~あらすじ~
時給11万2千円という怪しい求人に、それぞれ思惑をもった12人が集まった。
仕事の内容は、12人の「暗鬼館」での7日間を、一日中観察されるというもの。
館の中には、鍵のかからない12の客室・娯楽室等の他に、監獄・霊安室といった部屋があり、12の客室には、それぞれ1つずつ、凶器が置かれている。
館の観察者は、彼らにいったいなにをさせたいのか?
~感想~
これだけの大掛かりな舞台だけに大型のトリックを期待してしまったのが間違い。
これはタイトル通りに本格ミステリに「淫してみた」作品。本格ガジェット盛りだくさんであることを逆手に取り、想像と期待の斜め上を行き煙に巻くような仕掛けを楽しむべき。これが帯に書かれたとおりの「私たちのミステリー、私たちの時代」とは思えないが。
難点というか難癖つけると、舞台といい設定といい『極限推理コロシアム』『晩餐は「檻」のなかで』とかぶりまくっている。しかし完成度はその2作を全く問題視しないレベルで、むしろ今作こそが極限で推理なコロシアムぶりを楽しませてくれる、強化版極コロといったところ。
それにしても米澤穂信がこんなにも本格ミステリというものに造詣が深く、愛をささげているとは思わなんだ。
07.11.15
評価:★★★☆ 7
時給11万2千円という怪しい求人に、それぞれ思惑をもった12人が集まった。
仕事の内容は、12人の「暗鬼館」での7日間を、一日中観察されるというもの。
館の中には、鍵のかからない12の客室・娯楽室等の他に、監獄・霊安室といった部屋があり、12の客室には、それぞれ1つずつ、凶器が置かれている。
館の観察者は、彼らにいったいなにをさせたいのか?
~感想~
これだけの大掛かりな舞台だけに大型のトリックを期待してしまったのが間違い。
これはタイトル通りに本格ミステリに「淫してみた」作品。本格ガジェット盛りだくさんであることを逆手に取り、想像と期待の斜め上を行き煙に巻くような仕掛けを楽しむべき。これが帯に書かれたとおりの「私たちのミステリー、私たちの時代」とは思えないが。
難点というか難癖つけると、舞台といい設定といい『極限推理コロシアム』『晩餐は「檻」のなかで』とかぶりまくっている。しかし完成度はその2作を全く問題視しないレベルで、むしろ今作こそが極限で推理なコロシアムぶりを楽しませてくれる、強化版極コロといったところ。
それにしても米澤穂信がこんなにも本格ミステリというものに造詣が深く、愛をささげているとは思わなんだ。
07.11.15
評価:★★★☆ 7