ロシアの元スパイで、ロンドンに亡命していたアレキサンドル、リトヴィネンコ氏が11月1日に毒殺されそうになった。21日現在生命の危機にあるから、毒殺されたとなるかも知れない。
非放射性のタリュウムが体内から検出されたと、ロンドン大学病院が発表した。血液中の白血球がかなり低下している。これは、旧ソビエトのKGBのお得意の手だそうである。数日前までふさふさとあった頭髪がほとんどなくなって、死の危機に直面する 姿を家族が公開した。
ここで思い起こされるのが、10月7日のプーチンの誕生日に自宅のアパート前で、4発の銃弾を受けて殺害されたアンナ、ポリトフスカヤのことである。
リトヴィネンコ氏は、アンナ、ポリトフスカヤが誰に殺害されたかを追及している最中であった。彼もまた、彼女と同じようにチェチェンの正義を訴えていた一人である。プーチン政権にとっては煙たい存在である。
プーチンが大統領に就任後、ロシアの13名のジャーナリストが不信な死を遂げている。それらのジャーナリストは、ことごとくプーチン政権を批判していた人たちである。最も大きな問題は、それらの犯人が誰一人として挙がっていないことで ある。(本ブログ10月8日、10日参照)
ロシアは今や、言論統制の恐怖政治の国家となっている。