坂本竜馬がぶった切られたとなると、小御所会議まであとわずかだ。たしか一月だったか、このブログで予想したとおり11月中の放送になるだろう。
竜馬の暗殺からインチキ小御所会議(日本語では八百長という)まではほとんど資料のない領域である。歴史家の不勉強、怠慢もある。司馬遼太郎ほかの大衆歴史小説家の安逸に流れた資料集めのサボリもある。
その前に、維新での勝ち組、すなわち長州、岩倉具視らの一部公家の陰謀家、薩摩の西郷たちの跳ね上がりたちが、自分たちに不都合な歴史資料を完全に抹殺したことが大きな理由である。
さて、篤姫のディレクター、脚本家はどう料理をするかな、興味を持って見ているがあまり期待できそうもない。すでに伏線はここ二、三回の放送ではられているわけだが、、
まず、長州の動きが描かれていない。西郷隆盛の描き方があまりにも小物ふうだ。西郷はたしかに小心なおとこで、斉彬の腰ぎんちゃくであり、忠実な狂犬、番犬ではある。
しかし、文久以来の政治的な混乱のなかで日本のアルカイダを率いる首魁として一皮むけている。NHKのテレビにあるように、公家の岩倉具視の御説をかしこまって聞いているようなタマではもはやない。
ちょいとスイートスポットをつっつけば、日本はどのようにも動くという自信をつけたころである。このころの西郷はビン・ラディンを超えたといえる存在である。