東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

一書に曰く、東条は32口径の拳銃で自殺

2005-08-14 14:05:12 | 東条英機
このブログはあくまで良心的にいく。この記事は前の
「東条はおもちゃのピストルで自殺?」の補足である。
「一書に曰く」とは日本書紀が異説を紹介するときに
使う表現である。「あるふみにいわく」と送りがなする。

前稿出稿後、インターネットで東条は32口径の小型拳
銃で自殺したという記事を見つけた。これは東条が護身
用として別に持っていた拳銃であるという。つまり将校
用として支給されていた正規の拳銃を使わなかったとい
うことだ。この記事の正否を判断する材料は手元にない。
ある文に曰くとして紹介しておく。

32口径は22口径よりは火力があるがやはり主として
護身用それも婦人用だ。日本でも終戦直後の警官は32
口径の拳銃を持たされていたと記憶する。
殺傷力は弱い。主として相手の反撃力をそぐ目的で携行
させたようだ。アメリカ軍が日本の警官に強力な拳銃を
持たせることを好まなかったからだろう。今でも婦人警
官の拳銃は32口径かもしれない。

前の記事に更新として末尾に付そうかと思ったが長くな
ったので稿を改めた。

私としては22口径説がやはり有力だと考える。理由は
1・事件後の東条の様子からして大した傷は負っていない
2・石原慎太郎氏は都知事として警視庁の資料へのアクセ
スがある(当時、日本側の担当は警視庁と考えられる)
3・佐々淳行氏は警察庁公安エリート官僚の出身であり、
当時の第一次資料にアクセスできる立場にある。

いずれにせよ、東条由布子さんの、60年後に突如とし
て発表した大型拳銃説(それも娘婿のものというディテ
ールまでついたもっともらしい説)は採用しがたいよ
うだ。