先日、AKB48の海外戦略としてJKT48が正式発足したとのことですが、私は芸能界には疎いオッサンですので詳しいことは分かりません。とは言え、他にも台北を拠点としたTPE48の発足も控えているとか。「う~ん、1067mmゲージの親日国家との交流拡大万歳! さらにメーターゲージの国も……」などと思うのであります (芸能界の話が一気にレールと政治の話になるとは何という飛躍……^^;)。
というわけで、そろそろ夏のジャカルタ遠征シリーズの続編を……と思い画像レタッチを進めがてら、昨日久しぶりにKCJ (ジャボデタベック通勤電鉄) の公式HPにアクセスしてみたところ、かねてから噂されていた全面的な運行ルート変更計画をこの12月から本気で実施すると宣言されているではありませんか! (@o@) それはすなわち、マンガライでの複雑な線路横断及びカンプン・バンダンでの折返しをなるべく回避し、より多くの列車をスムーズに運行させることに主眼が置かれた一大革命であり、具体的には
(1) ボゴール=マンガライ=環状西線=環状東線=ジャティヌガラ
(2) ボゴール=マンガライ=ガンビール=ジャカルタ・コタ
(3) ブカシ=ジャティヌガラ=マンガライ=ガンビール=ジャカルタ・コタ
(4) スルポン線内折返し(タナ・アバン=スルポン=パルンパンジャン)
(5) タンゲラン線内折返し(ドゥリ=タンゲラン)
(6) タンジュン・プリオク=カンプン・バンダン=ジャカルタ・コタ
……以上6系統に整理するとのこと!!!!
このうち (2) は従来の主要ルートでありますが、ボゴール線の列車を全て (1) とせず、敢えてマンガライで多数の線路を跨ぐ列車を残すのは、ボゴール線内から都心部中央線への流動需要が極めて大きく、全廃すると利用客の反発が極めて大きいからであると想像されます。それでも、近年はジャカルタの新都心軸であるスディルマン通り方面への移動需要も拡大しているものと思われ、特にスディルマン駅 (旧ドゥクゥ・アタス) はトランス・ジャカルタとの乗換駅であるだけでなく数年後にはMRT (日本の技術でつくる全く新しい都市鉄道) との乗換駅にもなりますので、(1) のルートの重要性も高まっていると言えましょう。これまでのダイヤでは、朝夕こそマンガライ~タナ・アバン間には多数の列車が乗り入れていますが、日中は滅多に列車が来ず、それはそれで非常に不便だという印象がありますので……。いっぽう、(6) はかねてから復活工事が進められていたルートですが、とくにカンプン・バンダンの高架&盛り土部が遅々として進んでいない印象がありましたので、いつの間に!という印象です。
そして、以上6系統の乗換駅となるマンガライ、タナ・アバン、ドゥリ、カンプン・バンダン、ジャティヌガラの計5駅においては、1枚の切符で複数の列車を乗り継ぐ乗り換えが認められるとのこと! まぁそりゃそうだ……と言ってしまえばそれまでですが、従来はとくに冷房車を利用する際、一度車内検札で切符にハサミを入れられてしまえば下車前途無効となり、途中駅での撮り鉄後再び切符を買い直さなければ「お前の切符は既にハサミが入っていて無効だ」と文句を言われるのがオチでしたので(だからこそなるべく利用客が乗り換えせずに済むように複雑な運行系統が設定されていたという……)、今後は車内改札&入鋏のルールと乗換駅での乗換許容とのあいだでどう調整をつけるのか注目したいところです。
まぁ個人的には、一枚30,000~40,000ルピア程度でKCJ全線一日乗り放題となるフリー切符の発売を激しく待ち望んでいるのですが……(^^;;)。
一方、復活するタンジュン・プリオク線の主な役目は、環状西&東線からの客をカンプン・バンダンで受け止めてジャカルタ・コタに運ぶというものになりそうですが、6両や8両は長すぎるでしょうから、俄然103系や猫バス、そしてKRL-1やKFWといったインドネシア国産冷房車といった4連が活用されるのかも知れません。103系のシャトル便……もし実現すれば胸が熱くなる展開に?! (^^;)。
う~ん、とにかくこの改正を実施するには、環状西・東線の本数増ゆえ大幅な車両増が必要となりますので、最近の破竹の勢いでの冷房車導入はまさにこのためだったのか……と。すると、冷房車はオールラウンドに運用されるとして、非冷房エコノミーはどの路線でどう運用されるのか興味深いところですが、とりあえず非冷房車も女性専用車掲示を続々と貼りつつありましたので、引き続き使用されることは間違いないでしょう。しかしまぁ……4・6・8両編成の如何に関係なく先頭車は女性専用車とするということで、4両編成×2の8両編成では4両が女性専用車表示であるという些かナンセンスな光景が展開されまくっています……(滝汗。勿論この場合、中間先頭車2両は女性専用車ではありません)。ま、個人的には電動車が女性専用車でなければ宜しいわけでして、このデカデカとした紫色の表示も新塗装と解釈して記録に努めた次第です。そのうち正面のインドネシア鉄道社紋も新バージョンに塗り替えられることでしょうから……。