「どうも、ミルクボーイです。よろしくお願いします」
「あー、ありがとうございます! 今シエラザード像をいただきました!」
「ありがとうございます!」
「こんなんナンボあってもいいですからね」
「うちのおかんがね、好きなミステリがあるらしいんやけど、その名前を忘れたらしいねん」
「ほんだら俺がね、おかんの好きなミステリ一緒に考えてあげるから、
どんな特徴言うてたかとか教えてよ」
「おかんが言うにはな、そのミステリは6つの死体を組み合わせるやつ言うてた」
「占星術殺人事件やないか! その特徴はもう完全に占星術殺人事件やがな」
「俺も占星術殺人事件やと思ってんけどな。
おかんが言うには、カラッと揚げた豚の死体らしいねんな」
「ほな占星術殺人事件と違うか。島田荘司がそんなアホなミステリ書くわけないもんね。
蘇部健一じゃあるまいしね。
もうちょっと詳しく教えてくれる?」
「おかんが言うにはな、金田一少年の事件簿にトリックをパクられたらしいねん」
「占星術殺人事件やないかい! めちゃくちゃそのままパクられたんやから!
初めて読むはずなのにこのトリック知ってる! ってなったからね。
占星術殺人事件やそんなもんは!」
「俺も占星術殺人事件やと思ってんけどな。おかんが言うには、吉敷竹史が主人公やって言うてた」
「ほな占星術殺人事件ちゃうやないかい!
吉敷竹史が主人公なら吉敷シリーズになるもんね。
占星術殺人事件は御手洗潔シリーズやから。
吉敷竹史と御手洗潔が共演していいのは龍臥亭幻想だけやねん!
もうちょっとなんか言うてなかった?」
「めちゃめちゃホームズの悪口言ってるらしい」
「占星術殺人事件やがな! まだらの紐とかボロクソ言われてたもんね。
ホームズの悪口言ってるならそれはもう占星術殺人事件やん絶対!」
「でもおかんが言うにはな、例のアレが滑ってくるらしいねん」
「ほな占星術殺人事件ちゃうやないか!
例のアレがシャーっと滑ってきたらそれは別の代表作やねん。
他になんか言うてなかった?」
「島田荘司のデビュー作らしい」
「占星術殺人事件や! これはもう決定的証拠やから。
これで占星術殺人事件やなかったら俺は怒るよもう」
「でもわからへんねん。おかんが言うにはな、御手洗が白馬に乗って助けに来るらしいねん」
「ほな占星術殺人事件とちゃうやないかい!
御手洗が石岡くんを白馬で助けに来ても腐女子しか喜ばへんもん。
もうちょっと何か言ってなかった?」
「おかんが言うにはな、江戸川乱歩賞落ちたらしいねん」
「占星術殺人事件やないか! 乱歩賞だから乱歩的な作品書いたろって出したら、
総スカン喰らったってエッセイでしょっちゅう書いてるもんね。
島田荘司まだ恨んでるよあれは。占星術殺人事件に決まり!」
「わからへん。おかんが言うには、占星術殺人事件やないって言うてた」
「ほな占星術殺人事件ちゃうやないか!
おかんが違うと言ったら占星術殺人事件ちゃうがな。
先言えよ! 俺が乱歩賞落とされた恨みを森村誠一に語る島田荘司の真似してる時どう思ってた?」
「申し訳ないなって」
「ほんまにわからへんがな。それどうなってんねん」
「おとんが言うにはな、姑獲鳥の夏ちゃうかて」
「いや絶対ちゃうやろ!」
「あー、ありがとうございます! 今シエラザード像をいただきました!」
「ありがとうございます!」
「こんなんナンボあってもいいですからね」
「うちのおかんがね、好きなミステリがあるらしいんやけど、その名前を忘れたらしいねん」
「ほんだら俺がね、おかんの好きなミステリ一緒に考えてあげるから、
どんな特徴言うてたかとか教えてよ」
「おかんが言うにはな、そのミステリは6つの死体を組み合わせるやつ言うてた」
「占星術殺人事件やないか! その特徴はもう完全に占星術殺人事件やがな」
「俺も占星術殺人事件やと思ってんけどな。
おかんが言うには、カラッと揚げた豚の死体らしいねんな」
「ほな占星術殺人事件と違うか。島田荘司がそんなアホなミステリ書くわけないもんね。
蘇部健一じゃあるまいしね。
もうちょっと詳しく教えてくれる?」
「おかんが言うにはな、金田一少年の事件簿にトリックをパクられたらしいねん」
「占星術殺人事件やないかい! めちゃくちゃそのままパクられたんやから!
初めて読むはずなのにこのトリック知ってる! ってなったからね。
占星術殺人事件やそんなもんは!」
「俺も占星術殺人事件やと思ってんけどな。おかんが言うには、吉敷竹史が主人公やって言うてた」
「ほな占星術殺人事件ちゃうやないかい!
吉敷竹史が主人公なら吉敷シリーズになるもんね。
占星術殺人事件は御手洗潔シリーズやから。
吉敷竹史と御手洗潔が共演していいのは龍臥亭幻想だけやねん!
もうちょっとなんか言うてなかった?」
「めちゃめちゃホームズの悪口言ってるらしい」
「占星術殺人事件やがな! まだらの紐とかボロクソ言われてたもんね。
ホームズの悪口言ってるならそれはもう占星術殺人事件やん絶対!」
「でもおかんが言うにはな、例のアレが滑ってくるらしいねん」
「ほな占星術殺人事件ちゃうやないか!
例のアレがシャーっと滑ってきたらそれは別の代表作やねん。
他になんか言うてなかった?」
「島田荘司のデビュー作らしい」
「占星術殺人事件や! これはもう決定的証拠やから。
これで占星術殺人事件やなかったら俺は怒るよもう」
「でもわからへんねん。おかんが言うにはな、御手洗が白馬に乗って助けに来るらしいねん」
「ほな占星術殺人事件とちゃうやないかい!
御手洗が石岡くんを白馬で助けに来ても腐女子しか喜ばへんもん。
もうちょっと何か言ってなかった?」
「おかんが言うにはな、江戸川乱歩賞落ちたらしいねん」
「占星術殺人事件やないか! 乱歩賞だから乱歩的な作品書いたろって出したら、
総スカン喰らったってエッセイでしょっちゅう書いてるもんね。
島田荘司まだ恨んでるよあれは。占星術殺人事件に決まり!」
「わからへん。おかんが言うには、占星術殺人事件やないって言うてた」
「ほな占星術殺人事件ちゃうやないか!
おかんが違うと言ったら占星術殺人事件ちゃうがな。
先言えよ! 俺が乱歩賞落とされた恨みを森村誠一に語る島田荘司の真似してる時どう思ってた?」
「申し訳ないなって」
「ほんまにわからへんがな。それどうなってんねん」
「おとんが言うにはな、姑獲鳥の夏ちゃうかて」
「いや絶対ちゃうやろ!」