~あらすじ~
心臓外科医を目指す夕紀は、誰にも言えない疑惑を胸に秘めていた。
その疑惑を晴らすべき日に、手術室を前代未聞の危機が襲う。刻々と迫るリミットに立ち向かう、医師と警察そして犯人の使命とは。
~感想~
これは本格ミステリではない。解かれるべき謎はあるものの、トリックとは縁遠く驚かされる場面は一つもなかった。
昨今ブームの病院を舞台とした物語だが、ドロドロした描写はなく、登場人物は一人残らず善人(あるいは凡人)といっていい。それだけに、展開は全てが全て予想の範疇に留まってしまい、当然の成り行きから当然の着地を見せてしまった。
一息に読ませる力はさすがで、退屈する場面は全くないのだが、面白い面白いと読み終わり、その後になにも残らない作品なのも事実。
刻々と迫るリミット、主人公・警察・犯人とテンポ良く切り替わる視点とそれぞれの思惑など、非常に単純な筋の、専門知識をほとんど必要としない作品だけに、これまた映像向き、ドラマ向きの作品だろう。
エンタテインメントとしては100点。しかし『容疑者Xの献身』で斯界を席巻した作者の最新作としては、平均点の優等生的作品である。
07.1.27
評価:★★☆ 5
心臓外科医を目指す夕紀は、誰にも言えない疑惑を胸に秘めていた。
その疑惑を晴らすべき日に、手術室を前代未聞の危機が襲う。刻々と迫るリミットに立ち向かう、医師と警察そして犯人の使命とは。
~感想~
これは本格ミステリではない。解かれるべき謎はあるものの、トリックとは縁遠く驚かされる場面は一つもなかった。
昨今ブームの病院を舞台とした物語だが、ドロドロした描写はなく、登場人物は一人残らず善人(あるいは凡人)といっていい。それだけに、展開は全てが全て予想の範疇に留まってしまい、当然の成り行きから当然の着地を見せてしまった。
一息に読ませる力はさすがで、退屈する場面は全くないのだが、面白い面白いと読み終わり、その後になにも残らない作品なのも事実。
刻々と迫るリミット、主人公・警察・犯人とテンポ良く切り替わる視点とそれぞれの思惑など、非常に単純な筋の、専門知識をほとんど必要としない作品だけに、これまた映像向き、ドラマ向きの作品だろう。
エンタテインメントとしては100点。しかし『容疑者Xの献身』で斯界を席巻した作者の最新作としては、平均点の優等生的作品である。
07.1.27
評価:★★☆ 5