤードがうっすらと雪化粧している!v(^O^)v 日が差し込めばたちまち融けてしまいそうな雪が曇り空に守られ、私と201レの到着を待ち受けていたかのようです……。そして、こんなレアシーンを撮ろうと考えていたヲタが私一人だけであったことも、一層内心の喜悦を爆発させまくったのでした (笑)。
 というわけで、「さぁ来い!201レ!完璧なシーンを完璧に撮ってやる!」と手ぐすねを引いていたところ、ひとしきり大踏切から高らかなホイッスルが響きわたり、定刻通りに201レが登場! しかも役者は、今や塩浜地区最後の旧塗装車にして出目金ヘッドライト装備のDD5517!! 引き連れて来たエチレンコキも計5車ということで、余りにも超豪華な陣容に思わずメロメロ……♪ もちろん、青化ソーダ用タキ22900×4~5車、コキ50000×3車、ラテックスタキまたはエチグリタキ×1~2車という編成が当たり前だった数年前に比べれば迫力不足は否めませんが、車扱貨物が衰退しきった今となってはむしろ、コキ200とともに勢力を拡大したタンクコンテナがこれだけズラリと揃っているシーンを拝めるだけでも幸せと言う他はありません♪ しかもうっすらと雪化粧しているのですから……。
 ちなみに、201レはコキを引き連れて西群線ヤードに到着後、そのまま南西側踏切の先まで進み、推進でコキを荷役線へと押し込みます。ヤード北東側の個人的お気に入り撮影スポットが新しいフェンスで台無しとなってしまい(号泣)、204レ出発シーンと背後のプラント群との組み合わせをイマイチ間延びした絵でしか撮影出来なくなった今となっては、201レとプラント群との組み合わせはまさに「早起きは三文の得」の言葉通りに感動的なものがあります……(*^O^*)。