~収録作品とあらすじ~
密室の別荘で葬儀会社社長が、まるで自らの葬儀を開いたように異様な部屋で死んでいた。余命いくばくもない彼は自殺したのか、それとも……佇む男
刑期を終えて甥を訪ねた元泥棒の男。だがその当日に甥は練炭自殺を遂げた。しかし姪は犯人は義父だと訴え……鍵のかかった部屋
高校教師が建てた念願の新居は欠陥住宅だった。工務店の社長は頑なに責任を認めず、あまつさえ彼を脅そうとする。激怒した彼は社長を殺すが、現場は建て付けの悪さから密室状態になっていた……歪んだ箱
舞台公演のまっただ中、楽屋で発見された死体。しかし楽屋に入った犯人は舞台を通らずに逃げ出すことはできないはず……密室劇場
11年このミス17位、本ミス5位
~感想~
「狐火の家」に続き防犯ショップの店主にして現役の泥棒(?)榎本径と、残念な美人弁護士・青砥純子が活躍する短編集。
相変わらず4編そろっていまどき密室にこだわっているが、前作よりもトリックは物理に頼りがち。しかし表題作は機械的ながらその仕掛け方に工夫を凝らして見せた。
また「歪んだ箱」は完全無欠の物理トリックながら想像するだに笑うしかない力業で、これはぜひドラマ版の映像で見たかった。
現場の状況が細々しすぎていまいちつかみづらい「佇む男」と、肩の力を抜きすぎてバカミスというかただの悪ふざけになっている「密室劇場」はまあ置いとくとして、回が進むごとに青砥弁護士がどんどん残念になっていくのも見どころ。やはり個人的にはこの作者は短編のほうが楽しめるようだ。
15.6.13
評価:★★★ 6
密室の別荘で葬儀会社社長が、まるで自らの葬儀を開いたように異様な部屋で死んでいた。余命いくばくもない彼は自殺したのか、それとも……佇む男
刑期を終えて甥を訪ねた元泥棒の男。だがその当日に甥は練炭自殺を遂げた。しかし姪は犯人は義父だと訴え……鍵のかかった部屋
高校教師が建てた念願の新居は欠陥住宅だった。工務店の社長は頑なに責任を認めず、あまつさえ彼を脅そうとする。激怒した彼は社長を殺すが、現場は建て付けの悪さから密室状態になっていた……歪んだ箱
舞台公演のまっただ中、楽屋で発見された死体。しかし楽屋に入った犯人は舞台を通らずに逃げ出すことはできないはず……密室劇場
11年このミス17位、本ミス5位
~感想~
「狐火の家」に続き防犯ショップの店主にして現役の泥棒(?)榎本径と、残念な美人弁護士・青砥純子が活躍する短編集。
相変わらず4編そろっていまどき密室にこだわっているが、前作よりもトリックは物理に頼りがち。しかし表題作は機械的ながらその仕掛け方に工夫を凝らして見せた。
また「歪んだ箱」は完全無欠の物理トリックながら想像するだに笑うしかない力業で、これはぜひドラマ版の映像で見たかった。
現場の状況が細々しすぎていまいちつかみづらい「佇む男」と、肩の力を抜きすぎてバカミスというかただの悪ふざけになっている「密室劇場」はまあ置いとくとして、回が進むごとに青砥弁護士がどんどん残念になっていくのも見どころ。やはり個人的にはこの作者は短編のほうが楽しめるようだ。
15.6.13
評価:★★★ 6