東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

小池百合子氏の催促効果

2016-07-01 08:10:23 | 都知事選挙
彼女が意図したことか、そうではないかに関係なく自民党は彼女以上に選挙に勝てそうな候補を探さねばならなくなっている。

政治の門外漢から見れば、自民党が押せる候補で条件に合致するのは橋下徹氏か小泉ジュニアくらいだろう。これに対する自民党内の反発もあるのかな。

自民党が「政治家は誰でも叩けばほこりが出るからまた舛添のように週刊誌の標的になるので自民党の政治家は駄目」と繰り返している。それを官僚上がりの桜井氏を押す理由としているが、そんなことを言っても良いの。自民党の自殺行為だし、自民党の中での牽制し合いの結果のようにしか取れない。(石原氏には捌くには荷が重すぎる)

舛添が糾弾されたのは舛添氏プロパーの理由があったということが把握出来ないなら自民党は死んだのと同じである。

前にも書いたが都知事選挙の実態は直接選挙ではない。政党という公共的性質を持ち、大きな組織を運営し、その候補者選考過程が適切なことを信じて選挙民は投票することを忘れてはいけない。

それ以外ではテレビに映る人相も重要である。直接対面したり、街頭で選挙カーの上で空疎な演説に声を張り上げる候補者を見るよりか、テレビの画面を見る方が参考になる。クローズアップもあるし、上下左右の角度から写されるからよく分かるのである。

しかし、人相見というのは相当な技術と素質が必要で誰にでも出来ることではない。勿論好悪の感情は誰でも持つが、コイツ大丈夫かなという判断は高度な人相見の技術である。従って一般には政党の推薦が重要な要素となる。その選考過程がお粗末ではどうしようもない。

前の選挙で人相見のベテランが舛添は凶相と即座に判断出来た。だから田母神氏にあんなに得票が集まった。其の前の猪瀬氏も同様である。ところが保守系の論客で政党に基盤を持たない候補者の悲しさ、政党が本来サポートすべき仕事をボランティアでしましょうと素性の知れないフィクサーが寄ってくる。

猪瀬氏も田母神氏もそういうフィクサーに食い物にされて自身も刑事事件の対象となった。報道によると猪瀬、田母神氏両者に選挙事務を手伝いましょうとよって来たフィクサーの同一人物である。

予算13兆円の都行政となると、よほどしっかりしたバック(自民党のような大政党)がなければ右翼(を気取る)フィクサーに食い荒らされる。今は維新というかなり強固な基盤を持っているが徒手空拳で大阪府知事になった橋下徹氏はフィクサー虫に取り憑かれなかった実績を持っている。なかなかそう言う人はいないんだよね。

なかなか、選挙というのは難しいぜ。棄権という危険回避のオプションもご一考を賜りたい。