地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第四ヤンゴン熱鉄記 (12) 東方紅21+RBT800

2016-06-28 12:00:00 | ミャンマーの鉄道


 先日ベトナムにとんぼ返り遠征をした際、ハノイ以北のメーターゲージ旅客列車がチェコ罐D12Eオンリーの世界となり、ラオカイ線鈍行を主に担当していた東方紅21=D10H (Hは液体式の意) も離脱してしまったという事実に衝撃を受けたのですが、1977年以後1984年まで100両少々が製造された中国罐である以上、もういい加減ガタが来て、部品の取り合いにも限界が生じているのも仕方がないな、と思うのも事実です (ウィキペディアによるとベトナムには30両が譲渡とのこと)。それだけに、ミャンマー譲渡組 (同、計35両) も既に大量の休車・放置車が出ている中、大都会ヤンゴンで毎日2両の東方紅21が運用に入り、機織り運用で頻繁に見かけるということ自体、非常に貴重な話です。中国罐をはじめ各国罐事情に興味の無い方にとっては「何のこっちゃ」でしょうが。



 とりわけこの東方紅21は、既に日本中古DCのエンジン撤去車であるRBT2500編成の記事で触れました通り、私が運転中の罐に同乗する体験を得た唯一の車両ですので、自ずと思い入れも深まってしまいます。というわけで、日本中古RBEへのぶら下がり用として一時期それなりに (?)、ウリナラメーカー (確か大宇) の技術供与で製造されたRBT800を6両もジャラジャラ連結して力走するシーンをアップしてみましょう。
 RBT800をRBEにぶら下げる行為は、RBEのエンジンに過剰な負担がかかり、RBEの寿命を縮める結果になったようですので、私もヤンゴンではそういう光景を2013年の初訪問時しか見たことがありません。その後2014年春の訪問時、RBT800は3~4両を組んで東方紅21が牽引するようになっていましたが、2015年春には全車離脱して、「所詮乗り心地が激悪な安普請腰高車両だけのことはある」と思ったものです。ところが何と!ヤンゴン界隈の旅客輸送増のためか、休車となっていたRBT800が再起用され、6連を組んで東方紅21に牽引されている光景には最高にシビれました! 塗装が揃い、ラッピングもなければ、長大編成は何やら日本の往年の軽便鉄道ラッシュアワー的ノリを彷彿とさせるものがあり、「何時までこんな編成が走るのか分からないけど、とにかく今このような東方紅21牽引6連で復活してくれてラッキー!」と思ったのでした♪