先日、恐らく撮り鉄な方であれば誰でもご存じであろう鉄道掲示板『おんぷ○ゃんねる』を見ていたところ、最高に衝撃的な記事が……。何と、中国に輸出されたものの行方不明となって久しかった鹿島鉄道DD13 367が山東省・臨沂市で現存しており、中国国内のネットオークション『淘宝網』にかけられていることが明らかになりました。途方もないほどのネット・コンテンツの中から、ローカル私鉄ファンにとって嬉しい情報を探して紹介して下さった方には本当に頭が下がるばかりですが、同時に高く買いたいのは、用途が流れ鉄くずに過ぎなくなって久しいDD13 367を潰すことをせず、価値を見出して「ホンモノの日本製・蒸気機関車キラーのディーゼル機関車! 庭園や公園のオブジェとして如何?」と売りに出した中国の業者のセンスでしょう! しかも長期間の屋外放置のため、購入者には無料で塗装サービスをするとか……(但しオークションは20万元からのスタートで、輸送費は購入者持ち。美品として紹介されている画像が、交通科学博物館・DD13 638の画像を拝借したものであるのはご愛敬)。果たして落札者が本当にいるのか、それともオークションが流れて解体されるのかは見当もつきませんが、日本のDLであることを前面に押し出してアピールしているあたり、「日本は嫌いだけど大好き」というツンデレな中国らしさが滲み出ているような気がします……。
そもそもDD13 367が中国に輸出されたのは、快速「海峡」の廃止で余った50系客車とともに、河北省・承徳市で計画されていた狭軌の観光鉄道に供するためでした。承徳市という場所は、北京の北東約200kmに位置する、華北とモンゴル高原の境目の街であり、かつて中国を支配した満洲人が夏の宮殿を構えたところです。したがって、現在でも当時の宮殿や寺院などが林立し、観光シーズンには多くの観光客が殺到しています(私はむかしバックパッカーをやっていた頃、真冬に訪れたことがありますが、いや~零下20~30度で寒かった! その代わり観光客は他に誰もおらずサイコーでしたが ^^)。そこで、観光客が列車に乗って市街周辺に点在する観光スポットを周遊できるようにすれば商売大繁盛……と開発業者が甘い算盤を弾いたのでしょう。しかし実際にはバスでも短時間で移動できてしまう距離ですし、何と言っても承徳製鉄の専用線 (標準軌) とカチ合ってしまうようにも思われましたので、結局は計画倒れ……。50系客車は整備を経て輸出される直前にキャンセルとなり、苫小牧港で敢え無く解体されたとのことですが (RP誌07年2月号・50系客車特集。大型発電機搭載改造を受けたオハフ50の画像も載っています)、DD13 367は時すでに遅し……。以来長らく行方知れずとなり、このたび衝撃の競売に……。
というわけで、DD13 367の現役時代の画像を……と思ったのですが、残念ながら当該機が動いているシーンは結局撮りそびれ (汗)。そこで、今は無き鹿島鉄道の画像を久しぶりに掘り出しまして、同じDD13タイプの僚機・DD902の画像をアップしてみます (^^;)。これを撮影したのは早いもので7年2ヶ月前となり、しかもデジカメではなくリバーサルフィルムでの撮影でした。鹿島鉄道そのものも廃線となって約4年……。DD902も確か室蘭の特殊鋼工場に引き取られ (撮影はまずムリでしょう)、あっという間に流れる年月と様々な車両の変化に目が回る思いです。
ヘボいイラストで大変恐れ入ります (滝汗)。
客車が50系ではないのでは?……というツッコミは無しで (^^;
ダークグリーン客車とのコラボを見てみたいと思いまして……。
軌間が異なりますので「模型でやるべし」でしょうけど (笑)。
バックは承徳名所・小ポタラ宮 (チベット・ポタラ宮殿のコピー) です。