先頭化改造や帯色の変更などを通じて次第に現地ジャカルタの色に染まりつつある (?) 都営6000系陣営の中にあって、最も奇妙奇天烈な変化を遂げたのはこの6151Fを擱いて他にないでしょう! 編成替えや事故廃車の発生によって余った中間車を寄せ集め、あろうことかナゾの怪物顔(流線型が大好きな現地鉄道関係者の創意によるものなのでしょうが……^^;) を取り付けられたシロモノで、現地を訪ねる日本人ファンのあいだではいつの間にか「猫バス」の愛称を得て今日に至っています。この「猫バス」、登場は確か一昨年の秋~冬の話で、とりあえず昨年夏の訪問時にも見かけていたのですが、滞在時間の都合で大したカットを撮影出来なかった次第 (^^;)。そこで今回は、この「猫バス」の運用を徹底的にマークし、他の車両の撮影と両立しつつナゾなテイストあふれる姿を激写しようと臨んだ次第です (笑)。
一応この「猫バス」は、4連単独運用の冷房車ということで、8・6連が主体となっているジャカルタ近郊電車ネットワークにおいては日陰者的存在に終始せざるを得ず、通常はほとんど「早朝タンゲラン~7時過ぎにジャカルタ・コタを出発して西線経由でブカシへ~ブカシとタンジュン・プリオクの間を昼寝しつつ3往復~東線経由でジャカルタ・コタへ向かい夜はタンゲラン」という運用に固定されています。そして極まれに環状運用「チリウン号」に入る程度でしょうか。というわけで、検査で入場しない限り、ブカシ~タンジュン・プリオク間の列車を待ち構えていればほぼ確実にナゾな姿を拝むことが出来ます。車内はごく一般的な都営6000系そのものですが……(そりゃそうだ ^^;)。
ところが何と!……リンク頂き御世話になっております『Asian Railway Plaza』様の最新情報によりますと、かねてから非常に長い時間をかけて丹念に進められていた103系低運編成の検査入場が終了し、ついにこのタンジュン・プリオク運用にて復帰したとのこと! しかも、先頭車は女性専用車コテコテラッピングを貼られてしまいましたが (-_-;)、ほとんど東海色そのもの……(笑 *^O^*)。そしてこの「猫バス」6151Fは、連日の酷使 (?) によりクーラーが不調気味なためにしばらく入場したとのことですが、そういえば約2年に1回というジャカルタでの標準的な検査入場の周期にさしかかっていることから、ひょっとするとカラーリングも含めて全面リフレッシュを受けるのかも知れません。すると……ジャカルタの都営6000系で最後まで残った紺帯も見納めでしょうか(腰回りの朱色からして、既に日本時代のカラーリングは崩れていたのは確かですが ^^;)。そして今後、103系は「猫バス」の出場を待って8連運用に復帰するのか、それとも次回ダイヤ改正で4連運用が増え、「猫バス」ともども4連で活躍することになるのか、引き続き注目したいところです(しかしまぁ……4連の格好の舞台となることが予想されるジャカルタ・コタ~タンジュン・プリオク間の復活工事、カンプン・バンダン界隈の復活作業が進んでいるようには見えないのですなぁ……。カンプン・バンダンの東側平地区間からタンジュン・プリオクまでの整備が終了しているのはミニバスの車内から確認しているのですが)。
ちなみに、かねてから管理人は怪我をしていると記しておりますが、これは実は……「猫バス」撮影時の不注意によるもの。帰国即手術&ギブス装着から数えて昨日でちょうど10週間となり、ようやくリハビリ生活も超不安定期を過ぎて安定回復期に入ったかな?ということで (であれば良いのですが……。完治はまだまだ当分先)、気分が持ち直して自虐笑い飛ばしネタになりつつあることもあり、ここに経緯を敢えて記します。滞在中の土曜日の朝、当初ジャカルタ・コタ駅にて「猫バス」に乗り撮影スポットに向かおうと思ったもののちっとも現れず、「ちぇっ、土曜は運休か」と思い、オジェック(バイクタクシー)に乗って某駅へ。しかし……撮影に興じているあいだに気がついてみますと、猫バスが遠くから自分のいるホームに接近! そこで「うをを……ここで猫バスを撮らなければ勿体なさ過ぎる!」ということで、思わず超ハッスルモードで向かい側のホームに移動しつつあったそのとき……バランスを崩して派手にズッこけ、カメラをかばう代わりに膝を強打……。今まで骨折したことがなく、直立は可能であることから(曲げると激痛)、「よりにもよって海外遠征鉄活動中にイヤな打撲をやらかしてしまったものだ」と思い、その後も帰国直前まで片足を引きずりつつ休み休み撮影を続けたのですが (「知らぬが仏」ですな。滝汗)、帰宅後すぐに向かった整形外科にて「あ~これは骨折ですな」と診断されショック! 以来、決して撮影地において慌てふためいてはならぬという自戒を込めつつ、日々回復に努めているという次第です……。
ジャカルタの地は、昭和40~50年代テイストあふれる東京の電車に親しむ者にとって究極のパラダイスの度を強めており、私も思わず日常の憂さから解放されてハイテンションになってしまいがち。しかし、不注意が様々な災いを呼びかねない……ということで猛省しております。訪問される皆様も、くれぐれもご注意を……。
それにしても、一瞬にして私の脳裏を沸騰させ、怪我にまで陥れた猫バス……。何という憎らしく悩ましく愛おしい子!! (爆)