小金沢ライブラリー

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SCP-301~310

2016年10月14日 | SCP紹介
SCP-301 - Teleporter (テレポーター)
ある国立公園の一角。その直径3mの範囲内に入った物体をランダムにテレポートさせる

SCP-302 - Ant Sculpture (彫刻のアリ)
アリの彫刻。触れた者の周囲の視認していない所にアリが現れる。日を追って数は増し、より凶暴な種類になる

SCP-303 - The Doorman (ドア男)
ドアやそれに類する者の向こう側に現れる人型SCP。発見した者は激しい恐怖の念にかられ、第三者が現れるまで身動きできなくなる

SCP-304 - The Signal (信号)
1960年代に確認された無線通信。ウィリアム4世をはじめに世界中の指導者の名前を読み上げ続けている。いまだ解読されていない信号で7名の名前を読み上げた後、最初に戻る。発信源は不明

SCP-305 - The Whisperer (ささやく者)
人型の岩石群。近寄った者の脳内に直接ささやきかける。はじめは賛辞だがやがて侮蔑に変わり、自殺させるほどの精神的な打撃を与える。それにも耐えると周囲の地面や壁からささやかれる幻覚を生じ、最後には岩石から人型の彫刻が現れダイレクトアタックを仕掛ける。殺された人物からは小型のSCP-305が現れ、人里を襲う

SCP-306 - The Frogs (かえる)
菌類。感染すると2~5ヶ月掛けて50cmほどのカエルそっくりの生物へ変化させる。変化を終えた個体はカエルのように繁殖し、好んで人間に近づき接触すると即座に感染する

SCP-307 - Carnivalous Ivy (人喰いツル)
つる植物。ある程度の知性を持ち、動物に向けて急速に生長し、巻き付くと臓器や筋肉を液状化させて捕食する

SCP-308 - Aztec Burial Sarcophagus (アステカの石棺)
500年前に作られたと思われる石棺。中に入れると心臓さえあれば死者でも蘇生させるが、傷や病気は治癒しない。心臓のない死体は蘇らず、逆に心臓だけ入れると脈動を始める

SCP-309 - Plush Toy (プラシ天のおもちゃ)
プラシ天(布)製のぬいぐるみ。表裏が逆に縫い合わされており、生物が指(またはそれに類する部位)で触れると激しい嘔吐感をもよおす。指でつまみ上げようとすると、骨格を除き筋肉や臓器等が裏返しになろうとする

SCP-310 - Eternal Flame (永遠の炎)
157mmのロウソク。火は水や風で簡単に消えるが、すぐに再点火される。しかし延焼すると決して消火できず、対象が燃え尽きるまで燃え続ける。獣脂の部分は容易に取り除けるが徐々に元の状態に戻り157mmの全長を保つ
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SCP-291~300

2016年10月13日 | SCP紹介
SCP-291 - Disassembler/Reassembler (解体/合体機)
ガレージ状の巨大な装置。生物を入れると生きたまま24個のパーツに解体される。元通りに合体させることも、他の生物のパーツと入れ替えることもできる

SCP-292 - Egg Timer of Déjà Vu (エッグタイマー・デジャヴ)
砂時計。引っくり返して砂を落としている最中にもう一度引っくり返すと、失神するほど強烈なデジャヴに見舞われる。引っくり返す前の状態へ時間遡行させていると考えられる

SCP-293 - Obsession (強迫観念)
実体はなく無生物に感染するSCP。人間はこのSCPに感染した物体に執着し、まるで子供のように大事にする。引き離そうとした者には敵意をあらわにし、あまりの強迫観念から最終的には日常生活すらままならなくなり死に至る。感染は世界中に広まっていると思われ把握できていない

SCP-294 - The Coffee Machine (コーヒー自動販売機)
コーヒーに限らず液体であればなんでも出力する自販機。周囲のものから抽出していると推測される

SCP-295 - Cauterpillers (焼けむし)
毛虫に似たSCP。可燃物を好み、燃焼させて自身の質量を増やす。石炭に似た構造の蛹を作り、孵化すると燃え上がり1~2匹の個体が産まれる

SCP-296 - Armed Containment Site-03 (武装収容サイト-03)
爆破された研究所の跡地で発見された暗渠。収容されていた55個のSCPが人型の氷状の物体に覆われており、侵入した犯罪者や罪の意識が欠如した者を、そのSCPで処刑する。未確認の56個目のSCPが統率しているらしい

SCP-297 - "Steely Dan" (『鋼入りのダン』)
最大強度で動かすと、生物なら一瞬で液状化させ、コンクリートも粉末に変えるほどの威力で振動するバイブレーター

SCP-298 - The Blood Organ (血のオルガン)
演奏すると音波で周囲の生物の血液を体外に排出させ、さらに硬化させるパイプオルガン

SCP-299 - Infectious Tree (感染木)
周囲の樹木と接触し、自身の複製を造る樹木。生物をおびき寄せ、鋭利な枝と伸縮自在の蔓で襲う

SCP-300 - "A World in a Bottle" ("瓶詰めの世界")
アンティークな香水瓶。内部の液体を一滴垂らし、顕微鏡で観察するとビクトリア朝時代のイングランドの風景が見える


201~300で個人的な好みは
SCP-206 - The Voyager (旅人)
SCP-225 - Unstoppable and Immovable (止められない動かせない)
SCP-247 - A Harmless Kitten (無害な子猫)
SCP-282 - Ritual Devil Sticks (儀式用デビルスティック)
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読破数

2016年10月12日 | ミステリ界隈
備忘録として現在の各ランキングや受賞作の読破数を。


2012年版 東西ミステリーベスト100
60/102

本格ミステリ・ベスト100
63/100

このミス
261/576

文春
173/394

本ミス
152/200

メフィスト賞
39/51

日本推理作家協会賞(長編)
24/87

江戸川乱歩賞
11/69

本格ミステリ大賞
15/19

鮎川哲也賞
11/26

横溝正史ミステリ大賞
4/29

このミス大賞
4/19

日本ミステリー文学大賞新人賞
3/19

ばらのまち福山ミステリー文学新人賞
3/9
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ミステリ感想-『おやすみ人面瘡』白井智之

2016年10月11日 | ミステリ感想
~あらすじ~
身体に意志を持つ人面瘡が現れる「人瘤病」がバイオテロにより感染を広げてから17年。
新たな感染者は減ったものの、人瘤病を患った「人間」への差別や、咳嗽反応による人間の起こす事件は増加していた。
そんななか、人間ヘルス「こぶとり姉さん」での火災事件をきっかけに、奇怪な死が連鎖する。


~感想~
デビュー作ではクローン人間の人肉食を、第二作では男女が生殖の代わりに結合を行う奇抜な設定ながら、ガッチガチの論理性と山のような伏線で紛うことなき本格ミステリに仕上げてくる作者の第三弾は、またも完全に頭おかしい。
単にいわゆる異世界ミステリとして書く上での要請に留まらない、独特過ぎる設定やそれに基づく世界観はSF界隈でも話題になっているそうだが、今回も人面瘡に「症状によっては意志を持ち会話もする」「脳機能が失われても代わりに生体機能を維持する」「咳に反応して暴れる」等のいかにもトリックに使えそうな設定を付加しながらも、その扱いは全く予測できない。
また帯の裏には「同じ手がかりから組み上げられる幾通りもの推理の先に、予想を超える真相が待つ。唯一無二の本格推理」と某絶版ミステリの伝説的トリックを思い出させるような惹句が書かれているが、その捌き方は某絶版とは全く異なり、伏線はそれこそ全ページにわたって張り巡らされている勢いで、解決編では多重解決とどんでん返しの連発に、驚き疲れるような感覚まで覚えた。

3作目も相変わらずの悪魔的な世界観と、驚異的な完成度を誇り、個人的には現時点での最高傑作である。


16.10.8
評価:★★★★☆ 9
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SCP-281~290

2016年10月10日 | SCP紹介
SCP-281 - The Snooze Alarm (スヌーズ時計)
ジャンクパーツで作られたような目覚まし時計。目覚まし機能を使い、スヌーズボタンを押すと9分間のカウントが始まり、その半径6mの中では時間がゆっくり流れる。(外界では1000分の1秒しか経過しない)効果範囲内から出ようとすると細胞を破壊されるため危険

SCP-282 - Ritual Devil Sticks (儀式用デビルスティック)
ジャグリング用のスティック。生贄や魔法陣を用意しその中で36時間、失敗することなくジャグリングを続けると何かが起こる。実験は33時間で失敗したが、実験中から多くの異常が起こり、施設に甚大な被害が出たため研究は止まっている

SCP-283 - A Rock That Falls Sideways (落横石)
重力に影響されず、正確に真東の方向に落ちる石

SCP-284 - twins (双子)
男女の二卵性双生児。二人で一つの脳を使用しており、知識や経験を共有できる。五感はある程度自在にコントロールでき、一方の感覚だけを受け取ったり遮断できる

SCP-285 - Mental Megaphone (精神的拡声器)
3500m先まで発した言葉を心の声として届けられる拡声器。スイッチを切ると逆に周囲の心の声を受け止められるが、一斉に押し寄せるため言語として処理できない

SCP-286 - The Brothers' Game (兄弟のゲーム)
中国古代のボードゲーム六博に似たゲーム。盤に触れた者はプレイヤーとなり、周囲にいた哺乳類が対戦相手として召喚される。両者は不可思議な言語を交わしながら勝手にゲームを行う。決着がつくと元に戻るが、プレイヤーになった者は宗教的な興味が高まる傾向にある

SCP-287 - Spectral Manifestation Sword (霊召喚剣)
バイキングが用いた錆びた剣。通電するとバイキングの霊を召喚する。電流の強さに応じて霊の数と強さが増し、霊は互いに相争ったり、周囲の人間に憑依する

SCP-288 - The "Stepford Marriage" Rings (ステップフォードの婚姻指輪)
男物と女物の2つの指輪。はめると意志に関係なく理想的な夫婦、理想的な家族を演じる。片方だけがはめると相手に従順になるためDVを招くことも

SCP-289 - Inertial Amplifier (慣性アンプ)
半径1.6m以内の物体の慣性を増大させる鉱石。停止している物は動かしづらく、動く物は止めづらくなる

SCP-290 - The Picasso Machine (ピカソマシーン)
直径3mで内部は空洞の金属球。開口部から中に入った途端に閉鎖され、次に出てきた時には身体の各部がランダムに入れ替えられる。内臓の位置もシャッフルされるがこれにより即死することはない
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ミステリ感想-『ジグβは神ですか』森博嗣

2016年10月08日 | ミステリ感想
~あらすじ~
県庁に就職した加部谷恵美は、親友の雨宮純、数年ぶりに再会した山吹早月とともに美之里という保養施設へ行く。
そこはβと呼ばれる人物と、ある宗教法人が管理する施設で、芸術家たちが暮らす芸術村があり、調査に現れたある人物とも再会を果たす。
だが間もなく芸術家の一人がラッピングされ棺に収められた奇妙な死体となって発見される。
Gシリーズ第八弾。


~感想~
時系列が一気に数年飛んだが、中身は全く変わっていないいつものメンバーが、間近で起こった殺人事件を肴にわいわい語り合ういつもの話。少なくとも本作に限っては時系列の進行はほぼ意味がない。
意味があったのはあるレギュラーメンバーの変貌で、正直言って開始22ページで明かされるそれが本作最大の事件かつ、最大の見所であり、その正体について一部で議論を巻き起こしたが、だからと言って本筋には(現在のところ)影響はない。

殺人事件の方は読者に「暗号ってなんだっけ?」という哲学的な問いを投げかけるミステリ史上に残るような酷い暗号は気にせず放置しておくとしても、読者に「アリバイってなんだっけ?」という根源的な問いを投げかける、非常にざっくりとした計算から導き出されるアリバイ崩しと、こんな動機ならいつも通り付けないほうがマシだったと思わずにはいられない酷い動機で構成されているので、やはりどうでもよく、瀬在丸紅子と佐々木睦子の直接対決と、ものまね選手権からの御本人登場だけ楽しめば良いのではなかろうか。


16.10.4
評価:★ 2
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サイコマンはノーダメージ

2016年10月07日 | 雑文
今さらだが4人と戦ってノーダメージだったと言い張るサイコマンが受けた技を数えてみた。


~~スプリングマン~~
ドロップキック
STF

~~バッファローマン~~
バッファローハンマー
張り手×5
ハリケーンミキサー×3
超人十字架落とし
ロングホーンで心臓を串刺し

~~プラネットマン~~
ジャンピングニーパット
ローリングソバット
ジュピターリング
カナディアンバックブリーカー
オリンポスボルケーノ
氷点下首四の字
魔技グランドクロス

~~ブロッケンJr.~~
ハンブルグの黒い霧
ブレーンクロー
ゾーリンゲンの鈍色刃
ブレーメンサンセット


ついでにこの後もカウント

~~シルバーマン~~
エルボー×5
レイザーズ・エッジ
シールド殴打
トゥキック×2
シールドで挟んでボディスラム
フライング・グーパンチ
ニーパット×5
コーナーポストへ叩きつける×2
一本背負い
腕ひしぎ逆十字固め
バックマウントパンチ×11
ヘッドシザーズホイップ
アッパー
アロガント・スパークへのブリッジ×3
アロガント・スパーク天
アロガント・スパーク地


サイコマンの長所はマグネットパワーや握力ではなくタフネスさだと思う
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SCP-271~280

2016年10月06日 | SCP紹介
SCP-271 - Inscribed Disc (刻まれた円盤)
未知の金属で造られ未知の文字が刻まれた小さな円盤。周囲の物体を(生物さえも)同じ金属に変え、同じ文字を浮かび上がらせる。気体以外の流動物には効果がないため水中で保管されている

SCP-272 - An Old Iron Nail (古びた鉄の釘)
影に打ち込むと、影の持ち主の身動きを封じる。持ち主は決して釘を抜くことはできないが、第三者には簡単に引き抜ける

SCP-273 - Human Phoenix (フェニックス人間)
物体を遠隔から急速に酸化させ灰にできる女性。食事は摂らないが生物(特に人間)を灰にしたいという飢えに12時間ごとに苛まれる。死亡すると炎上した後に蘇生する

SCP-274 - Graffito (グラフィティ)
生きているペンキ。壁面に塗られると落書きを描きながら広がっていき、家屋全体を覆うと建物自体が生物となり、中に入った人間を落書きの人物がSCP-274で襲って捕食する。その人物は24時間ごとに増殖し12体に達すると外に飛び出し、別の建物にSCP-274を吹きつける。放置すれば20日で大都市が征服されると見積もられている

SCP-275 - Ironskin (鉄の肌)
30半ばに見えるが168歳と主張する女性。体組織が金属質のものに置き換わっており、ほとんどの物理攻撃や温度差、放射線に完全な耐性を持つ。髪や爪でさえ強固で、老化速度は常人の1/4と推定される

SCP-276 - Time Schooner (タイムスクーナー)
過去や未来にタイムスリップできる船。船という物が存在する時間軸であればどこへでも行けるが、船自体の形態や乗船している人の所持品、人間以外の生物はその時代に応じた物・種へと置き換わる。

SCP-277 - Chalkland (ラクガキの町)
子供達が想像で産み出した落書きのような幻影が人々とともに暮らす町。幻影は現実の物体には触れられず、幻影同士にしか干渉できない。住民は幻影を自然に受けいれているがどのデータベースにも存在せず、町の記録も2000年代以降にしか確認できずと不審な点が多い

SCP-278 - A Large Mechanical Spider (大型機械蜘蛛)
巨大な蜘蛛のロボット。数百年前から細々な改良が加えられ、現在では容易に操縦できる。操縦していない時は未知の力で自律的に動いて巣を築くが、人や建物を襲うことはない

SCP-279 - Meandering Man (放浪者)
40代前半の男性に見えるSCP。ある町の中をさまよい、午前3時頃に消失し、2時間後に再びどこかに現れる。行動は全く意味不明で、攻撃を受けても反応しない。直接接触した人物は消失と同時に姿を消し、ほとんどの場合二度と現れない

SCP-280 - Eyes in the Dark (暗闇の中の眼)
黒い人型の塊で2つの眼と手を持つ。人間を見つけると接近し14cm以内に近づくと怪力で引き裂く。周囲に人間がいないと壁や家屋を破壊して探しに行く。光に弱く、照らされると後退する。強い光を浴びると消失し別の場所に再出現する
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ミステリ感想-『異次元の館の殺人』芦辺拓

2016年10月05日 | ミステリ感想
~あらすじ~
菊園綾子検事は罪に陥れられ服役中の恩師を救うため、森江春策に勧められた最新の粒子加速器・霹靂Ⅹ(ヘキレキテン)による証拠の分析を依頼。
だが霹靂Ⅹは暴走し、近くに滞在していた菊園は平行世界へと飛ばされる。
そこは発生した密室殺人事件を解かない限り、元の世界に戻れない異次元の館とでも言うべき場所だった。

2014年このミス10位、本ミス4位


~感想~
本作の特色にして一番の魅力のためあらすじをネタバレするが、菊園検事が密室殺人事件に対し誤った推理を披露すると、時間がさかのぼって推理前に戻り、そこは関連人物たちが微妙に異なる名前・容貌に変化し、しかも誤った推理で用いた手掛かりが消失した平行世界になっている、というトンデモなSF設定である。
平行世界に飛ばされるたびに推理をやり直し、手掛かりはそのたびに消失してどんどん密室は堅牢になっていき、最後の最後には……と考えるだに頭の痛くなるような設定で、器用な作者をしても大変な苦労を強いられたとあとがきで述懐している。

この設定を考え、そして実行した時点でもはや一定の評価を得ることは確実なわけで、実際に各種ランキングで上位を賑わせたが、ぶっちゃけると面白かったのは設定だけで、トリックはほとんどが箸にも棒にも掛からない、ただ密室を作り上げただけの代物に過ぎず、最終的な解決もその延長線上にあるだけの話である。
とはいえ多重解決物……にジャンル分けしてもいいと思うが、2015年に話題を呼んだ深水黎一郎「ミステリー・アリーナ」に勝るとも劣らない、多重解決ジャンルの一つの頂点を極めた作品であることは間違いなく、その多大なる労力と卓越したアイデアには称賛を与えられて当然であり、本格ミステリファンならば一読の価値あることは保証する。


16.10.1
評価:★★★ 6
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ミステリ感想-『目薬αで殺菌します』森博嗣

2016年10月04日 | ミステリ感想
~あらすじ~
ある会社の目薬に異物を混入する事件が多発。そのパッケージにはαの文字があり、一連の事件との関連が疑われる。
一方、主体性というものを一切持たないウジウジ系OLの倉居三重子は、意識高い系アクティヴニートの矢場香瑠に窮地を救われて以来、彼女の自由な無職の生き様に魅せられる。
Gシリーズ第七弾。


~感想~
Xシリーズ3作を挟みGシリーズが再開。事件はきわめてどうでもいいから置いとくとして、今回は加部谷恵美がまさに孤軍奮闘。全編を通して一人で物語を切り回し、ひたすらしゃべりまくる。
だが会話はXシリーズのように面白くもなく、どうでもいい事件にはどうでもいいトリックしかなく、名前を呼んでも別にいいあのお方の思惑は巻を重ねるごとにわけがわからなくなっていき、とうとうSFの領域に踏み込みだした感も。
レギュラーメンバーにはある異変が生じたが、かえって立ち位置が明らかになってしまった気もする。
やっぱりあのお方が関わって話が面白くなったのはデビュー作だけだよなあ…。

また超久々に島田文子の名が出てきて、見覚えはあるが誰だっけこいつと気軽に検索したところ、ものすごいネタバレを踏んでしまったのでファンは要注意。真賀田研究所の所員、ということだけ覚えておけば良いのでくれぐれも検索しないように。


16.9.28
評価:★ 2
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