~あらすじ~
高校卒業から10年。クラス会に集まった男女の話題は、女優になったクラスメートの「キョウコ」。彼女を次のクラス会へ呼び出そうともくろむが、「キョウコ」と向かい合うことで思い出される、高校時代の「幼く、罪深かった」出来事――。よみがえる「教室の悪意」。28歳、大人になってしまった彼らの想いとは。
~感想~
痛いキャラを書かせたら若手随一……とそれは以前も書いたのだが、この作品ではその痛キャラぶりが全開で、あまりの痛さに途中で読むのを投げ出してしまい、筋を忘れて最初から読み返し――を何度もしていたら、さすがに伏線・誤導に気づき、あっさりと真相がわかってしまった。
そういう非常にもったいない読み方をしてしまったが、伏線は丁寧かつ大胆で、いかにもミステリらしい事件なんてものはまったく起きないにもかかわらず、巧みなトリックと意外性を忍ばせた物語である。
だがそんなことよりもやはり目に付いてしまうのは、辻村作品史上最強の痛さを誇るキャラたちで、もう痛さと痛さの競い合いをしているかのような激しさで、人によってはドン引きし、読み進めるのも辛いことだろう。
僕は何度も読み返したせいでトリックを味わえず、しかも痛さにあてられた口なので、この作品を正当に評価することはできない。このミス板などでは今年度の意外な収穫として名前が上がってもいるので、興味のある方は実際に手にとってみてほしい。
09.11.4
評価:★★☆ 5
高校卒業から10年。クラス会に集まった男女の話題は、女優になったクラスメートの「キョウコ」。彼女を次のクラス会へ呼び出そうともくろむが、「キョウコ」と向かい合うことで思い出される、高校時代の「幼く、罪深かった」出来事――。よみがえる「教室の悪意」。28歳、大人になってしまった彼らの想いとは。
~感想~
痛いキャラを書かせたら若手随一……とそれは以前も書いたのだが、この作品ではその痛キャラぶりが全開で、あまりの痛さに途中で読むのを投げ出してしまい、筋を忘れて最初から読み返し――を何度もしていたら、さすがに伏線・誤導に気づき、あっさりと真相がわかってしまった。
そういう非常にもったいない読み方をしてしまったが、伏線は丁寧かつ大胆で、いかにもミステリらしい事件なんてものはまったく起きないにもかかわらず、巧みなトリックと意外性を忍ばせた物語である。
だがそんなことよりもやはり目に付いてしまうのは、辻村作品史上最強の痛さを誇るキャラたちで、もう痛さと痛さの競い合いをしているかのような激しさで、人によってはドン引きし、読み進めるのも辛いことだろう。
僕は何度も読み返したせいでトリックを味わえず、しかも痛さにあてられた口なので、この作品を正当に評価することはできない。このミス板などでは今年度の意外な収穫として名前が上がってもいるので、興味のある方は実際に手にとってみてほしい。
09.11.4
評価:★★☆ 5