1024号==>前回大相撲は「現在のモグリの八百長賭博」を廃絶するために「政府管理の賭博」にせよと書いた。それしか八百長をなくす強制力はない。
ところで、ブックメーカーといっても講談社のことじゃないよ。あれは英語で言うとパブリッシャーだ。ブックメーカーというのは製本屋でもない。
講談社だからブックメーカー(以下BM)としゃれたわけではない。BMとはイギリスの「のみ屋」のことである。日本のノミ屋と違うのは日本の場合は中央競馬会なり地方競馬の競馬主催者のオッズをそのまま利用するが、イギリスのノミ屋は自分の責任で自分がオッズを作る。いずれも零細(日本の中央競馬会に比べれば)、そしてほとんどの場合個人営業であるから、日本のノミ屋にくらべればはるかに「真っ向勝負」である。
多数のBMがいるからオッズは無数にあるといってもいい。そのうちでも比較的大きなところは競馬だけではなくていろんなことを賭けの対象とする。
かっては大相撲の勝負や優勝力士のオッズを作っていた。現在はどうなのかね。あまり聞かない。おそらく八百長がひどくなったので公正なオッズが作れなくなったのではないか。
マスコミのロンドン特派員はブックメーカーに聞け。現在も大相撲のオッズを作っているのかと。作らなくなっていれば、その理由を聞け。おそらく八百長の蔓延する勝負ではオッズもへったくれもない、と答えるのではないか。
月曜日に発売された週刊現代では「地方巡業は賭博の対象になっている」というが、地方巡業はハナからショーという認識があるから、賭けが成立するとも思えないが、本場所では間違いなくあるだろう。
八百長はノミ屋(すなわち暴力団)が番狂わせを演出してがっぽり儲けるためにしかけることがあるだろう。
八百長と言っても色々ある。人情がからんだ昔からあるやつ、力士同士の金のやりとり(昔は親方どうしのやりとりだった。だからある程度抑制がきいたわけだ)。
モンゴルなどの力士同士が親方を排除して行うようになると、親方の抑制もきかなくなる。
週刊現代のライター武田頼政氏がいうような番付安定化装置としての八百長など、八百長と言っても現代では様々だ。一番害毒があるのは暴力団が行う賭博の対象である。彼らは八百長で利益を稼ぎ出す。
週刊現代よ、ロンドンのブックメーカーに聞け !!
+ 前から不思議に思っていたが、なぜ相撲協会はやっきになって八百長を否定するのか。
八百長をして何が悪いと開き直ればいいではないか。すくなくともノーコメントですっとぼけていればいいではないか。なぜ民事訴訟なんかおこすのか。
かんぐると、相撲協会は闇のとばく組織と一心同体で、賭けを成立させて売上を伸ばすためにはお客さんに、勝負は公正に行われていると信じ込ませる必要があるからではないのか。
八百長が仕組まれていると知れば、賭博客は大金を賭けたりしない。