地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

変動期の205系 (5) 都心を激走する埼京緑帯

2011-07-09 00:00:00 | 国鉄型車両


 西武2000系を撮影した夏至の日は、用務の前にご近所を走る埼京線205系にもカメラを向けてみました。行き交う車両の圧倒的多数は旅客用車両となってしまった山手貨物線においては、15両編成の湘南新宿E231が圧倒的な存在感を見せつけているかの感がありますが、とりあえず運行本数が最も多いのは依然として埼京線の205系であるということで……MT61モーターの猛烈な雄叫びを上げまくりながら山手線を横目に疾走する姿は、乗っても撮っても眺めても素晴らしい!の一言に尽きるでしょう♪ 都内を走るJR線の大半の車両が「走るんです」となってしまった現在においてはなおさら、埼京線を頻繁に闊歩する205系の存在は「最後の聖域」の観が感じられるのです……。



 というわけで、もともと新宿~池袋間の移動であれば必ず埼京線をチョイスしていた私ですが、最近はそれがエスカレートしまして、新宿~大宮間の移動も湘南新宿のボックスシートではなく埼京線を選ぶようになりました (笑)。ボックスシートの快適さよりも、今は「待たずに乗れる」うちにMT61の猛烈なシャウトを楽しんでおくべきなのではないか……と思い直しまして (^^;)。そして撮影につきましても、誰もカメラを向けておらず頻繁にやって来るうちが華。山手貨物線を行く列車を具合良く駅撮りできる駅はいくつかありますが、どこも定員は少なく、いずれ置き換えが始まって人が集中するようになりますと安全上の理由で撮影禁止となる可能性すら想像されますので……(-_-;)。それに、最近のJR車両の引退時に見られる阿鼻叫喚や数々の乱行はネット上でも見るに堪えず、そんな事態に巻き込まれる前にしみじみと205系が走る光景を楽しんでおきたい……。
 とりあえず、こんな感じで撮るものは撮りましたので、今後はじっくりと乗る機会を満喫したいと思います (笑)。何はともあれ、長年埼京線の猛烈な混雑をこなしてきた205系の偉業をたたえつつ、残された活躍の日々を温かく見守って行きたいものです。

西武新宿線・田の字窓2000系幕車@夏至

2011-07-08 00:00:00 | 都市民鉄 (首都圏)


 馴染みの顔が消えて行く路線があれば、丁寧な更新を受けて生き残ってゆく路線もあり。例えば西武新宿線は後者の代表的な事例ではないかと思うのは私だけでしょうか? 新宿線のヌシといえる田の字窓2000系は、西武の他の同時代車両と比べて少々異質な雰囲気の (?) 中央貫通扉が何とも凛々しく、しかも走行音やコンプレッサー音はまるで東急8000系列を彷彿させるものがありますので (たしか西武所沢工場製であるはずですが、何故かくも東急を思い出させるのでしょう……)、西武沿線にはこれまでなかなか馴染みがなかった東急ファンのはしくれとしましても、乗って撮って付き合うごとにじわじわと思い入れが強まらずにはいられません。そんな2000系は登場から30年以上の年月を経ているにもかかわらず、田無事故で廃車が発生したのを除けば全車現役、しかも更新工事を受けてますます元気……ということで、昭和の顔が失われて行くのを嘆くばかりの他路線民としましても、2000系が走る西武新宿線の存在は俄然輝きを増しているように思われます。



 もっとも、延命のために少しずつ手が加えられ、原形から離れて行くのは致し方ないところでしょう。とくに幕からLEDへの改造は、とりわけ目立つチャームポイントであるだけに、幕派としては些かの寂しさを覚えます。そこで、西武新宿線沿線での用務が週1で続いた今年度上半期のあいだに何とか新宿口で幕車の活躍をとらえたいと思い、去る5月上旬に撮り鉄したことにつきましては既に記事にした通りですが、このときは幕車は来なかった……(苦笑)。
 そこで、西武新宿線沿線での用務が早めに終了した去る夏至の夕方、斜光線が依然としてギラギラと照りつける中をヒーヒー言いながら歩いて新目白通り沿いへ。身体にとって過酷な条件は、そのぶん撮り鉄する際には有利な条件でもある……ということでじっと我慢のうえ、何とか幕車2000系の勇姿をゲット出来ないものかと待ち構えたところ、何と!急行・本川越行でやって来てくれました♪(^O^)♪ 田の字窓2000系は、山手線の車内から見かけるにつけ普通列車用という印象が強かったため (^^;)、これは何とも嬉しすぎる誤算です!! もう1カットは普通・新所沢行。無難すぎると言えば無難すぎるかも知れず、影も少々ウルサイですが、何はともあれこうして幕車を撮影出来るだけでも有難いことです。

相鉄7000系・ニセ厚木の夏草に眠る2編成

2011-07-07 00:00:00 | 大手民鉄 (相鉄)


 先日、東武東上線に残る「最後の東武顔」クハ8111がゲリラ的にHMを掲出し、実質的なさよなら運転をしたとのことですが (残念ながら予定が合わず撮っていません・・・)、東武に限らず首都圏大手私鉄で長年の伝統ある顔が消えて行く動きがますます加速度的に進行しているように思います……。大手私鉄としては圧倒的にマイナーながらも地元ファンの愛着は極めて強い相鉄もそのひとつ。当ブログでは5月末、最後の7000系10連である7005Fが11004Fの就役に伴って風前の灯火である云々……という趣旨の記事をアップしたばかりですが、その7005Fは予想通り6月上旬に運用を離脱し、既に一部の車両は廃車となったほか (T_T)、海老名方の先頭車であるクハ7507ほか6両がニセ厚木に放置されています。
 しかし、7000系の離脱はそれだけにとどまらず……8連唯一のJRアンテナ未装備編成である7709Fも6月29日付で休車となり、やはりニセ厚木の最も小田急寄りの位置に放置されることに……(号泣)。ネットで見かける説明によりますと、この編成は6月末までに義務づけられた省令工事を未施工であるため自動的に運行できなくなったとのことですが、7709Fは恐らくこれまで他の編成の工事が終わるまでのつなぎ役として運行されており、予定通りに事が運んで所要編成数に余裕が生じたためについに離脱したということなのでしょう。



 というわけで、先日神奈中90周年イベントを訪れた帰りにニセ厚木で一旦下車しまして、真っ青な夏草が生い茂りつつある休車車両放置コーナーに押し込まれてしまった計14両の7000系の最後の姿を記録してみました。
 嗚呼……こうして約1ヶ月の間に一気に18両が休車・廃車となってしまったことにより、残る現役7000系 (新7000系を除く) は僅か3編成24両となってしまったとは……。それは自ずと、6000・7000系を中心に築き上げられて来た、徹頭徹尾実用的なデザインである「昭和の相鉄切妻顔」の終焉が刻一刻と迫っていることを意味しています。もっとも、残る3編成はJRアンテナを装備しており、相鉄としてはもうしばらく使うつもりなのかも知れませんが……。
 そして返す返すも惜しむらくは、相鉄7000系は折角20m・1067mm・アルミ製という、如何にも秩父・長野・インドネシアあたりが好みそうなスペックであるにもかかわらず、直角カルダン駆動という如何にも相鉄らしい独自装備が翻って仇となり、結局1両も他社に譲渡されずモヤ改造車を除いて廃車解体の運命が待ち受けているとは……。車齢が僅か26年しか経っていないモハ7144も今回の休車群に含まれているのは、かなりショックですらあります……。相鉄ファンは従来、直角カルダン・ディスクブレーキ・自動窓・車内の鏡などなど、相鉄独自のスペックを以て結構誇りに思ってきたようなところがありますが (私もその一人)、今やそれゆえに他の同時代の1067mm大型車が続々と海を渡って行くのを指をくわえて眺めるより他にありません (爆)。もし相鉄7000系もジャカルタ交通大戦争に参戦するということになれば、ただでさえ103系・東急8000系列・203系のインドネシア行を喜ぶ私などは、心の底から激しく狂喜乱舞するのですが……やっぱりないだろうなぁ~。妄想失礼致しました m(_ _)m

過渡期の安中貨物・EF510+黒タキ

2011-07-06 00:00:00 | 貨物列車


 東日本大震災から間もなく4ヶ月。今も様々な危機はおさまらず、傷跡は今後も容易には癒えないでしょうが、何はさておきヒトとモノの流れを回復することが重要だということで、これまで払われてきたあらゆる努力に敬意を表したく存じます。とくに、被災した鉄道が少しずつ復旧し、元通りに列車が走り始めるたびに、ファンとしても拍手喝采を送りたいもの (逆に、あの○クザな口調の大臣は一体……-_-メ ←この点についてのコメントはご遠慮を)。
 このうち常磐線は、周知の事情ゆえ全通まであと何年かかるか分かりませんが (JREは津波不通区間の復旧に1000億円を見込んでいるとか。加えて放射能・・)、それでも旅客に続いて貨物列車も少しずつ息を吹き返しているようです。とくに、津波の被害を受けた福島臨海鉄道で先月から泉~宮下間の運行が再開され、名物列車「安中貨物」が再び常磐線を闊歩しているのは大いに注目に値するでしょう。



 しかも牽引機は、ダイヤ改正前から徐々に進んでいたEF81からの世代交代が完全に終わってEF510-500! 「北斗星」をも牽引する最新鋭のブルトレ塗装機と、既に相当な年代物となっている亜鉛焼鉱用タキ15600との組み合わせは……これはこれで非常に格好がよろしく、1日1本の超お楽しみ列車としての貫禄に満ちているように思います (*^^*)。こんな列車を的確に仕留めることが出来ればそれだけでも十分ガッツポーズものですが、肝心のタキ15600が高速対応の新型車・タキ1200への置き換えを目前に控え、既に先月下旬にタキ1200の試運転も行われているともなれば、この組み合わせを撮影する機会が如何に期間限定で貴重なものであるかを痛感せずにはいられません。それにもかかわらず、ひたちなか海浜鉄道訪問ついでに勝田で撮影した際には撮り鉄は他に2名のみ、そして都内から至近のスポットで撮影した際には私一人だけ……(^_^)。
 まぁ何はともあれ、タキ15600の長年の活躍を労いたいと同時に、専用貨車のみで構成された貴重な車扱貨物列車であるこの列車が、震災という大打撃を乗り越えて今後も末永く走り続けて欲しいものです。

スカ色の旧型国電をのんびり作る (8) 珍珍珍

2011-07-05 00:00:00 | 超へっぽこ模型製作


 蒸し暑い気候のため集中力が下がり、遅々として進まない模型いじりですが、とりあえず去る6月22日にアップした車両のうち、ほぼ金属パーツ取り付けやヤスリ仕事が終わった珍車3両に塗装を施してみました。↑の左はクモハユニ64000、右はクモハ53007ですが、ここまで来るのが長かった……(@o@;)。
 クモハ53007は、正面両脇に雨樋をうまく取り付ける自信がありませんで (とくに、パテで整形した屋根部分雨樋との接続部分をどう処理するか・・・)、115系風の正面塗り分けを採用していた最晩年の姿とするのは止めにしまして、原形にほぼ近いと思われる1970年代風のスタイルとしました。
 いっぽうクモハユニ64000は、飯田線転属後もしばらく葡萄色で走ったものの、最晩年にスカ色となっています。そこで、当時小学生だった私のハートを鷲づかみにした (爆) その御姿を再現したい……と思いスカ色を塗った次第です。葡萄色であれば、大糸・岡山を想定した汎用性ある遊び方も可能ですが……(^^;)。



 そしてこちらは、クモハユニ64000の貫通側とクハ47011。貫通側が前面に出ているスカ色時代のシーンは眼にしたことがありませんので、多分こんな感じだったのだろうというわけで……115系風の塗り分けとしました。クハ47011は……何やら御殿場線のクモハ73を作りたくなって来る雰囲気ですね (笑)。
 というわけで、取り敢えず塗装という一山を越したものの、ここから先のエナメル塗料差しや窓貼りも結構面倒……(汗)。しかし何とか着実に進めて、完成した珍車3両を並べてうっとり出来るよう頑張りたいものです。そして……流電クモハ52の製作も何とかしなければ。鉄コレ飯田・大糸線の発売は、予約がかなり多いためか8月から10月に延期されたようですが、これと合わせて新発売されるTM-17動力には何とクモハ52用のスペーサーが付属するとのことで、これはついに鉄コレでも流電登場の予告か?!と色めき立たざるを得ません。その前にさっさとGM板キットを完成にこぎつけなければ、たぶん製作意欲が雲散してしまうなぁ……と (^^;;;)。
 なお個人的には、スカ色旧国と別に大糸旧国も手がけて久しいのですが (滝汗)、こちらは可もなく不可もなく少しずつ進展しておりますので、次回模型ネタをアップするとすれば大糸線完成の図としたく存じます。初心者のヘロい工作を誰も期待されていないでしょうが……アップして見られることを意識しなければ手を抜いてしまうというわけで、あくまで自分のための記事作成なのです、はい (^^;;)。