
明後日からのジャカルタ電車ダイヤ改正において鍵を握りながら、同時に「ホントかよ?」という感を否めないのが、ジャカルタ・コタ~タンジュンプリオク (ジャカルタの外港) 間の再開通。この区間はかねてからきちんと複線電化線路がありながら、利用客低迷のためか長年運休・放置され、一時は線路上に違法なスラム街が形成されていたほか、カンプン・バンダンで東線を跨ぐ部分に至っては路盤がズレてしまったとか何とか……。
しかし、この路線が再開しなければ、環状東・西線経由でジャカルタ・コタに向かう客をカンプン・バンダンで乗り換えさせるという新ダイヤの一大意図は達成されませんし、既にタンジュンプリオク駅前にはトランス・ジャカルタ (専用レーン式バス路線) が乗り入れている中、鉄道とトランス・ジャカルタのスピーディーな連携によってジャカルタ東部へのアクセスを改善するという目的も達成されないでしょう。現在、ジャカルタ・コタとタンジュンプリオクの間にはアンコタ (大型乗合ワゴンタクシー) が頻発していますが、如何せん猛烈に窮屈ですし (骨折した状態で膝を曲げて乗ったときには痛さでヤバかったです……>_<;)、交通渋滞で時間がかかるのも当たり前 (順調なら20数分で着くのですが)。やはりこの路線の復活は急務ですし、私が帰国して以来の約3ヶ月少々のあいだに運行再開の準備が整った……と信じたいです (それでも結局間に合わなかったりして……-o-)。
【29日9時50分補足】昨日付でKCJ公式HPに新ダイヤ掲載! いろいろと興味深い変化満載ですが……案の定、タンジュンプリオク線の新ダイヤが掲載されていない……(苦笑)。他の路線の時刻をパッと眺める限り、カンプン・バンダン~ジャカルタ・コタ間には、朝6時台の1往復を除き、環状東・西線から乗り入れて来る電車列車が本当に設定されていませんので、さてどうするのかと……。タンゲラン線や環状東線方面からジャカルタ・コタに行きたい人は、とりあえずカンプン・バンダンからマンガ・ドゥア・ラヤ (大通り) まで歩いたのちアンコタを拾え、ということでしょうか (汗)。

そんなタンジュンプリオク駅は、「オランダ植民地主義の偉大な輝き」を見せつけんばかりの巨大なドーム構造、そしてピカピカに磨かれた大理石 (?) 張りのコンコースやホームを誇りますが、今や外国や国内の他の島からジャカルタに来る客は空港と高速道路、それにタンジュンプリオク駅前から市内各地に乱発している路線バスに移行して久しいのが実情です。数年前に折角クマヨラン~タンジュンプリオク間の線路が再開されたといっても、運行されるのは毎日3往復のブカシ行冷房電車、毎日2往復の客車鈍行 (ブカシを通って確かチカンペック or プルワカルタ行)、そして毎日一往復の客車急行 (実質的にパサールスネン発着で、留置を兼ねてタンジュンプリオクまで顔を出す?) のみ……。恥ずかしながらジャカルタ訪問3度目にして初めてタンジュンプリオク駅を訪ねてみた私ですが、すっかり忘れ去られたように横たわるオランダの栄華に圧倒されると同時に、そんな植民地主義の象徴であっても歴史遺産として丁寧に保存し再利用を図ろうとしている鉄道当局の意気込みに感銘を受けたのでした。
というわけで、さっそく写真を撮ろうと思ったのですが、この駅は治安が悪い港湾地区 (歴史上たびたび、景気悪化や政情不安が高まると港湾労働者の暴動が起こったほか、最近でも爆破テロ未遂もしばしばとか……) につき警備が非常に厳しく、すぐには撮影することは出来ません。もっとも、カメラをぶら下げているところで怒られるわけではなく (如何にも日本人鉄道ファン然としたカッコですのでなおさら)、「猫バス」乗車用ステップの移動・調整役を兼ねていた警備員のお兄さん曰く、駅舎北側の警備員詰め所でお偉さんから許可を取ってきて欲しいとのこと。そこで恐る恐る訪ねてみたところ、私のパスポートを少々眺め回して即オーケー! 有難くお礼を述べて、心行くままに撮影した次第です♪ が……「猫バス」の折返し時間は短く、許可を得て戻って来たところすぐに発車時刻となりましたとさ (汗)。まぁ、入換用DLと客車の組み合わせも絵になりますので良いのですが……。
こんな感じで歴史遺産としての駅舎を鑑賞することが出来、かつ今後ジャカルタ・コタへの直通運転復活によって賑わいも増すことが予想されるタンジュンプリオク駅ですが、何はともあれ撮影の際には警備員に積極的に声をかけ、彼らの理解を取り付けられますよう……(要パスポート!)。治安情勢如何によっては撮影不可となる事態も当然有り得ますのでご留意下さい。
【Tanjung Priuk Station, Jakarta】The commuter train company of Jakarta has announced that the suspended line between Jakarta Kota to Tanjung Priuk (Outer Port of Jakarta) will be on service from December. I am a little suspicious it will be well because the condition of this line was not good enough in this Summer, but I strongly believe that the recovery of train service will contribute to the traffic of Northeast area of Jakarta. From the view of railfan, and a person intrested in history, you cannot miss the great dorm structure of Tanjung Priuk Station which symbolize the colonialism of Holland! And if you want to take the photograph, you can get permission on the station office (You have to show your passport).