地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第三ジャカルタ炎鉄録 (20) 都営6000猫バス

2011-10-26 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 先頭化改造や帯色の変更などを通じて次第に現地ジャカルタの色に染まりつつある (?) 都営6000系陣営の中にあって、最も奇妙奇天烈な変化を遂げたのはこの6151Fを擱いて他にないでしょう! 編成替えや事故廃車の発生によって余った中間車を寄せ集め、あろうことかナゾの怪物顔(流線型が大好きな現地鉄道関係者の創意によるものなのでしょうが……^^;) を取り付けられたシロモノで、現地を訪ねる日本人ファンのあいだではいつの間にか「猫バス」の愛称を得て今日に至っています。この「猫バス」、登場は確か一昨年の秋~冬の話で、とりあえず昨年夏の訪問時にも見かけていたのですが、滞在時間の都合で大したカットを撮影出来なかった次第 (^^;)。そこで今回は、この「猫バス」の運用を徹底的にマークし、他の車両の撮影と両立しつつナゾなテイストあふれる姿を激写しようと臨んだ次第です (笑)。
 一応この「猫バス」は、4連単独運用の冷房車ということで、8・6連が主体となっているジャカルタ近郊電車ネットワークにおいては日陰者的存在に終始せざるを得ず、通常はほとんど「早朝タンゲラン~7時過ぎにジャカルタ・コタを出発して西線経由でブカシへ~ブカシとタンジュン・プリオクの間を昼寝しつつ3往復~東線経由でジャカルタ・コタへ向かい夜はタンゲラン」という運用に固定されています。そして極まれに環状運用「チリウン号」に入る程度でしょうか。というわけで、検査で入場しない限り、ブカシ~タンジュン・プリオク間の列車を待ち構えていればほぼ確実にナゾな姿を拝むことが出来ます。車内はごく一般的な都営6000系そのものですが……(そりゃそうだ ^^;)。



 ところが何と!……リンク頂き御世話になっております『Asian Railway Plaza』様の最新情報によりますと、かねてから非常に長い時間をかけて丹念に進められていた103系低運編成の検査入場が終了し、ついにこのタンジュン・プリオク運用にて復帰したとのこと! しかも、先頭車は女性専用車コテコテラッピングを貼られてしまいましたが (-_-;)、ほとんど東海色そのもの……(笑 *^O^*)。そしてこの「猫バス」6151Fは、連日の酷使 (?) によりクーラーが不調気味なためにしばらく入場したとのことですが、そういえば約2年に1回というジャカルタでの標準的な検査入場の周期にさしかかっていることから、ひょっとするとカラーリングも含めて全面リフレッシュを受けるのかも知れません。すると……ジャカルタの都営6000系で最後まで残った紺帯も見納めでしょうか(腰回りの朱色からして、既に日本時代のカラーリングは崩れていたのは確かですが ^^;)。そして今後、103系は「猫バス」の出場を待って8連運用に復帰するのか、それとも次回ダイヤ改正で4連運用が増え、「猫バス」ともども4連で活躍することになるのか、引き続き注目したいところです(しかしまぁ……4連の格好の舞台となることが予想されるジャカルタ・コタ~タンジュン・プリオク間の復活工事、カンプン・バンダン界隈の復活作業が進んでいるようには見えないのですなぁ……。カンプン・バンダンの東側平地区間からタンジュン・プリオクまでの整備が終了しているのはミニバスの車内から確認しているのですが)。

 ちなみに、かねてから管理人は怪我をしていると記しておりますが、これは実は……「猫バス」撮影時の不注意によるもの。帰国即手術&ギブス装着から数えて昨日でちょうど10週間となり、ようやくリハビリ生活も超不安定期を過ぎて安定回復期に入ったかな?ということで (であれば良いのですが……。完治はまだまだ当分先)、気分が持ち直して自虐笑い飛ばしネタになりつつあることもあり、ここに経緯を敢えて記します。滞在中の土曜日の朝、当初ジャカルタ・コタ駅にて「猫バス」に乗り撮影スポットに向かおうと思ったもののちっとも現れず、「ちぇっ、土曜は運休か」と思い、オジェック(バイクタクシー)に乗って某駅へ。しかし……撮影に興じているあいだに気がついてみますと、猫バスが遠くから自分のいるホームに接近! そこで「うをを……ここで猫バスを撮らなければ勿体なさ過ぎる!」ということで、思わず超ハッスルモードで向かい側のホームに移動しつつあったそのとき……バランスを崩して派手にズッこけ、カメラをかばう代わりに膝を強打……。今まで骨折したことがなく、直立は可能であることから(曲げると激痛)、「よりにもよって海外遠征鉄活動中にイヤな打撲をやらかしてしまったものだ」と思い、その後も帰国直前まで片足を引きずりつつ休み休み撮影を続けたのですが (「知らぬが仏」ですな。滝汗)、帰宅後すぐに向かった整形外科にて「あ~これは骨折ですな」と診断されショック! 以来、決して撮影地において慌てふためいてはならぬという自戒を込めつつ、日々回復に努めているという次第です……。
 ジャカルタの地は、昭和40~50年代テイストあふれる東京の電車に親しむ者にとって究極のパラダイスの度を強めており、私も思わず日常の憂さから解放されてハイテンションになってしまいがち。しかし、不注意が様々な災いを呼びかねない……ということで猛省しております。訪問される皆様も、くれぐれもご注意を……。
 それにしても、一瞬にして私の脳裏を沸騰させ、怪我にまで陥れた猫バス……。何という憎らしく悩ましく愛おしい子!! (爆)

長野電鉄8500系・雨上がりの朝

2011-10-24 00:00:00 | 地方民鉄 (甲信)


 長野にて夜のお仕事 (爆) に励み、旬の松茸料理を接待され (*^^*)、長野駅南側留置線の夜景を眺めつつの深夜のひとときを楽しみ (汗)、長野駅前の雑踏を眺めながらバイキングの朝食で腹ごしらえをした後は、10:08発の最速あさまの発車まで長電撮影を楽しんでみることにしました。いや~いくら足の調子が悪く、しかも小田急海老名まつりに参戦するだけの脚力を残しておく必要があるとはいえ、長野まで来て目の前を発着する長野電鉄を黙って見過ごすわけには行かないではありませんか……(^^;)。
 というわけで、土曜の朝につき閑散とした長電長野駅コンコースの雰囲気を味わいつつ、7:33発の信州中野行でいざ沿線へ! 通学生などで適度に席が埋まった8500系の3連は、すっかり長野の地に定着した観がありますね……。小刻みなジョイント音や、住宅街にて相次いで現れる小踏切といった存在と8500系の組み合わせもまたいとをかし。



 そして、列車本数が多少減りつつもそれなりに客がいる土曜の朝だからということもあるのでしょうが、すれ違う列車がことごとく8500系となっているのには軽い驚きを覚えます。1編成のみ残る鯨L編成も来るかな~と思っておりましたので……。まさに「東急長野線」という趣きですが、そう言えば長野駅前には東急百貨店があり、沿線も東急ストアが点在していますので、そんな資本主義の光景も8500系にとっての住み心地の良さにつながっているのでしょうか? 
 ちなみに、この日は長野9:23着の列車で長野に戻ったのですが、ここで初めて鯨N編成が登場……。3連であればどの列車もほぼ全員が着席しゆったりとした雰囲気であったのですが、何故結構良い時間に長野に着くこの列車のみ鯨2連で、案の定こんなに立ち客多数なのか……運賃も安くはないのに……と内心文句タラタラ。足の具合がよろしくない遠来のヲタにとってはなおさら「これは何の罰ゲームなのやら」という感じでありました (だったらムリしてヲタ活動するなって……^^;)。しかし改めて時刻表を眺め返してみますと、あらら、この列車は数少ない湯田中からの直通普通列車でありました (笑)。ともあれ、そんなひとこまからも、8500系3連が如何に長野近郊のそこそこ旺盛な輸送需要にジャスト・フィットしているかを見て取ることができます。
 それにしてもT6編成……以前HM取り付け初日に空振りに遭遇して辛い思いをしたとはいえ、やはりこの「なんちゃって貫通ヘンテコ顔」は心の琴線に触れるものがあります (*^^*)。あ、勿論、スカート無しで活躍するT2編成もイケていることは言うまでもないのですが♪ この日唯一最大の遺憾は……天気悪すぎ (-o-;;)。やはり雪が必要ですな、雪! snow

横浜ベイスターズ、京急による買収祈願

2011-10-23 00:00:00 | 大手民鉄 (京急)


 積年の弱体に加えて、現オーナーである○BSの屋台骨が昨今のテレビ離れ・広告料収入で揺らいだことから、横浜ベイスターズの身売り問題が云々されている今日この頃……。横浜ファンはまさに横浜という土地柄らしく、負けても負けてもじっと涼しい顔で耐え、何時になるとも知れない優勝争いが展開される日を待ち続けるという気質ですので、この事態に直面しても起死回生を信じるのみです。しかしそもそも、○BSなんて単に神奈川県にも電波が流れているのみで余り横浜と関係なく (→極論? ^^;)、さらにどこぞのゲーム会社がオーナーということでは、正直《横浜にある》球団のことなどどうでも良いのではないか?としか思えません。



 ええ……どうせ私は負け犬の、ごくごくライトでシラけた横浜ファン。それでも、幼少時に伊勢佐木町にて横浜移転記念パレードを目にして以来秘かに横浜への赤誠を誓い、周囲は○人ファンばかりの環境の中でひたすら屈辱に耐え続けたものです。だからこそ、1998年の奇跡の日本シリーズ優勝時には、たまたま登っていた雲取山(東京都最高峰)からの下山後いてもたってもいられず、一風呂浴びて単身夜の関内へ!! 見ず知らずの大勢の人々と街頭テレビを見ながら絶叫し、ほとばしる歓喜に打ち震えたものです……。
 ともあれ、多くの横浜ファンは恐らく、本当に地に足のついたオーナーによる安定した支援体制のもとで球団運営がなされ、1998年の感動がもう一度巡って来ることを待ち望んでいるのでしょう。その夢を正夢にするためには、従来から横浜との縁が深い企業の愛の手が必要……。というわけで、横浜駅のコンコースに選手の写真をドドーンと掲げまくってくれている京急(及び複数の横浜関連企業連合軍?)こそ救世主として相応しいと信じて止みません。戯言失礼……m(_ _)m

しなの鉄道115系・地味に長寿の予感?

2011-10-22 00:00:00 | 地方民鉄 (甲信)


 169系がJR線内へ当面 (?) 乗り入れ不可となってしまったしなの鉄道では、当然の成り行きとしてJRに乗り入れるほとんどの列車が115系で運転されています。一応、ドル箱的存在として9両を連ねていた「しなのサンライズ」用としてはJREから189系の6連を借りているようですが、減車による収入減はしなの鉄道にとって痛い事態であることが想像されます。しかし、そんな「サンライズ」用としてわざわざ豪華な新車 (中古車) を用意するほど経営状態が良いというわけでもないということで……当面 (?) 「サンライズ」はJREからの拝借189系、「サンセット」は115系で運用されるという状況が続くのかも知れません。
 というわけで、169系の有料ライナーからの撤退を寂しく思いつつも、ただでさえ猛烈な爆走がみられる「サンセット」に115系が充当されるということで、にわかに乗ってみたい気持ちが沸々と……(笑)。長野~上田間の表定速度79.6km/hは、明らかに下手なJR・私鉄特急も真っ青の俊足ぶりであり、バリバリにコイルバネのDT21台車で一体どのような走りを体感できるのかワクワクします (^^;)。まぁ一般客にとっては、200円を追加して乗りたい列車とは思えないのも確かで、ただでさえ空いている「サンセット」がますます新幹線へと客を逸走させそうな……。



 何はともあれ、今後北陸新幹線の開業により長野以北・新潟県境以南の信越線もしな鉄に移管されるといわれている中、そしてJREにおいて115系が余剰となって行く中、しな鉄115系は潤沢な補修部品を手にして今後も勢力を拡大し安定的に推移する可能性が高そうですね……。各地で加速度的に国鉄型電車が消えて行く中、東日本においては最後の国鉄鋼製近郊型車両の牙城となることも想像されます。もちろん規模的には国鉄岡山・広島JRW山陽線界隈には劣るでしょうが、しな鉄の場合は車内のシート及びドア上カラーモニタを少々いじっているのを除いてほぼ115系1000番台の原形を保っているのが良いですね……(*^^*)。人によって好みが分かれるこの塗装も、個人的には好きですし♪ あと、先日の出張ついで鉄で気がついたのですが、一時期ベタベタと貼られまくっていた側面の広告ラッピングが皆無となっているのも大変好感度アップです☆(広告が目立つ車両ばかりやって来ることを恐れるあまり、しな鉄をこれまで大して撮ってこなかったという問題も ^^;)
 というわけで、当分ほとんど誰も注目しないであろうしな鉄115系を撮り貯めて行きたいというヤル気満々な私ですが、とりあえずこんなドン曇りの日では撮ってもイマイチ盛り上がりませんなぁ……(^^;)。とはいえ、鬱陶しいタイガーロープを避けてすっきりと撮りたいと思うと、中線を備えた(撤去済みも含む)一部の駅を中心とした撮影にならざるを得ないわけでして、光線がフラットである方が立ち位置の選択肢も増えるというもの。すると、最も狙いたいのは雪景色……(*^_^*)。冬に向けて早く足を治さねば (汗)。

第三ジャカルタ炎鉄録 (19) 都営6000流線顔

2011-10-21 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 秩父といえば5000系=都営6000系、都営6000系といえばジャカルタ……というわけで、しばらく間が空いてしまいましたが、夏のジャカルタ撮り鉄の続きです。
 ジャカルタの都営6000系はデビューから10年以上の歳月を経る中で、運用路線の変更(ボゴール線8連急行メインから、スルポン・タンゲラン線への進出)、そして悲惨な事故に伴い、手持ちの車両を最大限活用するべく中間車への運転台設置や編成替えといった手が加えられて来ました。そこで生まれたのが、都営地下鉄での現役当時は全く想像することすら出来なかったヘンテコ流線顔! しかも四者四様にマスクの造形が異なるのがインドネシアの流儀となっています。そのうち6126Fは、平面が印象的な流線型顔とオレンジ系帯の組み合わせで走っているのを初訪問時に撮影したものですが、をを何と……緑+黄帯に変更された結果、顔が何やら東急青ガエルのような姿に……(笑)。



 しかしまぁ……緑顔に黄色帯、そしてピンクに紫の女性専用車デコレーション……派手派手過ぎますねぇ~(滝汗笑)。ここまで派手ですと、逆に「もっとやれ」という気分にすらなるのは私だけでしょうか。全編成が女性専用車というのもイヤ過ぎますが (^^;)。
 ちなみに、現在ジャカルタにはあと2編成の6連・流線型編成が存在しますが、このうち6217Fにつきましては緑+黄帯となって203系と並んでいるシーンをマンガライ工場で目撃済み。また、名鉄3400系も真っ青な「いもむし」顔が印象的な6187Fも、現地発信サイトを眺めるにつけ最近青+黄帯(正面には最近のジャカルタ東急8500系などと同様の覆面レスラー顔風模様)を纏って出場したようですので、来年の訪問時にこれら2編成の新しいカラーリング姿を撮影するのが楽しみですね~。都営6000系は日本でもジャカルタでも何のかの言って非常に地味で人気薄な車両であるのかも知れませんが、都営6000系が三田線で現役の頃しばしば利用し、 とくに非冷房だった頃など夏場で窓を全開にした車内に響く壮絶な走行音に狂喜した私 (笑) としましては、そんな6000系の七変化(いや、もっとか?)に注目し続けたいと思っております。
 いやしかし、もっと圧倒的な変化を遂げた車両があと1本……(つづく)。

※複数の方から有難い献本を頂き、また複数の方から楽しいメールを頂いており、とても嬉しく存じますが、ここ数日ヘロヘロな足の容態が非常に不安定化する中でのハードワークが続いておりましたため、すぐにレスできず大変恐れ入ります。m(_ _;)m 週末にレスさせて頂きます~m(_ _)m