昭和30年代から一貫して優等車両として君臨し、今や私鉄電車界全体の大御所という貫禄すら感じられる長野電鉄2000系も、周知の通り今や残るはD編成1本のみとなりました。本来の予定であれば既に完全引退しているはずでしたが、恐らく他の車両の検査や車両置き換え計画等との兼ね合いもあってか (?)、公式HPでは引退期限が「来年春」に延長され、基本的に終日運用からは引退しているものの (確か夏あたりまででしたっけ・・・)、週末を中心に機能維持を兼ねて営業運転に入っているほか、たまに団臨・貸切の類で走っているシーンをネット上でも散見します。
個人的には、既に長電2000系には何度も乗って撮りましたので、所謂引退間際のパニックに押しかけるよりも、スカスカな車内・広々と静かなる田園風景にてまったりと楽しんだ思い出に浸りたいと思うものですが、一方で最後の活躍を目に焼き付けたいと思うのも確かです (^^;)。そんな折も折、先月中旬の長野出張時には、ちょうどうまい具合に2000系の運転予告が! 骨折リハビリ中の身ではありますが、これは撮らないわけには行きません……。
というわけで、まずは8500系の撮影を楽しみつつ、フレーミングやシャッターを切るタイミングなどを思い出し (いはやは恥ずかしながら、8月中旬の骨折以来今のところ、撮り鉄をしたのはこの長野出張&帰宅ついで小田急祭り参加時と、西日本某地[お楽しみ♪……というほどでもないか ^^;]への出張時のみ……)、いよいよ林檎色のD編成・長野行が御登場!! 天気が悪すぎ……ですが (T_T)、雨上がりにつき濡れたススキが秋の雰囲気を盛り上げている……と解釈することにしましょう (苦笑)。この30分後には背後の雲が取れて、志賀高原に続く山々が見え始めましたので、うーん、何か悔しい……。その後、長野から折り返して来た須坂行きは、新幹線の都合も考えて無難に駅撮り (^^;)。とはいえこの日の天気を考えれば、駅進入時の徐行シーンを狙って正解だったかな?……と思っています。
それにしても最近のD編成特別運転は、基本的に事前に指定された土日朝 (たまに平日もあり) の須坂~長野間1往復のみで、遠来の人間にとっては出張ついででもない限り非常にハードルが高いものになっていますが、それは裏を返せば引退目前でも静かにまったりと楽しめることを意味するわけで、実際この日も長野発須坂行車内は閑散としていました。乗ってはいないのですが……見たところ20名ほどの客の3分の1程度は静かに2000系の乗り心地を楽しむファンという風情でした。これはある意味で、混雑を避けつつ地元ファンを中心に別れのひとときを楽しんでもらおうという長電の計らいなのでしょうか? これからの季節、たっぷり積雪がある日の須坂~長野1往復を撮ってみたいものですが、果たして叶うのかどうか……。
ところで、2000系の引退は一度延長され「来年春」となっていますが、さらに延長されて新緑の中を再び駆けることになれば……と思うのは私だけでしょうか?