~あらすじ~
新人刑事の中で有望株は、名刑事として鳴らす風間公親のもとに招かれ3ヶ月の指導を受ける――。
まことしやかに囁かれる通称「道場」に入門した新人たち。風間警部は彼らを厳しく指導しつつも、さりげなく事件捜査のヒントを出し、見守って行く。
2017年文春6位
~感想~
警察学校を舞台に描かれた「教場」シリーズの前日譚。
警察小説に新たな地平を切り拓いたと評価されたシリーズの魅力の全てが失われた気がするし、犯人視点の倒叙形式で描かれる事件も目新しいところはほとんどなく、新人刑事にヒントを出すだけという風間の立場もさして珍しいものではないが、質の高い短編ばかり揃えて及第点には達している。
……いや他に何一つ付け加えることは無い、ごく普通の倒叙形式ミステリ短編集なのだが、あえて他の有象無象と比較するならば、トリックを見破りそれを突きつけて終わり、という話は少なく、様々な手練手管で落とすのは面白いところだろう。
加点材料は少ないが、減点材料も一切無いので感想はなんとも書きづらいが、安心して読めて確実に楽しめる好短編集である。
18.6.27
評価:★★★ 6
新人刑事の中で有望株は、名刑事として鳴らす風間公親のもとに招かれ3ヶ月の指導を受ける――。
まことしやかに囁かれる通称「道場」に入門した新人たち。風間警部は彼らを厳しく指導しつつも、さりげなく事件捜査のヒントを出し、見守って行く。
2017年文春6位
~感想~
警察学校を舞台に描かれた「教場」シリーズの前日譚。
警察小説に新たな地平を切り拓いたと評価されたシリーズの魅力の全てが失われた気がするし、犯人視点の倒叙形式で描かれる事件も目新しいところはほとんどなく、新人刑事にヒントを出すだけという風間の立場もさして珍しいものではないが、質の高い短編ばかり揃えて及第点には達している。
……いや他に何一つ付け加えることは無い、ごく普通の倒叙形式ミステリ短編集なのだが、あえて他の有象無象と比較するならば、トリックを見破りそれを突きつけて終わり、という話は少なく、様々な手練手管で落とすのは面白いところだろう。
加点材料は少ないが、減点材料も一切無いので感想はなんとも書きづらいが、安心して読めて確実に楽しめる好短編集である。
18.6.27
評価:★★★ 6