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ミステリ感想-『木乃伊男』蘇部健一

2002年09月13日 | ミステリ感想
~あらすじ~
はるか昔、布部家を襲ったミイラ男の伝説。
鏡の迷路という密室での兄の不可解な死に続き、ミイラ男の影はいよいよぼくのもとへと忍び寄ってくる。
はたしてミイラ男が顔の包帯を取ったとき、現れるのはいったい誰の顔なのか。
里中満智子氏の手による、絵で犯人がわかる全く新しいタイプの推理小説。


~感想~
密室本。
凡庸な異色作(妙な言葉だが)に終わりかけたところで、結末に(強引かつ無理とはいえ)見事なオチを付けた。
もっとふざけていれば印象も変わっただろうが、少々マジメに書きすぎてしまったか。
明らかに行数を増やすためだけの会話(「え?」「……。」など)が多々目につくのも不満。
ただ、密室本の中では最も密室本という性質を活かした部類ではある。


02.9.13
評価:★☆ 3
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