~あらすじ~
廃屋で発見された3人の女性の死体。鉄工所を営む神尾三紀夫の母・妻・娘は三紀夫が犯人ではないかと疑う。
次々と浮かび上がる状況証拠に疑惑は深まり、一家は分裂寸前に追い込まれる。
~感想~
娘の亜美が父のアリバイを追う調査パートはあるものの、警察の捜査情報は新聞などのメディアからのみに限られる。
そもそも亜美の願いは真相を突き止めることではなく、一家離散を阻止することであり、探偵役はおろか推理すら限定的にしか存在しないという異色のミステリ。
ミステリの技巧を駆使した家族小説と呼ぶべきで、父への霧のような疑惑に翻弄される一家をめぐる顛末が焦点である。しかしながらミステリとしても急転直下に訪れる解決編は意外かつ妥当なもので、驚かされること請け合い。
家族小説としての結末も見事で、作者の確かな実力をまたもまざまざと感じさせてもらった。
22.11.15
評価:★★★☆ 7
廃屋で発見された3人の女性の死体。鉄工所を営む神尾三紀夫の母・妻・娘は三紀夫が犯人ではないかと疑う。
次々と浮かび上がる状況証拠に疑惑は深まり、一家は分裂寸前に追い込まれる。
~感想~
娘の亜美が父のアリバイを追う調査パートはあるものの、警察の捜査情報は新聞などのメディアからのみに限られる。
そもそも亜美の願いは真相を突き止めることではなく、一家離散を阻止することであり、探偵役はおろか推理すら限定的にしか存在しないという異色のミステリ。
ミステリの技巧を駆使した家族小説と呼ぶべきで、父への霧のような疑惑に翻弄される一家をめぐる顛末が焦点である。しかしながらミステリとしても急転直下に訪れる解決編は意外かつ妥当なもので、驚かされること請け合い。
家族小説としての結末も見事で、作者の確かな実力をまたもまざまざと感じさせてもらった。
22.11.15
評価:★★★☆ 7