~概要~
そのまま読むと幻想的な短編小説。とじられたページを切り開くと、短編が長編ミステリの一部として回収され消えてなくなってしまうという奇術小説。
~感想~
考えれば考えるほど、恐ろしくよく練られた作品。
いかにも氏らしい幻想的な短編が、実は長編ミステリの一部であるというだけではなく、本編の伏線でありミスディレクションであり暗喩でありヒントであり真相そのものですらあるのだ。
短編として読んだ時に見えていた構図が次々と逆転し、しかもそれが本編と緻密に絡み合っているのだからたまらない。書くだけでも面倒なのに、この構成でできる、ありとあらゆる手管を尽くしてくるのはさすが奇術師といったところ。
この超絶技巧はぜひ味わってほしい。絶版なのは実に惜しまれる。
08.6.5
評価:★★★ 6
そのまま読むと幻想的な短編小説。とじられたページを切り開くと、短編が長編ミステリの一部として回収され消えてなくなってしまうという奇術小説。
~感想~
考えれば考えるほど、恐ろしくよく練られた作品。
いかにも氏らしい幻想的な短編が、実は長編ミステリの一部であるというだけではなく、本編の伏線でありミスディレクションであり暗喩でありヒントであり真相そのものですらあるのだ。
短編として読んだ時に見えていた構図が次々と逆転し、しかもそれが本編と緻密に絡み合っているのだからたまらない。書くだけでも面倒なのに、この構成でできる、ありとあらゆる手管を尽くしてくるのはさすが奇術師といったところ。
この超絶技巧はぜひ味わってほしい。絶版なのは実に惜しまれる。
08.6.5
評価:★★★ 6