東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

トランプの安全保障案はお買い得

2016-11-26 21:22:35 | トランプ

トランプは安全保障で日本に無茶苦茶な要求をしない(筈)

選挙中もう一つ日本を批判していたのは駐留経費の負担だが、これ自体がトランプは大分値引きしているんだよね。本当の主張はアメリカがおそわれた時には日本が助けにこい(つまり血を流せ)という正論である。それをせめて駐留経費だけは全部持てというのだから、かなりディスカウントしている。日本にとってはお買い得であって、決して不利なディールではない。

 それに既に日本は75パーセント(?)位負担していて他の同盟国よりダントツに負担率が高い。そして仮に100パーセント負担しても2、3千億円というではないか。それほど深刻な負担ではない。

むしろ全額負担されるとアメリカは困るんじゃないかな。日本の完全な番犬になる。だって全部日本が出すんだから。もう少し刺激の少ない言葉でいえば日本の傭兵になるということだ。作戦の指揮も当然費用を全部まかなう日本側つまり自衛隊になる、理屈の上ではね。これはアメリカも困るだろう。

大体、現在の仕組みを作ったのはアメリカそれも共和党だ。トランプが強行すれば(当ブログの予想では強行する筈がないが)共和党議会の猛烈な反対にあうだろう。

TPP補足:TPPの仮想敵国は中国である。トランプが辞退してもいい。経済的措置(例えば為替操作国の認定など)をとってシナの経済力に打撃を与えればTPPを批准しなくても同じ効果が日米両国で得られる。

 


トランプがきった最初のカード

2016-11-26 10:19:57 | トランプ

 当選後初めてTPP脱退を宣言したというので日本の国会でも野党のフルート吹き党首がトンチンカンなことを喚いている。

このカードが一番自然じゃないかな。上下両院で多数を占めた共和党が反対している。批准される見込みはまったくない。トランプもこの壁に突っ込んで行くはずもない。それに選挙中も反対していたことだからね。ニューヨークの安倍トランプ会談がどうのこうのと言っているが安倍さんも少なくとも当座はこうなると思っているだろう。そうでなければ彼は夢見る人になってしまう。日本の国会で成立させようとするのもこれまた当然である。将来品を変えてマルチが復活したときの立場を確保することにもなる。

トランプ政権の滑り出しで注目点は二つある。

A:中国に対する有効な経済政策を実行するか;

B:経済政策の重点をどの分野に置くのか;

アメリカの産業で海外に生産拠点を置いていないのは軍需産業である。軍需産業に大規模な支援をすると報道されていなかったっけ。これは額も巨額だし経済効果は大きい。もっとも永続的な効果を確保するためには安全保障政策が大切だけどね。さあ、とうする集金ペイ。

二番目の産業分野は土木、建築である。勿論アメリカも海外に進出しているが産業の性格から海外進出は部分的である。今後米国内の公共事業やインフラ分野の政策を大々的に強化するって言ってなかったっけ。

株式市場は予見しているようだ。