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ミステリ感想-『目薬αで殺菌します』森博嗣

2016年10月04日 | ミステリ感想
~あらすじ~
ある会社の目薬に異物を混入する事件が多発。そのパッケージにはαの文字があり、一連の事件との関連が疑われる。
一方、主体性というものを一切持たないウジウジ系OLの倉居三重子は、意識高い系アクティヴニートの矢場香瑠に窮地を救われて以来、彼女の自由な無職の生き様に魅せられる。
Gシリーズ第七弾。


~感想~
Xシリーズ3作を挟みGシリーズが再開。事件はきわめてどうでもいいから置いとくとして、今回は加部谷恵美がまさに孤軍奮闘。全編を通して一人で物語を切り回し、ひたすらしゃべりまくる。
だが会話はXシリーズのように面白くもなく、どうでもいい事件にはどうでもいいトリックしかなく、名前を呼んでも別にいいあのお方の思惑は巻を重ねるごとにわけがわからなくなっていき、とうとうSFの領域に踏み込みだした感も。
レギュラーメンバーにはある異変が生じたが、かえって立ち位置が明らかになってしまった気もする。
やっぱりあのお方が関わって話が面白くなったのはデビュー作だけだよなあ…。

また超久々に島田文子の名が出てきて、見覚えはあるが誰だっけこいつと気軽に検索したところ、ものすごいネタバレを踏んでしまったのでファンは要注意。真賀田研究所の所員、ということだけ覚えておけば良いのでくれぐれも検索しないように。


16.9.28
評価:★ 2
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