アルジェリアにとって何が一番怖いか

軍部によって国内秩序が維持されているアルジェリアにとって一番怖いのはなにか。

外国企業が引き上げられては困るのは当然だが、欧米からの武器の供給がとまるのが彼らの命取りとなる。場合によっては今度のマリのように外国軍隊の直接介入を求める必要も将来起こりうる。

おそらく今度の作戦は消去法で一番ダメージが少ない方法が選択された可能性がある。

状況証拠
１・イギリスのキャメロン首相の発言の色合いが変わってきている。つまりイギリスの意向が段々アルジェリア軍に浸透して、英国の要求を反映して軍の攻撃がなされた。イギリスの犠牲者は三人。

２・欧米人質の証言によるとテロリストは人間の盾として各国人を順番に人間の盾とした。欧米人が盾の間はアルジェリア軍は攻撃を開始しなかった。日本人が盾にされたときにアルジェリア軍は攻撃を開始した。日本人の犠牲者は確認７人、行方不明三人。アメリカ、フランスの犠牲者は一人ずつ。

３・アルジェリア軍への影響力と情報経路

欧米は長年の経緯から日本とは比較にならぬほど密接なネットワークがある。駐在武官もいるだろうし、軍事顧問のような人物もいるだろう。武器輸出企業はアルジェリア軍と一心同体である。日本には駐在武官すらいない。つまり欧米には軍の現場レベルでのネットワークがある。したがって、状況の把握も早いし、対応について要求も出来る。

４・日本人の犠牲者が突出して多いのは以上の理由によると思われる。

５・アルジェリアは日本企業のアルジェリア作業員に内通者がいた可能性を示唆しているが、これは日本人の犠牲が多かった言い訳を別に理由にすり替えるためかもしれない。