アメリカは二正面作戦を取れない。
トランプが共和党の指名争いでブッシュ元大統領の弟に対して「お前の兄はイラク戦争を始めた馬鹿だ」という批判を浴びせた時はおや、こいつは本物かも知れないな、と思った。(勿論正確な発言は覚えていない、そう言った非難を浴びせたという記憶がある)
馬鹿が始めた戦争でその後の処理が滅茶苦茶な中東政策で一番得をしたのは中国である。アメリカが泥沼にはまり込む隙に軍事強大化をはかった。アメリカの軍部はまだ孫氏の兵法をマスターしていなかったんだね。視野もヒステリー女の様に狭窄である。
さて、現状ではアメリカの戦力では二正面作戦は荷が重い。すなわち中東と中国で同時に事を構えるのはすこし荷が重い。それで上記のトランプ発言は中東コミットメントを整理して中国にあたるという構想が背後にあるのかな、と勘違い?したらしい。
ところがトランプは就任演説でISを根絶すると絶叫した。おやおやと思ったね。彼がプーチンに接近するのも中東問題やテロ、IS対策をロシアに押し付けるつもりかと思ったんだがね。
今度の中東アフリカ7カ国の入国制限には二通りの見方ができる。
1:アメリカが本気で中東にどっぷりと浸かり最後まで(行けるかどうかだが)行く決意を示した。
2:その反対に嫌な得なことは一つもない中東問題には背を向ける。アメリカ国内だけは問題を持ち込むなという、本当は逃げの政策なのか。
2:なら不利な二正面作戦を中止して、がつんと中国に鉄柱を下すことが出来る。
さて、官邸の判断は如何に。