東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

金正恩を二度おいしく食べるトランプのレシピ

2018-06-15 08:40:06 | 東アジアの悪友

 シンガポールでいい加減なディールをしたが、案外計算ずくかもしれない。マスコミへの露出は性交したし、もとへ、成功したし(セイコウの変換第一候補が性交というのはどういうソフトなのだろうか)。少なくとも本人はそう思っている。あとはマスコミとアメリカの大衆の受け方だが、両方ともバカだから案外トランプの思惑は当たったのかもしれない。

  秋のアメリカ中間選挙に効果があるとトランプはふんだのだろう。そこでだが、今回の会談は派手な映像がふんだんに世界にばらまかれればそれでいいとトランプは考えた(らしい)。完全非核化は2020年前半までにできればいいとポンペイオ国務長官は発言している。

  もし、本当に検証可能な非核化がそれまでに実現すれば、トランプのことだ、今度のシンガポール興行のように派手なセレモニーを世界中に発信するつもりだ。すなわち2020年秋の大統領選挙への打ち上げ花火とするつもりだ。ということはトランプは再選されるつもりなのである。

  トランプの外交はこれまで何一つ成功していない。欧州に対しても、中国に対しても、ソ連に対しても、中東諸国にたいしても、米州各国にたいしても。ここは北朝鮮問題は格好の素材となった。トランプのおもわくはどんぴしゃりゴールの枠を捉えた。トランプはキムジョンウンをしゃぶりつくすつもりなのだ。

  もし、思惑が外れて北朝鮮の非核化が進まなければ、軍事攻撃の口実を得る。あれだけキムジョンウンのメンツを立ててやったのに約束を破ったといえば、アメリカ国民は軍事行動を支持して拍手を送るだろう。そして次期大統領選挙当選は確実となる。どっちに転んでもおいしい料理になるのである。

  あるいはその前にCIA出身のポンペイオがキム政権転覆計画を発動するだろう(すでに計画もあり、作業も進んでいると報道されている)。キムはほぼ出口なしの一方通行道路に追い込まれている可能性がある。