~あらすじ~
スタントマンのバイトで糊口をしのいでいた乾三四郎は、ひょんなことから助けた少女により「ミステリー」を引き寄せる体質となり探偵社に勤める。
だがそのミステリーは「本格推理」ではなく「幻想・怪奇・神秘」のほうだった。
~感想~
「幻想探偵社」シリーズを15年ぶりに再構成した第一作。4編が収録され1~3編目はもとの第一作から採られ、4編目だけが後のシリーズから採られたらしい。
まずあとがきで15年ぶりに読んだ作者が保証した通り、スピード感が抜群でいたって読みやすい。昭和ミステリを読む上で最も懸念される昭和のユーモアも皆無に近く、ラノベ風の設定とあいまって古びていない。
ミステリーとしてはなにぶん「幻想・怪奇・神秘」のほうだけあり厳密には本格推理的な面で期待できないが、ライトなSFミステリーとしては成立し、また所長の真下の推理が「幻想・怪奇・神秘」な真相を無理やり現実に落とし込んだ、的外れながらいちおうは成立している面白いものでそれも読みどころ。
気軽に読んで気軽に楽しめる、令和の世で急に流行っても少しもおかしくない佳作である。
22.11.12
評価:★★★ 6
スタントマンのバイトで糊口をしのいでいた乾三四郎は、ひょんなことから助けた少女により「ミステリー」を引き寄せる体質となり探偵社に勤める。
だがそのミステリーは「本格推理」ではなく「幻想・怪奇・神秘」のほうだった。
~感想~
「幻想探偵社」シリーズを15年ぶりに再構成した第一作。4編が収録され1~3編目はもとの第一作から採られ、4編目だけが後のシリーズから採られたらしい。
まずあとがきで15年ぶりに読んだ作者が保証した通り、スピード感が抜群でいたって読みやすい。昭和ミステリを読む上で最も懸念される昭和のユーモアも皆無に近く、ラノベ風の設定とあいまって古びていない。
ミステリーとしてはなにぶん「幻想・怪奇・神秘」のほうだけあり厳密には本格推理的な面で期待できないが、ライトなSFミステリーとしては成立し、また所長の真下の推理が「幻想・怪奇・神秘」な真相を無理やり現実に落とし込んだ、的外れながらいちおうは成立している面白いものでそれも読みどころ。
気軽に読んで気軽に楽しめる、令和の世で急に流行っても少しもおかしくない佳作である。
22.11.12
評価:★★★ 6