東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

為替政策はあってはならないのか

2013-07-07 21:10:37 | 国際・政治
不可侵神聖なものは神だけというのが世界の常識だが、日本では現行憲法、特に第九条がそうらしい。それから為替誘導というか為替操作もいつのころから不可侵神聖なものになっているらしい。

馬鹿馬鹿しい話だ。

為替政策というのは最高の政策であり、外国の干渉を排除して行える不可侵の国家特権ではないか。

金とドルとの兌換を停止したニクソンショックを為替操作ではないというのか。馬鹿を言ってはいけない。

ニクソン大統領は戦後の金融秩序であるブレトンウッズ体制を一方的に廃棄した。それでどうやらアメリカは生き残ったのだ。つまり西側経済は東側経済に勝ち、冷戦は終結した。

日本もその後否応無く変動相場制に移行した。

安倍首相のアベノミックスというのか、デフレ脱却のための大幅金融緩和であり、その結果が円安であり、為替誘導ではないと対外的に説明しているようだ。ある意味ではそつのない説明と言えるが、あきらかに為替政策であり、其の意味で全面的に評価したい。

ついでだが、為替は相場に任せるべきだという珍論がある。政治が介入すると、為替引き下げ競争で戦前のような世界恐慌をもたらすというのが根拠らしいが、これって根拠があるのか。戦前は結果的にそうなったが、理由は一つではあるまい。

判断停止を強いるような抑圧的な議論をすべきではない。為替が政策変数になればいかなる場合でも世界恐慌になり、おまけに世界大戦になるなどという珍説が通用するのか。

安倍さんが視野を広く持って1ドル200円あたりを念頭に置いているならアベノミックスはさらによし、である。

世界に向けて安倍・ショックを発砲せよ、と言いたい。