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ミステリ感想-『土漠の花』月村了衛

2018年09月13日 | ミステリ感想
~あらすじ~
ソマリアでPKO活動中の自衛隊は、消息不明のヘリを捜索に向かい、墜落地点のそばで野営を張る。
そこへゲリラに追われる現地の小氏族の女性が駆け込み、保護した自衛隊にゲリラは躊躇なく銃を向けた。

2014年日本推理作家協会賞、このミス6位、本屋大賞候補


~感想~
自衛隊が!! ソマリアで!! ゲリラと!! 戦う!!
以上!!!!!

本当にただそれだけの話で、高野和明「ジェノサイド」のような大風呂敷も広げずただただ自衛隊とゲリラがガチで殺し合うだけなのに「ジェノサイド」以来のサバイバルドンパチ傑作である。
この舞台とこのキャラ設定から想像し、期待するそのほとんど全てが入っており、少しでも興味があれば迷わず読んでいただきたい。
月村了衛はロボットから降りても超面白かった。

ただし文庫版の井家上隆幸氏の解説はネタバレ三昧なので要注意。
三浦明博「滅びのモノクローム」では的外れな読者批判をしていたが、ネタバレも(しかも機龍警察シリーズもネタバレしている)かますのかよとドン引きしたものの、作者たっての希望だったそうで、作者がいいなら別にいいのだが。


18.9.11
評価:★★★★★ 10
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